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第三十二話 村の虚実2

『謝肉祭』が終わり、村人達が寝静まった頃僕は約束通りザラクさんの家の裏へと静かに訪れた。


「来てくださいましたか。」


「流石に、これほどまでに謎が深まっておいてこないというのは僕の信条に反しますから。それに、僕を頼るというのならそれに応えるというのが責務というものですよ。」


「…なるほど、承知しました。それでは、真相をお教えいたします。…昔、この村は今よりももっと幸福で裕福でした。時たま『氷獣山脈(ニブルヘイム)』から降りてくるモンスター達もいましたが、村人達の力を合わせて退治してきました。ですが、そんな幸せな何気ない毎日は一体の『U・B・Mユニークボスモンスター』がこの村に訪れた。そんな日から一転しました。」


一拍を置いて、ため息を吐きながら苦々しい表情をしてザラクさんは言葉を続ける。


「その『U・B・Mユニークボスモンスター』の名は『悪諾許す神代の悪鬼(アンリ・マユ)』かつて、魔導帝国を築き上げた女帝『モーガン・ル・フェイ』によって封じられた自らを神と称する、あっきそのものでございます。」


(うっわ、ここでモルガン出てくんの?正直いって、あの子の過去には謎多いんだよなー何年生きているかわかんないし…)


「『悪諾許す神代の悪鬼(アンリ・マユ)』は、我々が村に訪れた後我々を一蹴したのちに一つの要望をしました。それは、『一年周期で、自らに村の美女を捧げること』それこそが、この村に女性が少ない理由となります。」


「なぜ、『悪諾許す神代の悪鬼(アンリ・マユ)』が女性を求めているのか、理由に心当たりはありませんか?」


「聞いたところによると、『モーガン・ル・フェイ』はとてつもない美女だったようです。そして、とてつもなく強く『悪諾許す神代の悪鬼(アンリ・マユ)』ですら小指一本で殺されるような魔術の知識と力を有しており、一千年が経過しても奴にとっては恐怖の象徴のようです。その恐怖を埋めるため、優越感でも求めているんでしょう。」


(はーなんだって、神って名乗る輩はやることなすことほとんど似てんだろうねー昔頼まれて殺した、どっかのバカ教祖を思い出したよ。こういう輩はやっぱ嫌になっちゃうんだよね。)


「そして、もう数日が経過してしまえばアフラが連れて行かれてしまうのです。どうか、奴に連れ去られた妻を、アフラを!お助けください!そして、あの悪鬼めを討伐してはくれませんか!?」


そういうと彼は頭を下げた。そして、下げている彼の顔はとても辛くとても苦々しくそして、理不尽に対する怒りに満ち満ちていた。


(これはいけないね。うん、いけない。恨みを抱えた表情だ。これは少々まずいことになりそうだ。まあ、それがなくても討伐するけども)


「わかりました。頭を上げてください。ですが、怒りに包まれるのはやめたほうがいい。それはろくなことにならない。恨みに生きるのもやめたほうがいい。まず、家族とこれからどう幸せに過ごすのかを考えてください。そうすれば…」


「そうすれば…!?」


「西方大陸序列第一位『黒王(チェルナボーグ)』の名を預かるものとして、その悪鬼をこの命に変えても討ち滅ぼしましょう。」


「……!?ありがとうございます!」


そういうと、彼はもう一度頭を下げた。

モルガンって千年前はかなり荒れてましたからね…普通に敵対したものにとっては、恐怖の象徴みたいなもんでした。

ちなみに、お気づきの方も居られるかもしれませんがこの話の人物達のテーマはゾロアスター教です。

後普通にソロモンって、やばいやつとかと戦ったりもしてます。ソロモンたちの世界って、なんか奉仕種族みたいなやつとかも極地とかには居ますからね…普通にやばいっす。

この作品が面白いと思ったのならば、評価などもよろしくお願いします。

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