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サバイバー撃破特典



 寮の部屋に戻ってきた。

 ポケットからスマホを取り出す。

 画面を確認するがやはりこう書かれている。


『サバイバー撃破おめでとう』


 そして、その下には『次へ』と書かれたボタンがある。

 『次へ』に指で触れると、画面が切り替わった。


『この端末を入手する条件は三つあります。

 一つ目の条件は、一年間生き延びること。

 二つ目は、他のサバイバーを死亡させること。

 三つ目は、情報系のギフトを選択すること。

 この度、キラ・キイラは二つ目の条件をクリアしましたので、戦利品としてこの端末をプレゼントします。』


 そう言えば暇神ひまじんの説明で、他のサバイバーを殺すといいことがあるって言ってたな。

 これのことだろうか。


『サバイバーが死んだ際、そのサバイバーの死亡原因に一番深く関わっているサバイバーに対して、ギフトポイントが与えられます。一人の死亡につき、一ポイントです。このポイントは、この端末で新たなサブギフトと交換ができます』


 直接殺さなくてもいいってことか。

 今回トドメを刺したのはクリスだが、原因を作った側に俺もいるため、ポイントが貰えたと。


『サブギフトは、これまであなたが過ごした経歴に由来するものと、殺したサバイバーが持っていた、あるいは取得可能だったサブギフトのいずれかから選んで取得することができます』


 相手からサブギフトが奪えるわけか。

 なんとも恐ろしい話だ。

 でもサブギフトって、あんまり効果ない気がする。

 俺のサブギフト『仲良し』は、サバイバー以外から敵意を向けられにくくするらしいが、正直実感がない。

 いや、でも学院の壁を破壊してもお咎めなしだったな。

 本来退学もありえるもんな。

 効いていると信じよう。


『今後、ルールの追加・変更はこの端末でお知らせします。最初はこの世界に来てからちょうど一年後に行ないます』


 『次へ』ボタンを押す。


『この端末を呼び寄せたい時は、手をかざして「データ閲覧」といい、端末を消したい時は「データ閲覧終了」と言って下さい』


 さっそく試してみよう。


「データ閲覧終了」


 おお、スマホが消えた!


「データ閲覧」


 お、現れた。


『この端末は、サバイバー以外には見えないので、安心して使って下さい。それでは、良き殺し合いを!』


 画面が変わり、『ステータス』と『サブギフト取得』の文字が表示されている。

 ステータスを押してみた。




 キラ・キイラ 15歳 男


 ギフト   一日三魔


 サブギフト 仲良し


 装備    グラディウス

       鬼蜘蛛スーツ

       サラマンダーズボン

       革の靴





 俺が名付けたグラディウスまで書いてある。

 今は装備してないのに、装備の欄に表示されているのが謎だ。

 まあいい。

 サブギフト取得も見てみよう。




 ギフトポイント 1


 ・獣の友達

 ・種馬

 ・覗きマスター




 ……なんだこりゃ。

 『獣の友達』は身に覚えがある。

 シロの事だ。

 他の二つはなんだ。

 選ぶ気が起きない。

 迷わず『獣の友達』をタップする。

 すると説明分が出てきた。


『初めての友達が獣だった記念。獣系の生き物と仲良くなりやすくなる』


 『決定』と『戻る』があるな。

 戻って他のサブギフトの説明分も読んでみよう。

 まずは『種馬』から。


『知らぬ間に種馬デビューをした証。体力・持久力・精力が少しあがる』


 意味不明だが、体力アップは悪くないな。

 おそらくは透明人間のサブギフトだろう。

 もう一個の『覗きマスター』も見てみよう。


『覗きを三十回連続でバレずに成功した証。周りの人間に存在を気づかれにくくなる』


 ………あのサバイバー何やってんの?

 まあ透明人間になったからにはやってみたかっただろうけど。

 覗きは男のロマンだと、誰かが言ってた。

 これは余罪がいくつかありそうだな。


 さて、どれを取得しよう。

 『覗きマスター』は嫌だ。

 いるかいらないかではない、嫌だ。

 『種馬』の体力アップは魅力的だが、剣術の授業でも体力は上がりそうだし。

 持久力・精力アップは……多分必要ないだろう。

 『獣の友達』もいらない気がするが、シロとも思い出補正がある。

 これをスルーしたら、シロとも思い出が薄れていくような、そんな気がする。

 『種馬』か『獣の友達』か。

 悩んだ末に、俺は『獣の友達』を選択することにした。

 この世界には獣人もいるしな。

 体力・持久力は授業受けてればそのうち上がるだろ。

 精力はきっと必要ない。


 『獣の友達』を選び、決定を押す。

 ギフトポイントが0になり、ステータスのサブギフトに『獣の友達』が追加された。

 特に体に変化はない。

 相変わらず実感がないな。

 ち、力が溢れてくるっ!とかあればわかりやすいのに。


 それにしても、俺のせいで人が一人死んだというのに、意外と平気というか、なんというか。

 俺が直接殺してないせいなのか。

 それとも王都に来る前に、パズに死体の片付けを手伝わされたせいか。

 結構ドライだったんだな、俺。


 今日はもう疲れた。

 さっさと飯食って寝るとしよう。









 その頃、ラスター家。

 マイクは何かと謎の多いキラに対して、密かに監視をつけていた。

 マイクは今、その監視からキラの様子について報告を受けていた。


「では、報告を聞こうか」


「はい。昨日、対象は朝起きて街に出かけました。行先はマートン商会です。一時間程で外に出た後、屋台で昼食を取り、その後はカーマイン家を訪問しました」


「マートン商会と繋がりがあるのか。彼の入学金を出所かもしれないな。カーマイン家では何を?」


「調べようと思いましたが、対象が元『王の盾』のライアンと姿を現したため、近くでの監視は危険と判断し、遠方から屋敷入口の監視に移りました」


「賢明な判断だな、それで?」


「翌朝、カーマイン家長女、クリスティーナと街に出かけました。行先に決まった場所はないようで、午前中はいろいろな店をぶらぶらと見て回っていました」


「デートか?」


「おそらくは。午後からは宿屋に部屋を取ったようで、宿屋に入ってから六時間ほど出てきませんでした」


「それはまた、昼間からお盛んだな」


「その後、宿屋の向かいの酒場で全裸の変質者が現れ、剣で人質を取る騒ぎが起きました。これをクリスティーナが討伐、監視対象は逃げるように現場から消えました」


「報告御苦労、引き続き監視は継続」


「承知」


 報告が終わり、部屋に一人になったマイクは、独り言を呟いた。


「まさかカーマインの長女とデキているとは思わなかったな。しかしまだ表沙汰にはなっていないはず。公表される前にキラ君を寝取るしかないな…」


 そう言ってマイクは窓の外をぼんやりと眺めるのであった。





次話0時更新予定です!

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