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Grand Guignol part.6
「リヒェ姐!!」
だが、そんな感動のフィナーレに水を差す者が現れた。
「おんやぁ? 玲於奈くぅん。さっきまでションベン垂らして泣き喚いてたくせに、今更何の用かなぁ?」
その声と共に、幻術が徐々に剥がれ落ちていく。
舞台を照らしていた光が崩れ、劇場そのものが輪郭を失っていく。
やがて、下界から差し込む明るさが視界を覆い尽くした。
先ほどまでそこにあった大劇場は、まるで最初から存在しなかったかのように消え失せていく。
「ウィリディアス――」
ウィリディアスの視線の先で、リュディオールが拳を握り締める。
「てめーは、ここでオレが仕留める!!」
「へ〜」
まるで他人事のように、ウィリディアスが微笑む。
「随分と偉くなっちゃって、まあ♡ あの日、やっぱり手放さないで殺しておくべきだったかな〜?」
その言葉に、青年の表情が僅かに歪む。
――リュディオール。
ここに来て現れた、予期せぬ不確定要素。
ウィリディアスの策略と、リヒェンツァの過去。
そして、かつて捨てられたはずの因縁が、再び一つの舞台へと集まり始めていた。
物語は今、誰も予想しなかった終幕へ向けて、静かに動き始める。




