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13話 新たな展開

12話の続きです。楽しんで読んで貰えるように書いたのでよろしくお願いします。

ポッサムさんが出て行って買取所の時計を見るとかれこれ30分が経っている。


解体の作業場は邪魔になると思って、受付前で待っていた。

いつまでここにいたら良いんだろうか…

パンクさんの商会にも行かないといけないし。

すると、ポッサムさんが誰かを連れて通路を歩いているが見えた。


「待たせたのぅ。」

やっと帰って来た。

しかし、横の女の人は誰なんだ?

「あんたかいっ?サム爺を動かしたのは!お陰で20分も(まと)わり続けて困ったもんだよ!」

腕を組んで、睨みを効かせてくる。

ポッサムさんはある意味怖いし、こっちの女の人も第一印象が怖かった。


「お前さんがすぐ動かないからじゃよ。それに睨むんじゃないわい、怖がってるじゃろう。」

「別に怖がらせてる訳じゃないよ!元からこの顔さ!それで何がサム爺を動かしたんだい?」


えっ元からこの顔なのか…

左目の上には切り傷があって、海賊のお(かしら)みたいな顔をしている。


「はて、そう言えば名前を聞いてなかったのぅ。」

「何だって?名前も分からないのに呼んだのかい。」

女の人はやれやれと呆れていた。

「あんた、名前とランクは?」


その様子を見ていた俺はまるで漫才を見ているようだった。


「オウガです。ランクはルーキーで、今日初めて依頼を受けて魔物が狩れたので買取してもらおうと思って来たんですけど。」

それを聞いた女の人が頭に手を当てて、ため息を吐く。

「サム爺、私にルーキーを会わせて何をしたいんだい?私は忙しいんだよ?」

「そう()かすんじゃないわい、見れば分かるから(はよ)う来んかい!」

ポッサムさんを筆頭にその後に付いていく。


そして、アースラプトルの前までやって来た。

「お、これはアースラプトルかい?見る限り切り傷も無さそうだし、状態も良さそうだ。これどうしたんだい?」

「それがお前さんを呼んだ理由じゃよ!」

女の人は不思議そうな顔をした。

「どういう事だい?まさか、これをオウガがやったって事はないだろうね?」

「そのまさかじゃよ。って言ってもオウガの契約魔物がやったようだがのぅ。」

ポッサムさんは顎をつまむ。

「ほんとうかい!?それなら将来有望だねぇ!」

「ですけど、二郎がやってくれたんで俺は何もしてないですよ?」

「二郎ってその子かい?」

女の人は肩に乗っている二郎の事を言った。

「そうです。」

「オウガよく聞け、契約魔物も実力の内なんだよ!なにかいっ?お前さんは契約魔物は仲間じゃないって言うのかい?」

「いや、そんな事はないです。」

「だろ?だったら良いじゃないか!」

何故か、女の人は大笑いしていた。

「そう言えば、名乗ってなかったね、あたいはこのドライ村の冒険者組合支部長のテイラーだ。一応、このなりでもここのトップだ。よろしく頼むよっ!」


この人がここの一番上の人か…


「挨拶は済んだな。それでじゃな、お前さんにこのアースラプトルを倒したオウガのランクを上げて貰いたいんじゃ。」


急に何言ってんだこの人!?


「そんな事かい!アースラプトルを倒したオウガをルーキーのままにしとくのも冒険者組合としては損だからこっちから言おうと思ってたぐらいだよ!」


この人もか!

おいおい、待ってくれよ!


「お前さんもそう思うか、だったら頼んだぞぅ。」

「よし、オウガ!付いて来い。」


話が勝手にどんどん進んでいく。

「ちょっと待って下さい!」

俺は話に付いていけなくて引き留めた。

「待ってもクソもないよ!ほら、来な!」

しかし、テイラーさんは、俺の首根っこを掴み引きずって冒険者組合に繋がる通路に向かった。

「誰か助けて〜!」

その時二郎は肩で熟睡していた。


「オウガ、リトルムンクとアースラプトルの金はまた買取に来た時に渡すからのぅ!」

ポッサムさんは連れて行かれる間際に口にした。


冒険者組合の階段の前に来た。

流石に階段は危ないと思ったのか、テイラーさんが離してくれた。

「ここからは自分でついて来るんだよ、わかったかい?」

「分かりましたよ。」

もうここまで来ると観念して、ついて行った。

2階に上がって、応接室と書かれた扉の前まで来た。


「ここだよ!この中で座って待ってな!」

そう言われて、中で座って待つ。

少し経つと、テイラーさんともう一人知らない男の人が入って来た。

俺の向かいにテイラーさんともう一人の人が座る。

「じゃあ、やるか!」

何を!?ランクの話だよね?

「支部長、彼が困惑してるではないですか。それにまずは私に自己紹介させて下さいよ。」

「そうだな、すまんすまん!」

テイラーさんが頭の前で両手を付けて謝っている。

どうやら、この人には頭が上がらないらしい。


「では、改めましてオウガさん私はこの冒険者組合ドライ支部の副支部長をしておりますセロと言います。よろしくお願いします。」

セロさんと言うのか、黒縁メガネを掛けてなんか頭が良さそうな顔をしている。この人が裏でテイラーさんを動かしていそうだ。

「よろしくお願いします。」

「早速ですが、貴方の経歴を見せて貰いましたが昨日冒険者登録されて、確かに今日初めてイメナリア草の依頼を受けて達成されておられます。ここまでは何処にでもいそうな普通の冒険者ですが、アースラプトルを狩るのはベテランランクでも2級冒険者から上の方でしかも3人以上のパーティでないと狩れません。」

セロさんはすごい真面目に話をして、たまに眼鏡を徐々に落ちて来るのか人差し指で上げている。

「そうなんですか?」

「はい、それをそのお連れになられている契約魔物が倒したとなるとその魔物はかなり上位の魔物に違いありません。その魔物を契約している貴方も魔力が高いはずです。なのでこれらを踏まえてランクをルーキーから3つUPさせて3級にさせて貰います。」

「えっ、そんなに一気に上げて大丈夫なんですか?」

「これはこの冒険者組合のトップに立つ支部長と私が決めた事なので誰にも文句は言わせませんので御安心を!それに、誰かが何か言って来たら教えて下さい。私も支部長も元1級冒険者なので対応致します。」


へぇー、テイラーさんは見た目で強そうなのは分かるけど、細身のセロさんも強いなんてどんな攻撃をするのか想像がつかないな。


俺は、冒険者カードをセロさんに渡すとセロさんは部屋から出て行った。

「どうだ?あたいと違ってセロは頭が良いんだ。昔から頭を使う事は全部セロにやってもらってるからな、ガッハッハッハッ!」

いやいや、だったらあんた何の仕事やってるんだと思ったが口にしたら怒られそうなのでやめた。


暫くして、セロさんが戻って来た。

「お待たせいたしました。これをお返しします。」

セロさんが渡して来たのはど真ん中に3級と書かれて周りは紫色の装飾が施された冒険者カードだった。

前のルーキーは何もない白色だったので少しテンションが上がる。

「ありがとうございます。」

「その3級の冒険者カードはルーキーのカードと違って新たな機能が増えてますので教えましょうか?」

「はい、お願いします。」

「分かりました。まず増えた機能は3つあります。一つ目は、フレンド機能です。お互いが登録する事で離れた場所でも通話する事が出来ます。2つ目は、ファミリスト大陸のマップです。行きたい場所があればこれを見るといいですよ。3つ目は組合から届くアナウンスです。3級から1級の方は組合の緊急招集に強制参加となるのでアナウンスが来たら近くの冒険者組合に行って下さい。これで以上になります。」

「分かりました、ありがとうございます。」


フレンドに、マップ、アナウンス機能か、この中で一番いいと思うのはマップだな。

これはありがたい、これがあればこの世界の地理事情が分かるからな。


話が終わり、この部屋から出ようとした。

「よし、オウガこれから期待してるからな!ガンガン魔物を狩って、ランクを上げて頑張れよな!」

テイラーさんは強めに俺の背中をバシッバシッ叩いた。


いや、痛いわっ!

「痛そうにしてるんだから、やめてあげたらどうです?」

セロさんが痛がっている俺を見て、テイラーさんを諭した。


その時にセロさんは優しい人間だと気づいた。




読んで頂きありがとうございます。

次回の投稿は3日後の18時になります。

また読んでもらえるとありがたいです。

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