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閑話 運営、明日の方向に向かってスパーキング!

哀れな運営。

「あ、オワタ。」


「どうしたんだ?コードR担当。またあいつがなんかとんでもないことしでかしたか?」


ここは、運営たちのみが入ることができる特殊空間。ここで、日夜彼らは胃痛に悩まされていた。(主に一部のプレイヤーが原因で)そして、この事件の発端はコードR担当というソロモンの監視役のような立場の運営の一人が放心するかのような言葉を発しそれを、イベント担当が聞き取ったことが発端であった。


「いやーそのーなんと言いましょうか…」


「早く言ってくれないか、正直言ってこっちもこっちで『コロッセオ』の準備で忙しいんだ。だから早くしろ。」


「あ、チームリーダー生きてたんですね。クラムボン落とされて挙げ句の果てに、『特殊ダンジョン』にまで潜られて魂抜け落ちたようになってたと思ったんですが。」


「当たり前だろが。こちとら未婚のアラフォーだぞアラフォー。たかがショックで死んでたまるか。俺は必ず結婚する。」



彼らの会話に、チームリーダーも加わりその会話は次第に大きな声でかわされるようになってくる。そして、段々と覚悟を決めたかのような表情でコードR担当は言葉を発した。


「あのですね…コードRがフェンリルの遺体見つけました」


「えーフェンリル見つかったのか。」


「だけど言うほど問題じゃなくね?あれ現時点では武器の材料とかくらいにしか使えないだろうしさー」


「うん、それはまだわかる。で?なんか他の問題はあんのか?」


「それが……そこに『炎天の剣持ちし落焔の巨人(スルト)』が墓守としていました。只今絶賛交戦中でして…」


「ちくしょうめ!そういやフェンリルと仲良い設定にするように頼んでたっけなあ!」


「ざっっっっけんじゃないわよ!あいつ喋りすぎてんじゃないの!?」


「いくらなんでも、速すぎんだろうが!?」


「いや、待て落ち着けお前たち。一応聞いておくが、コードRに『炎天の剣持ちし落焔の巨人(スルト)』の熱波による防御を打ち破る術はないよな?お願いだからないと言ってくれ!」


その言葉に、コードR担当はため息を吐きながら心底恨めしそうな表情をしてチームリーダーたちに向かって言葉を発した。


「あの…すみませんがコードRの『変世機(ウヌス)』の能力知ってますか?」


「あ、そういや知んねえな俺たち。」


「そういえば怖くなって見てなかったわね…」


「それ見たらわかると思いますよ…」


そう言って彼はパソコンに、ソロモンの『変世機(ウヌス)』である『地下冥界・第一層(シバルバー)』と『地下冥界・第二層葬送シバルバーフーネラリエス』の能力を表示した。


地下冥界・第一層(シバルバー)TIPE人形(ドール)

この能力で創造された人形は、自我を持ちプレイヤーと同じように成長し続ける。なお、食事と睡眠などは必須とする。そして本体の機能が停止された場合、人形は一定期間停止する。そして人形の個体数は『変世機(ウヌス)』の位階(ランク)に応じて変化する。』


地下冥界・第二層葬送シバルバーフーネラリエスTIPE領域(エリア)

この領域内に存在する獣たちは潜在意識の中で繋がっており、経験や記憶を共有することが可能となる。

そしてこの領域内に存在する時のみ『死を思え(メメントモリ)』が発動可能となり、死亡した要因または外敵に対する耐性と有効打を獲得する。

なお、解析し終えるまで有効打などを獲得することは不可能であり解析が完了するまでの期間には個体差がある。』


「は、反則だー!」


「ざっけんななんじゃこのクソゲー!どんな人生送ってたらこんなアホほど達観視の結晶のような能力が完成するんだよ!」


「こんなもんずるだ!ずる!」


「あ、ちなみに現時点で最終形態まで追い詰められてますよ『炎天の剣持ちし落焔の巨人(スルト)』。」


「クァwせdrftgyふじこlp!?」


運営たちからすれば、本来倒すのには相当時間が経過した後だと推測されていたストーリーに関わるモンスター。それがまだリリースから数ヶ月しか経過していないのに討伐されかけている。その彼らの絶望は計り知れないだろう。


「よし、みんな一旦落ち着こう」


その一言で、チームリーダーは荒れ狂う彼ら彼女らを宥めた。彼もまた人望はあるのだ。人望は。ただ問題解決の手段が圧倒的に少ないだけで。そして、彼が決定したことを全員に伝えた。


「とりあえず、」


「とりあえず?」


「帰って寝よう!」


「賛成!」


「そうしようそうしよう!」


「きっと明日の僕らがなんとかしてくれる!」


彼が決断したこと、それは明日の自分達へと丸投げすることであった。仕方ないのだ。彼らとて、三徹目で寝たくても寝れない。とまあ、ここまでいってあれだが彼らが翌日地獄を見たのは想像に難くないだろう。

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