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なんだかエッチな授業




 今日からはまた授業が始まる。

 炎魔術の午前の授業は、ほぼ座学だった。

 魔術の使い方や防御、歴史など、これぞ勉強といったところだ。

 授業の最後には実技テストが行われ、そこで新たに合格した人は午後の授業に参加できる。

 ミリアがズルして雷魔術で木材を燃やし、ルアン先生に見事にバレていた。

 バカなヤツだぜ。


 午後の授業では新しい魔術を教えてくれた。

 フレイムブロー。

 炎のパンチみたいな名前でテンションが上がったが、火炎放射だった。

 魔力を放出し続けることで、目標を燃やし尽くす魔術。

 実に恐ろしい。

 放出の幅を広げると範囲が広がるが、その分込める魔力を増やす必要がある。

 魔力は込めるほどフレイムブローの射程距離が伸びていく。

 十メートルもあれば実用的だそうだ。

 中距離用の魔術だな。

 逆にファイヤーボールは飛距離はあるが、威力が低い。

 俺の場合は多分、込めれば込めるだけ威力が上がりそうなので気をつけよう。


 翌日の氷魔術も、午前の授業が座学になった。

 どうやらこれがマニュアル通りみたいだな。

 午後の実技では、アイスウォールという魔術を習った。

 氷の壁を発生させる防御魔術。

 ちなみにフレイムブローは、氷が溶かされるので防げないそうだ。

 ファイヤーボールなら相殺で防げるとか。

 俺が一日三魔を使い切ると、担任のレオナルド先生は例のごとく、俺の作った氷をどこかに持って帰ってしまう。

 魔術の天才である息子のレイも一緒になって氷を運んでいる。

 いったい何をしているのだろう。

 二人でかき氷フェスティバル開催中なんだろうか。


 授業が早く終わって空いた時間は、王都散策に費やしている。

 歓楽区には初めて行ったが、雰囲気が違った。

 いわゆる大人向けのお店を見つけたが、一人で突入する勇気は俺にはない。

 スラムといわれる通りもあり、孤児院やホームレスが暮らしたりしていた。

 痩せこけた子供や老人は見ていて気分がいいものではなかったので、わざとらしく金貨を落としておいた。

 孤児院には特別に三枚投げ込んだ。

 正直なところ、何かあったときのためにと毎日寝る前に残った一日三魔で金貨を作り続けていたので、結構な枚数がある。

 十枚くらいなら惜しくはない。

 なんだか募金をしたみたいで気分がいい。

 今後もたまに来ては恵んでやろう。


 雷魔術の実技授業。

 今日は新しい魔術、インパルスを教えてくれるらしい。


「ではまずは見本を見せます。キラ君、私の体、どこでもいいから触ってくれる?」


 目を閉じてマリンダさんが言う。

 ん?今どこでもって言ったよね?

 なんて俺は暴走したりはしない。

 俺は紳士、ジェントルマンだ。

 何よりミリアが見ている。

 貴重なスケベチャンスだが、肩で我慢しておこう。


「ねえ~、早く触って~」


 その言い方はやめてください、興奮してしまいます。

 俺は高ぶる気持ちを抑え、肩にそっと触れた。

 パチッ!


「いてっ」


 触れた手に静電気のような痛みが走る。


「今のがインパルス。触れられた部分から相手に雷を流す魔術よ。この魔術の難しいところは、普段手から放出する魔力を、体のどの部位からでも放出できるようにならなければいけないことね。練習では威力を限界まで抑えてやります。」


 痴漢撃退魔術だな。

 女子高生が覚えれば犯罪が減りそうだ。


「キラ君とミリアでペアになって。一人は目を閉じて、もう一人は相手のどこかに触れましょう。まずはミリアが目を閉じて」


 ミリアが目を閉じる。


「じゃあキラ君が触る係ね。ミリアが雷を流すまで、離しちゃ駄目よ?」


「わかりました。ミリア、間違えて強くしないでよ?」


「キラに言われたくないわよ」


 ごもっとも。


「では始め!」


「いつでもきなさい!」


 さて、どこから触るか。

 まずは手でいいか。

 ミリアの手にそっと触れると、すぐにピリッとした痛みが走る。


「成功したら次は他の所ね」


 マリンダさんは見物モードだ。

 次は肩に触れる。

 さっきよりも少し魔術の反応が遅れた。

 手以外から魔術を放出するのは難しいのだろうか。

 次は背中に触れる。

 肩よりも時間がかかった。

 しかし、触れる場所に困るな。


「キラ君、もっと全身に満遍なく触れてくれないと、練習にならないわよ?」


 いやいやマリンダさん、こちとらセクハラと紙一重なんですってば。

 今日のミリアの服装は肌の露出度が高い。

 変な気分になりそうだ。

 とりあえず、膝でも触るか。

 膝に触れたが、魔術が発動するまでに五秒程かかった。


「ミリアは下半身が苦手みたいね。キラ君、下半身中心に攻めて、たまに上半身でお願い」


「そう言われても…」


 今日のミリアはミニスカートだ。

 さすがに気が引ける。

 というか下半身を責めるとか、なんて破廉恥な…。


「大丈夫よね、ミリア?」


「いいからさっさと触りなさいよ」


「お、おう」


 ふくらはぎに触れる。

 なかなか電気が流れない。

 ミリアの太腿がすぐ目の前に見える。

 こいつ、綺麗な足してんな…。

 続いて首筋に触れる。

 ここはすぐに電気が流れた。

 今度は膝の裏に触れる。

 ここもすぐには電気が来ない。

 次は腰。

 ここは割と早かった。

 しかし、もう触りずらい所しか残ってない。


「あの、そろそろ交代しません?」


「そうね、あと三か所触ったら交代ね」


 あ、あと三か所ですか…。

 足のつま先を靴越しに触れる。

 今上を見上げれば、パンツ丸見え間違いなしだ。

 七秒程で電気が流れた。

 何気に俺以外の人も、靴越しとかでも魔術使えるんだな。

 次は頭を触る。

 ここは早い。

 最後はどうしようか…。


「この辺はまだ触っていないんじゃない?」


 マリンダさんがミリアの太腿を指差す。

 そこはセクハラゾーンでは?

 …いや、親公認なら問題ないか。

 ゆっくりと太腿に触れる。


「んっ…」


 ミリアがピクリと反応した。

 そしてしばらくして電気が流れる。


「はい、オッケー。ミリアも昔に比べてだいぶ上達したわね。じゃあ攻守交代ね」


「でしょでしょ!?」


 ミリアは褒められてうれしそう。


「ぷは~」


 なんだか俺の方が息が詰まったわ。


「ほら、キラ君。目を閉じて」


 ああ、そうでしたね。

 言われた通りに目を閉じた。


「じゃあキラ、行くわよ」


「バッチコーイ」


 しばらく待つと手を握られた。

 俺はなるべく弱く、静電気をイメージして電流を流す。

 次は胸に手が触れられる。

 俺がやったら一発退場レベルの行為だ。

 次は少し時間が空いた後、唇に柔らかい感触が。

 すぐに電気を流す。

 しかしミリアはなかなかすごいとこ触ってくるな。

 まさかキスされたとか?

 いやいや、ないない。

 俺は生前凡人過ぎて当然の如くモテたことはない。

 キスなんかされるわけがない。

 しかし、見えていないとなんかドキドキするな。

 次は頬に手を添えられた。

 しかし、一日三魔はもう終了してしまっている。


「すいません、俺もう魔力切れです」


「嘘!ライトニング使えるのにこんなに早く魔力切れになるわけないじゃない!!」


「キラ君、恥ずかしがらなくても大丈夫。わたしもミリアも、インパルスを体中で使えるようになるまで一年以上かかっているわ。ゆっくりと付き合ってあげるから、キラ君もがんばりましょう?」


「え?いや、俺はホントに…」


 俺の言うことは二人にはまったく信じてもらえず、この後も俺は体中をゆっくりと撫でるように触られ続けた。

 途中から触る手が増えた気がする。

 耳や尻、鎖骨ら内腿やら……。

 この新手のプレイに、俺は何かに目覚めてしまいそうで不安になるのであった。



次話0時更新予定です!

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