17/36
朱雀の後継者-紅原朱里
朱里は最初から違った。
⸻
六花本人に興味があった。
⸻
だからこそ。
⸻
居酒屋へ向かった。
⸻
初めて見た時。
⸻
彼女は酔っ払い客に絡まれていた。
⸻
普通なら嫌な顔をする。
⸻
怖がる。
⸻
避ける。
⸻
だが六花は違った。
⸻
「お水持ってきますね」
⸻
笑っていた。
⸻
無理にではない。
⸻
自然に。
⸻
朱里は不思議だった。
⸻
なぜそこまで他人に優しく出来るのか。
⸻
なぜそこまで笑えるのか。
⸻
だから何度も店へ通った。
⸻
話すために。
⸻
知るために。
⸻
すると気付く。
⸻
六花は誰かを救う時、
見返りを考えていない。
⸻
それが当たり前になっている。
⸻
朱里は初めて思った。
⸻
(危ないな)
⸻
優しすぎる。
⸻
利用される。
⸻
傷付く。
⸻
なのに本人は気付いていない。
⸻
その頃。
⸻
四人は定期的に連絡を取り合っていた。
⸻
「どうだ?」
玲弥が聞く。
⸻
「面白い」
奏多が笑う。
⸻
「理解不能だ」
智樹が答える。
⸻
「放っておけない人だね」
朱里が呟く。
⸻
四人とも違う答え。
桜庭六花との出会った印象




