第98話 自白スキル・コンフェション
「おい、ゴブリン……おめーは俺を怒らせた!!」
「いいのか勇者。俺を倒せば女たちの居場所が分からなくなるぞ!」
くっ、そうだった。
住民の安全が最優先だ。
けど、このままでは……なんてな、俺には優秀な仲間がいるんだぞ。
「カルニ! お前確か、相手を自白させるスキル持ってたろ。裏切者に使う用に!」
「ええ、ありますとも! ただし、相手が弱っていないと!」
「なら楽勝だ!! カルニ、俺があのブタゴブリンの動きを鈍らせる。その瞬間を狙って自白させてくれ」
「了解です!」
――と、なれば俺はレッドキングゴブリンを倒すのではなく、弱体化させる。それしか方法がない。いくぞ。
「くらいやがれ、【レベル投げ:レベルダウン】!!」
「……な、なんだと! レベルダウンだと! うああああああああああああ……」
レッドキングゴブリンのレベルが『6200』→『1』となった。
「これで雑魚になったな!」
「馬鹿な、レベルを下げられるスキルが存在するのか!!」
「ああ、俺しか持っていない特殊スキルだけどな」
「ちくしょおおおおおおおおお!!」
悔しがるゴブリンは、飛び跳ね襲い掛かってくる。しかし、動きが鈍い。ステータスが大幅にダウンしているからだ。スライム相当じゃねーか。
「その程度なら【レベル投げ】で十分だ、ほいよっと」
レベルをブン投げ、爆発を起こした。
ゴブリンはバコーンと跳ね飛び、木々に激突。ボールのように転がっていった。ざまぁねぇな!
「ぐ、ぐぉぉぉ……腕の骨が折れた……。ついでに恥骨も……」
最後の情報はいらねぇんだよ!!
さて、ボコボコにしてやったし、あとはカルニの出番だ。
「頼む、カルニ!」
「はいっ、お任せください。自白スキル【コンフェション】!!」
ぶわぁっと黄色い魔法陣が広がり、ゴブリンに取り巻く。すげぇ光だ。ぷわぷわと変な音を立て命中。
上手くいったな。
「さあ、女性達の居場所を話して貰おうか!!」
「……パルウァエにある“闇ギルド(仮)”の本拠地に監禁中だ……」
ゴブリンは、馬鹿正直に話した。
すげえ! カルニすげえ!!
さすが元魔王の秘書。えげつないスキルをお持ちだ。おかげで相手の情報を引き出せたし、これでもうゴブリンに用はない。
「もう消えろ、魔物。お前は楽に殺してやる」
「――ハッ。俺は何を……しまった、自白を……! す、すまねぇ、今までの事は謝る。女は手を出してないし、ちゃんと返す! 命だけは!!」
情けなく土下座して許しを請うゴブリン。もう遅い。絶対に許さん。勇者としても、魔物は見過ごせないし、そもそも国家転覆さえ謀ろうとした“闇ギルド”のひとり。
「そんなに命が惜しいか」
「あ、ああ……もうこの国には関わらない!」
「分かったよ、ゴブリン」
「ほ、本当か! じゃ、じゃあ……俺は逃げても……」
「逃がすか、ボケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!」
「なッ!?」
全力投球の構えで、俺は『レベル』を握った。これが俺の必殺のひとつ。全身全霊の大技にして奥義。
「レベル投げ:クリティカル!!!」
[レベル投げ:クリティカル]
[効果]
クリティカル率100%。
ダメージを二倍にする。
この攻撃は“必中”である。
属性も乗る。
幸運値が高いほどダメージがアップする。
「――な、ばかなあああああああああ、うあああああああああああああああああああああああ、ぎゃあああああああああああああああああああ…………!!!!!」
レベル投げが完全命中。
レッドキングゴブリンが大爆発。ドロップアイテム共々塵も残らず消滅した。
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