三十四話 邂逅
サボってすみません…
僕が『氷獣山脈』から女性達をかかえ下山している最中に、異変は起きた。足元から僕だけが突如として黒い空間に包まれたのだ。そして、次の瞬間には大量のモニターに囲われた空間にいた。そして、おおよそ『フローライト・オンライン』の世界においては異質とも取れるその場所に一人の男が立っていた。
「初めまして、『黒王』いや、この場は非公式だからMr .ロムルスと呼んだ方がいいかな?」
「どちらでも構わないよ、それよりも…運営が僕に何の用かな?」
(予想通りか…)
こんな場所に転移されたことも含め、おそらくはモンスターの仕業ではないだろうと思って居たがその予想は少しばかり的外れだったようだ。
「まさか、アリスの同僚さんが僕を半ば拉致のような形で連れてくるとはね…」
「そうも言わないでくれたまえ。私としても、こう言った形で君をこの場に招待するのは私の望むところではない。だが、少々迂闊に動いてしまうと執行担当にどやされかねなかったのでね。こうして手荒な手段で招待させてもらった。さて、私の名前は『ジキル』あ、コーヒーはいるかね?それとも紅茶の方がいいかい?」
「何ともまあ…あれだね。少しばかりフレンドリーが過ぎるんじゃないのかな?」
「まあそれは当然と言ったところだね。私も君には期待している。」
「期待?どう言う意味だい?」
彼の言葉は少々わかりづらいな。やはり、どうにも先を見越しているかのような言動だ。
「君だって、理解しているのではないかね?これから君と相対するであろうあの龍は、数人程度で倒せるようには作られていない。本来であれば、あれは数年後に目覚めるはずだった。だったんだが…君が以前使用したユニークモンスター召喚チケット。あれを使用して召喚した龍がいただろう?あれはかの龍の子だった。」
「なるほど…要するに子供がいなくなって挙げ句の果てには殺されたことに怒り狂ってるってわけか。」
「まあそんなところだ。目的は敵討ちではないがな。」
「何が目的なんだい?」
「それはあえばわかる。さて、話が逸れたな。本題に入るとしようか。今回君を呼んだのは他でもない。今回君は、『悪諾許す神代の悪鬼』を討伐した。その報酬として、君に渡すはずだった『U・B・M討伐報酬』それに少しばかりミスがあってね。本来であれば、君にあった能力に自動でされるはずだったんだが…少しばかりミスをしてしまってね。君では使えないような能力にしてしまっていた。だから少しばかりお詫びという感じだね。」
「どう言ったお詫びなんだい?モルガンの力を全盛期に戻すとかかい?」
「それは不可能だね。彼女が全盛期になってしまうと、バランスが崩れてしまう。その影響で、確実に運営の人間達が過労死してしまうだろう。だから、アリスと交渉をしたんだ。」
そういうと彼は指を鳴らす。すると、彼の手のひらの上に一つの銀色に輝く歯車が現れた。その姿形はまるで…
「『変世機』か?まさかもう一つ『変世機』を渡そうというのかい?」
「いや、それはいかに私としても不可能だ。私が君にお詫びとして渡すのは、進化の余地だ。これから君はとてつもない敵と戦う可能性もあるだろう。その時に、君が望むのならばステータスのはじにあるボタンを押すといい。そうすれば、君の『変世機』はその時、その状況に一番あった形へと『位階』が上がる。弱く成ることはまずないだろう」
彼が提案したことは、とても魅力的なことだった。だが、一つ疑問がある。
「なぜ、僕にそれほどよくしてくれる?」
「さっきもいっただろう?期待しているんだよ。私はね。さあ、そろそろ時間だ。もうすぐバレそうな感じがするからね。ああ、それと安心しておいていいよ。『U・B・M討伐報酬』に関しては再度調整して渡しておこう。さて、それではまたいつか。」
「ああ、ありがとう。ジキル。」
そう言い終えると、僕の視界は暗転した。
一応、『悪諾の器』下の能力だと生贄使う形だったんですよね…それで、まず使用されることないだろうな。てジキルが考えて、帰られた結果ああいうふうになりました。
この作品が面白いと思ったのならば、評価などもよろしくお願いします。




