閑話 決勝戦へ向けて
準決勝が終わり、続々と退出していく会場を一瞥しながらコーヒーを飲んでいる僕にアイさんは質問をしてきた。
「チェルナさん、あの人に勝てます?」
「氷薔薇の棘の臨界発動使ってなかったら勝てると言えたんですけどね。現時点では五分五分といったところですかね。」
「臨界発動ってなんすか?」
「一種の起源へと至る方法と言いましょうか。僕たちが使う『U・B・M討伐報酬』は基本的に弱体化しています。何せそのまま使えたら、世界観ぶっ壊しかねない代物もいくつかありますからね。ですが臨界発動は一定期間使用不可能になる代わりとして、もとになったU・B・Mの能力を発動できるようになります。」
「はい?」
「基本的に『臨界発動』はどの報酬にもついているものです。まあ使いこなせるかはその人次第ってところですし。使えるようになるまでに普通に時間がかかりますからね。」
「なるほど、それ以外に強さを左右するのはなんかあるんですか?」
「『深度』というものがあります。」
「どう言ったものなんですか?」
「もとになったU・B・Mの能力戦闘能力知能そして成長性それらを加味した強さの指標みたいなものですね。『変世機』の『位階』と同じように合計で九段階あります。まあ超越要するに最強と呼べるのは今の所数体しかいませんけど。彼らと戦ったら負けますね確実に。」
その言葉を聞いたアイさんは、呆れた表情をしながら言った。
「思ったんですけどチェルナさんって、最強じゃ無いんですか?」
「ばか言わんといてくださいよ。正直言ってこのフローライトオンラインというゲームはとてつもないバランスで成り立っています。そもそもの話例と挙げるなら、ベロボーグとローメリックさんの戦闘を思い出してください。その時も確かいったと思いますが、あの子の能力とローメリックさんの『変世機』の性能の相性が最悪だったんですよ。このゲームは相性や構築などそして能力や技術かけ引きなどのような総合的なもので勝敗が決すると僕は思ってますからね。」
「なるほど、要するにチェルナさんは普通に強いけど負ける可能性もあるにゃあるってわけすか。」
「そんな認識で大丈夫ですよ。それに、能力の関係上僕も『変世機』使えませんし。そこら辺がやっぱ一番痛いですかね。さて、それでは僕は準備をする必要があるのでこれにて失礼させていただきますよ。」
「あ、はいお疲れ様でした。決勝頑張ってください。」
「ええ、ありがとうございます。」
そうして一礼をし僕は元いた場所へと戻った。
臨界発動などはやっぱ疑問が増えるだろうなーと思って説明してます。ちなみに、鏡写しの影の深度は3これは若干最近生まれたからですね。深度は時間が経過するとともに大きくなっていきます。ですが『超越』は単純に時間経過じゃ無理です。数万年にも思える年月の摩耗に耐えられる確固たる意思がなければ不可能ですね。
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