第三十五話 帰還
途中から三人称視点に変わります。短めです
視界が暗転し、僕は『氷獣山脈』に戻った。すると、頭上から一枚の紙が落ちてくる。そこには、機械のような文字で一筆書かれていた。
『早く逃げることを推奨しよう byジキル』
「……は?」
その瞬間、突如として雪崩が起き大量の雪がまさに津波のように進んでくる。
「ウッソだろ!?」
(黒天鍵は雪などを防ぐには無理!かと言って『黒焔の魔犬』を使おうにも、魔法陣が少な過ぎる!取るべき手段は…)
僕は女性達を抱えて、一目さんに逃げていった。だが、僕は気づかなかった。山頂から、何者かが僕を見下ろしているということを。
◇
(と、とりあえず翼はやして飛べてよかった…今日ほど自分の種族が吸血鬼だったことに感謝したことはないね…)
「あ、ザラクさん。ちゃんと約束は果たしましたよ…それと、ある程度庇いましたが女性達が低体温症になってるかもしれないので、温かい料理でもあげてください。それじゃ…任せましたよ。」
そう言い終えると、僕は倒れた。奥からは、何やらザラクさんや他の村人達が慌てるような声が聞こえてくる。
「!?『黒王』殿、それに!?おい!お前達、急いでお湯と暖かい食事を!それと、薬も用意しろ!『悪諾許す神代の悪鬼』にさらわれていた女性達が帰ってきた!急いで、『黒王』殿は室内にお運びしろ!」
「は、はいわかりました!村長、子供達はどうしましょうか!?」
「ザラクくん、君に任せる!それと、アフラくんを連れてきてくれ!彼女でなくてはこの傷を治すことは不可能だ!」
すると、ザラクは慌てた表情でアフラを連れてきた。
「クッソ!私が『黒王』殿に『悪諾許す神代の悪鬼』の討伐を頼んだせいで!」
「落ち着いてください、父さん!これはどちらかというと、雪などによる霜焼けによる怪我です!極々低音の氷などに触れた時などの症状ですから、どちらかというと先ほどあった雪崩による影響です。だから、自分は責めないでください。」
そう言い終えると、アフラは治療を開始した。
この村に住む人たちは、治療魔術が得意です。まあそれ以外にも、戦う方法とかもありますが。
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