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なっがい回想 乙女ゲーム〈ときめいてマイ☆スター!あなたへ捧げるラブ&スイーツ〉

攻略対象者はいつ出てくるんだ…

 数ある乙女ゲームの中に〈ときめいてマイ☆スター!あなたへ捧げるラブ&スイーツ〉という作品がある。名前からして何するか分かるくらいベタですわよね。


 いちオタのわたくしはキャラデザをしている絵師さんのファンと言うだけで買いに走ったのだが、いざやってみるとこれが大当たり!

 定番な題材ではあったがストーリーやキャラクターの作り込みが繊細かつ丁寧でとても面白く、かなりの良作だったのだ。(あ、ちなみにわたくしは定番とかお約束とか鉄板とかテンプレとか解りやすいのが大好物なタイプ)そして攻略対象者が全員イケボ。ときめかないハズがないっ!

 わたくしはものの見事にハマってしまい、幾つもの徹夜を越えて(笑)キュンキュンしながらプレイをした。

 若いって(と言っても20代後半…)ムチャしますわよね!



 ゲームの内容はというと、主人公のヒロインが16歳の誕生日に突然この国特有の能力『主護様』付きになってしまう所から始まる。『主護様』が付くと誰でも強制的に名門の王立リングリンドリンナール主護学院へ入学しなくてはならない決まりがあった。ヒロインは不安と希望を胸に高等学院に編入をする…という感じだ。


 ヒロインの夢は一流の菓子職人。無事卒業し、一流の証マイ☆スターを得る事がプレイヤー目的となる。

 タイトルにもあるとおり、恋愛ではスイーツが攻略対象者へのキーとなる。攻略対象者ごとに好きなお菓子も違ってくるんだよね~。(てか、全員スイーツ男子かよ)

 ヒロインは特技のお菓子作りで『主護様』と共に菓子職人のマイ☆スターを目指しながら、日常でのプレゼント用、告白用の最上級キースイーツをせっせと作り出し、アプローチしなくてはならない。日常用は週いちで渡してたかしら(リアルだと色んな意味でキツイですわよね!)


 卒業の日に運命の相手と結ばれるだけでなく、ゴールドマイ☆スターの称号も得るというのが超ハッピーエンドとなる。

(マイ☆スターってドイツの制度のパクりじゃね?いや、ゴールドじゃなくてグランドだろ?とか言葉遊びかよっ!とかわたくしも思ったけど気にしたら負けですわ)


 称号はマイ☆スター→シルバーマイ☆スター→ゴールドマイ☆スターという順番でランク付けがされている。

 卒業自体が一流って認められている訳だから、就職先は引く手数多なんですって。



 お次はゲームの世界、リングリンドリンナール王国について(舌噛むわっ!)


 ※攻略本やらファンブックにかなり細かく以下の様な内容が載っていた(わたくしの解説やらツッコミあり)


 リングリンドリンナール王国は、広大な海に浮かぶ東に位置する大陸の1つ、エーデルフィリアの全土に広がる王立国家だ。

 空に浮かぶ城に王様が住み聖霊(精霊ではない)も存在する一方、地上には車や電車が走る街がありインターネットも普及している。政治は資本主義。

 ま、ファンタジーと現代日本が混在したご都合主義な世界観だ。(わたくしとしては分かりやすくて良かったけど)


 リングリンドリンナールの歴史は古く、遥か昔の神話に始まると言う。神と聖霊そして人が手を取り、悪き魔神を封印するというテンプレなネタである。


 そしてなんと、伝えられている物語は殆どが史実。


 物語にしたのは話を聞くことによって国の始まり王家の始まり神の存在、主護の意味を知ることが出来るように、また例えば親が子に寝物語として話し聞かせ、次の世代へと語り継がれていく事が根付くようにとの考えだった。



『リングリンドリンナールのはじまり』


 魔神との永き戦いの末、辛くも勝利した神と聖霊と人は、やっと安寧秩序を得る事ができました。

 だけれど、聖霊が住むべき空と海、人が住むべき大地は荒れ果て、とても暮らせる状態ではありませんでした。

 聖霊は本来の力をなくしてしまい、一番弱い人間はこのまま消え行くのを待つだけとなりました。

 哀しみ憐れんだ神は、聖霊と人に恩恵を与える事にしました。


 まず始めに住む場所を作ってあげることにしました。


 荒れ果てた地上の代わりに空中に浮かぶ小さな島を作りました。皆で城を完成させた後、そこに聖霊の王と人間を束ねる者を住まわせる事にしました。


 次に周りを囲むように7つの浮かぶ島を作りました。

 皆で7つの館を完成させた後、残りの聖霊と人間を住まわせました。


 その間に神は空と海、大地を癒し続け、聖霊と人間が住める程までに回復をさせました。


 やがて聖霊と人間は地上に戻れるようになり、7つの島には七属性の聖霊の長と7人の人間の代表者が残ることとなりました。


 地上に戻るときにはまだ世界は不安定でした。


 其処で聖霊と人間は対策を考えました。

 聖霊は己の存在と力を安定させる為、人は己の力を高め護る為に共存という契約を交わしました。

 生き残った数少ない全ての者達で願いました。


 新しい世界が始まったのです。



 …こんな内容だが、つまり空に浮かぶ小さな島にいたのが王族の先祖で、7つの島で政治をしてたのが現権力者の先祖、地上に戻ったのが一般市民てことみたいですわね。で、契約した聖霊が主護様の原型になる、と。


 …神、そんな力があるのに何故負けそうだったんだい?



 お次にファンタジーな『主護様』について


 物語に「聖霊は己の存在と力を安定させる為、人は己の力を高め護る為に共存という契約を交わしました」とある。

 お互いに弱っていたから、お互いの力でフォローして生き抜こうとパワーアップした結果生まれたのが主護様と主護様付きだ。

 初期はもれなく全員に付いてたが、時の流れ、人口の増加や人間の質によって存在は減少。少しずつ共存の意味も変化し現在は主護に選ばれし者、認められし者のみが付き添い護られ、能力を最大限に引き出す力添えもしてくれる関係になった。


『守護』ではなく『主護』と書き(ほら、世界観は現代日本入ってるから日本語なんですよ)主は「お互いが中心となり支配する」で護は「付き添いまもり、過ちを犯さぬよう大切にする」という意味があるそうだ。


『主護様』は聖霊だが、何と全属性が猫ちゃんの姿形をしている。なんて素晴らし過ぎるんでしょう!!これは人に恐れを抱かせぬよう聖霊側が配慮を取った形なんですって。たまたま王族が何匹かの猫を飼っていて、それを参考にしたからそうなったという。まさに偶然とタイミングのラッキーな結果だった。よくやりましたわ!王族。

 見た目は動物の猫と変わらないので見分けがつかないのでは?と思うかもしれないが、そんな心配はない。

 だって主護様と猫の違いは一目で分かってしまう。何故かと言えば、主護様には生まれつき小さな主護石が身体を護るように常にぐるぐると廻っているからだ。そんな芸当は普通の猫も人間が意図的にやることも不可能である。

 属性は7つに分かれているので、主護石の色も7色。光が金色、闇が紫色、火が紅色、水が瑠璃色、風が空色、地が黄色、緑が翡翠色と決まっている。


 生まれた時は人間と同じ赤ちゃん『幼体』で、個々に成長の速度は違うが5年程で大人『成体』となる。

 共存した代償なのか、主護様は幼体から成体になるまでの5年間は普通の仔猫ちゃんと同じで小さくて弱々な存在。その為主護様付き自ら主護様に食事を与え排泄物を処理し、一緒に遊ぶなどきっちりお世話をしなくてはならない。それはその成長期で主護様の性格が形成されてしまうという理由もあった。大切な期間だからこそ互いにコミュニケーションを取りあい、愛情を与え信頼を深めていくのだ。

 親や使用人に任せてしまうか、自ら面倒をみるかで性格が決まる(変わる)ということに気付けた子はやはり大物が多いんだそう(と言うことは現王様もトイレの始末とかしたんですの?!親近感)


 もちろん5年の間は主護様優先に行動する事になっており、授業中にトイレのお世話などで抜けたりご飯をあげても怒られないシステムになっている。それどころか後程授業内容の補習まであるという徹底的なフォローぶり。

 やがて成体になれば世界にある己の属性の力を自ら取り入れる事で、幼体時よりも食事を与える必要がなくなり、普通に食べた物も排泄せずにエネルギーに変換し処理をしなくてよくなるのだ。


 寿命があり、死ぬというよりも消滅や生まれ変わるという感じで20~30年。ただし、付いた人間の能力が開花し満期を迎えたと悟った段階、または付くには不適応だと判断された場合は年数に関係なく主護自ら消滅してしまう。後者は世間からダメ人間と判断され白い目を向けられ、上位の人間ほど大変らしい。

 たまに付いた人間の事が気に入り過ぎたり、跡継ぎがいない人には65年間付いていたという最高記録が残っている。結局の所は主護様次第なのかしら。


 大体は世襲制のような所があり、95%は王国のトップに君臨する人達(リングリンドリンナール学院出身)が主護様を付かせている。残りの5%は一般的な家庭の人達だ。

 これには訳があり、初期に王族や権力者ほど力の強い聖霊と契約しており、その血脈を途絶えさせず力を濃いまま残そうと努力をし、そして主護様自体が契約した主護様付きの血筋を好んだ(選ばれし者、認められし者ってやつですわね)という相乗効果が出たから。逆に一般市民は人口が増え、やがて付きでない者が上回り、付きでない者同士との結婚の繰り返しで(時の流れ、人口の増加や人間の質ってやつですわね)激減してしまった結果。自由結婚の流れのはて?自然の摂理だ。


 因みに主護様が付くのは16歳を迎える誕生日までだと分かっている。何でかしら?あ、お約束ですね。


 主護様の元になった聖霊については、自然界が安定してからは年々徐々に生まれたり生まれ変わったりして、現在は常に安定した数が生息している。



 最後に王立リングリンドリンナール主護学院について


 学院の創立はおよそ500年前。


 この頃に主護様を巻き込み一部の主護付き同士で大きな争いが起る(ちょっと力が付くと勘違いしちゃう人達?)


 争いのせいで徐々に世界は負の気に包まれ、それが原因で聖霊は身を潜め主護様も生まれなくなってしまった。

 事の重大さに気付いた傍観者たちは一致団結し、争いをなんとか終結(穏健派の王族やら御先祖様達の事かしらね…)だが、このままではいつかまた同じことが起こってしまうのではと懸念する。


 力在るものが力に飲まれぬようにしなければならない。


 国は翌年、力を持つ者を幼き頃から正しく導く機関であるリングリンドリンナール学院を設立。

 また同時に主護様の力と才能を最大限に引き出し、磨くことが出きる者の育成、其々の才能に特化した一流の職人に成るためのマイ☆スター制度を制定した。


 ゲームの内容でも説明をしたが、『主護様』が付くと誰でも強制的に名門の王立リングリンドリンナール主護学院へ強制入学となる。

 主護様が付いた人間と身内はその特殊な力の理解と制御、開花や心構え、ルール等を身に付けるために7歳から15歳までを学院で学ぶ。義務教育的な感じですわね。


 まあ、本音は主護様付きの人数の把握と管理、あとは国の為に活躍出きるエリートの育成と捕獲だと思いますわ。


 卒業するまでに主護様が付かなかった身内は16歳から始まる高等学院には進めない(16歳以降は付かないって分かっていますからね)

 一気に学生の数が少なくなるが、逆に外部生の一般人が少し増える。


 主人公はその希少な一般人の中の5%の人なんですわよね!ギリギリ目覚めたって所が流石ヒロインって感じじゃなくて?!


 とまあ、王道満載の内容だったけどとにかくわたくしは大好きなゲームだったのですわ。




 そして、その10年後。


 ゲームは根強いファンの熱い声援を受け、完全版として復活した。


 〈ときめいてプラチナマイスター!!あなたへ捧げるスーパーラブ&スイーツ!リターン:R18〉

(何でだっ!?)

 いきなりまさかの18禁になっていましたよ…


 わたくしといえばプラチナが発売の時は仕事も忙しかったし、なんと言っても猫を飼っていたのでプレイはもちろん購入すらしなかった。ニャーちゃんは色々とお金がかかるんですわ。


 だからオールフルボイス、ドラマのボリュームアップ…発売前の広告にあった内容しか知らなし、どのようなR18かも知らない。

 あ、マイ☆スターはプラチナ階級まで増えたんかな?とは察したけど。


 でも…うん。

 知らないのに(遠い眼)


 なんでかしら


 ()()()()()()()


 リングリンドリンナール王国

 7島のひとつ、闇の主護島ナレイアの主護を受けし7大グループのひとつ、『御星グループ』


 現当主であり67代目代表取締役社長の次女


『御星 咲沙良』ポジション:悪役令嬢


 もう、薄々お気づきですよね?


 わたくしと、このクソ恐ろしい使用人、自称名前があるモブの一人『 南風 栞(なみかぜ しおり)』さんは今流行りの転生者。死亡原因もオソロな車で轢死(嫌なオソロ)の転生者!


 そう転生者なんですっ♪うふふ。


 …て、なんなんだ!流行りって!?悪役令嬢って!

 わたくし、ガチの信者ではないんですのよ!?何で何でと思ってしまうのも仕方がないと思う。せめてR:18でない方だったら良かったのに!そっちは知っていますからね!内容とか世界観説明出きるくらいハマりましたからねっ!!



 …うう。荒れていても仕方がない。

 もう少しこのまま確認を続けましょう。


 あの子に会う前に



 わたくしは何故にこうなったのかを…


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