第二十三話 かつての絵物語
一応、ソロモン視点で話は進んできます。
「すみません、ベロボーグさん少し質問をしてもいいですか?」
「おや、イシス様。何か御用でしょうか?」
私の名前はベロボーグ。今私は我が創造主様である『黒王』ロムルス様が娘たる『聖女』イシス様に話しかけられている。
(正直言って珍しいですね。イシス様は、普段私たちに気を遣ってか話しかけてこない。何か心変わりする要因でもあったのでしょうか?)
「ソロモ、ロムルスさんのこれまでの戦いについて教えてもらってもいいですか?あの人に聞いても教えてもらえなくって。」
「なるほど。承知いたしました。私としましてもこれまで創造主様が歩んできた道をお教えしたいと思っていたところですので。それでは、こちらをご覧ください。」
そういうと、私は一冊の本を取り出した。
「これ…は?」
「これは記録媒体のようなものだと思っていただければ。これまで私が見てきた創造主様の姿をここに全て記録しております。それでは、どうぞ。」
そういうと、私は本のページをめくった。
「さて、初めましてと言いましょうか。僕の名前はまあ言わなくてもいいか。とりあえずここは立場だけ言わせていただきますね。僕は『黒王』しがない人間です。」
今、僕はクラムボンにいる。まあ『権限』を手に入れて領主みたいな感じになったわけだから演説みたいなこともする必要が出てきたためあえて行っているだけであって正直言ってとっとと能力について確認しておきたいと言う欲望もまあまあある。
「ふざけんな!」
「アンタのどこがしがない人間なのよ!」
「そうだそうだー!」
(いやーすっごい嫌われようだなあ。まあいいか。とりあえず、基本的にはどうでもいいっちゃどうでもいいしね。)
「はい、すみませんが少し黙っておいてください。とりあえずまあ、僕はちょっと目的があってこの都市を落としました。まあ『権限』手に入れたわけなんである程度、経済やらなんやらの復興に関しては尽力するつもりですのでそのつもりで。あ、質問があるんならある程度は答えますよ。」
そう言い終えると、周囲が一気に静まり返る。そして、数万人はあろうかと言う群衆の中から一人が手を挙げた。
「はい、そこの少年。何か質問があるかな?」
「元の領主はどうなりますか?それとあいつが押収した僕たちの宝石たちとかは。家族の形見などがあるんで、できれば返してもらいたいんですけど。」
「ああ、あれかあ。アキレウス。ちょっと持ってきて。」
「承知しました。」
(宝石かー色々と使えそうだけど…流石に悪人でもない人のものを使おうとするのは流石にモラルがないって言うかなー)
「とりあえず現時点では、押収した物品は全て持ち主の元へ返させていただきます。それと、領主が変わって色々と大変でしょうから一応三ヶ月の間は、税は廃止させていただきます。ですが、三ヶ月間ですからね、三ヶ月限定ですからね!」
僕がそう言い終えると、群衆の中から歓声が上がった。
『変世機』って、歯車の状態からそれぞれのTIPEに変化した後も所有者との記憶は同期されてるんすよね…だからこんな無法もできるわけです。




