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計画113

地下王国に戻ってきたルーティンたちはビオラに挨拶するとすぐに王城に連れて行かれる。

気がつくと、とある一室の椅子に座らされていた。

「お父様、お連れいたしましたわ。」

ゆっくりと周りを見ると、王族の面々が険しい表情でこちらを見ている。

特に、第一王子であるアーモンド殿下が険しい。

(何なんだよこの状況は。てか、こんな簡単に国王陛下並びに王子たちに会えるものなの?)

「お父様、こちらを。」

エンラの声から緊張していることが窺える。

「ほぉ。」

エンラは色の付いたガラスのグラスを国王に渡す。

受け取った国王は明かりにかざす。

「・・・見事だ。」

「はい。」

「これをウォンドが作ったのか?」

「はい。ですが、これが作れたのはルーティン様のおかげです。」

「ふむ・・・。」

国王はグラスを置くと、腕を組んで目を閉じる。

それが何の合図なのかわからないが、合わせるようにアーモンドが立ち上がり、ルーティンに近づく。

「では、これより第三王子暗殺事件の真相を語ってもらう。準備はいいか?」

(ちょっ!?いきなりですか!?)

「必要な物は何かありますかルーティン様。」

(対王族使用ですかビオラさん!?)

「えっと、第三王子、ヘーゼル殿下のお部屋を見させていただく事は・・・可能でしょうか?」

「可能でしょうかアーモンド殿下。」

「どのくらいの時間を要する?時間によっては却下する。国王陛下もお忙しい身だ。」

(だったらこんな場を用意しないでよ!こっちが準備できていない状態なのに!)

「どうですかルーティン様。」

(どうですか?じゃねーよ!あぁ笑顔が引きつるぅ!)

「で、できるだけ早く済まします。」

重苦しい空気の中、国王は手を軽く叩く。

すると、ビオラは頭を深く下げ、ルーティンの手を取る。

「へ?」

ニコっと笑ってルーティンは連れて行かれた。


「ここがヘーゼル殿下のお部屋ですルーティン様。」

「まだ続けるんですかビオラさん。」

「・・・てへっ。」

(てへっ。っじゃねーー!)

「ごめんねルーちゃん。とんでもない大事になっちゃって。」

「まったくですよ!何ですかあの状況は!」

「あはは。ほら、それは、あれですね、はい。」

「・・・。」

「む、無言はやめて!ルーちゃん!?わかったから!話すから!」

ビオラが言うには、スズリとの連絡を聞いたメイドが国王に知らせたらしい。

国王は気にしなかったが、ビオラのことをよく知るアーモンドはそうはいかなかった。

問い詰められていくうちに話してしまい、国王の心労を少しでも無くしたかったアーモンドの動きによってこのような事態になってしまったそうだ。

「ほんっと!アーモンド兄様はお父様ラブ勢なんだから!」

(日頃の行いのせいでもあるんだよぉ?わかってるのぉ?)

「それでルーちゃん、ここで何を探すのかな?」

「まず聞いてもいいですか。」

「何でもいいですよ?」

「この部屋は事件の時のままですか?」

「ある程度はそのままです。ですが、事件の証拠になりそうなものは回収済みです。」

(なるほど。)

「その回収物の中にはノートなんかありましたか?」

「ノート、ですか?切れ端のようなものは回収されたと聞きましたが、ノートは聞いてないですね。」

(ということは・・・。)

ルーティンは本棚に近づき、一冊ずつ確認していく。

「ノートがどうしたんですか?」

「ちょっと・・・。」

本棚を全て確認したが、何もない。

(本棚には無い。じゃあどこに・・・いや、そもそも何にノートを使っているんだ?仕事をしないような人間が勉強しそうにもないし、なら何に?)

「ルーちゃん?」

(勉強や仕事以外でノートを使うとしたら・・・メモ?いやこれじゃああんまり変わらないなぁ。)

「お~い。」

(他には・・・絵、とか?いやいや絵なんて描いてどうすんだよ。落ち着け僕。)

「ルーちゃん!」

「ひゃいっ!?」

「やっと反応しましたね。先程から何を考えているのかな?本棚には何を探したのかな?」

「いや・・・そ、そうだ!ビオラさんはノートを何に使いますか?」

「またノートですか。そうですね・・・仕事のメモや授業の資料作り、他には・・・日記ですかね。」

「日記?」

「と言っても今は書いてませんよ?昔は書いてたんですけどね~懐かしいなぁ。」

「なるほど!」

何か思いついたルーティンはベット周りを探し始める。

「こんどはお宝探しですか?でも残念。お宝は既に回収されていますよ。」

ビオラの茶化しを無視し、ベットを探る。

(おかしいなぁ。日記ならベットの近くに置いているかなぁって思ったのに。ここじゃないのか?)

時間を確認したビオラは深呼吸をし、先程と同じ雰囲気になる。

「そろそろ戻らないと。ルーティン様、よろしいですか?」

「もう少し!」

「ですが・・・。」

(クソ!どこにあるんだよ!・・・ふぅ。焦るな考えろ。ある程度探されても見つからない場所だ。そこを見いださなければ・・・ん?)

ベットの下、何かを触ったような気がする。

その何かを確認するようにルーティンはベットの下に頭を突っ込む。

「これは!」

そこには手を入れられる場所があった。



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