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押し掛けギャルは殲滅者  作者: 青夜
Witch's cauldron : 魔女の大鍋

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《能力者》集合 Ⅱ

 「葛葉くずはは特殊な剣技だ」

 「うん」


 葛葉さんは長い黒髪の女性で、今は冴姫と同じく後ろで縛ってポニーテールのようにしている。

 色白の美人で額が広く理知的だ。

 身長は160センチというところか。

 立ち上がって深く腰を折って俺に頭を下げた。

 姿勢が物凄くいい。


 「葛葉は16歳、100本の剣を同時に扱う。仁桜が欲しがっている」

 「ああ、同じ剣技だもんね」

 「そうだ。仁桜の勧めで石神家で修行したこともある」

 「そうなんだ、すごいね!」


 石神家については、仁桜姉貴と揉めた時に先からちょっと聞いている。

 盛岡の山で、平安時代以前から剣技を追及している一族ということだった。

 その剣技は凄まじく、剣士同士の戦いではなく現代兵器を軽く凌駕する威力だと。

 実際仁桜姉貴は離れた場所のトラックを両断出来たし、俺は見て無いが戦車も斬り、音速を超える戦闘機も超航空の爆撃機まで破壊するらしい。

 そんな石神家で修業したという葛葉さんも、きっと物凄い能力を持っているのだろう。

 まあ、100本の剣を操るって全然想像も付かないが。

 

 「宗三さんにお会い出来て光栄でござる。今後は拙者も尽力して参る所存でござる。宗三さんをお守りするのが拙者たちの使命であり願いでござりまするゆえ」

 「はい、よろしくお願いします!」


 葛葉さんが優しく微笑んで会釈した。

 凄く丁寧な子だ。

 でも「拙者」って……

 それに「ござる」って言ってるぞ……


 「次に罪歌ざいかだ」


 「罪の歌」と書くらしい。

 痩せた身体に暗い顔をしていて、髪を長く伸ばしてストレートに垂らしている。

 唇は薄くちょっと酷薄な雰囲気もある。

 身長は那智君と同じ140センチくらい。

 那智君と違うのは、ちょっと筋肉質で逞しい身体だ。

 他のみんなと同様に俺を見てニコニコと嬉しそうにしている。

 元気よく立ち上がって頭を下げてくれる。


 「罪歌は13歳、最年少だ。罪歌の能力は今は説明出来ない。だが一撃必殺の能力であり、どんな者も逃れ得ない」

 「そう……」


 全く想像も出来ない。

 俺の場合、最近はそういうのばかりだ。


 「宗三さん、必ずお守りします。敵は僕が全て地獄へ堕としますので」

 「は、はい! お願いします!」


 怖い感じはあるが、罪歌君も俺のことを大事に思ってくれていることが分かった。


 「最後に弖彪てとらだ」


 口で説明できないので闇絵さんが書いた漢字を見せられたが相当に難しい。

 ちなみに闇絵さんの字は達筆だ。

 弖彪君は瞳の輝きが物凄く印象的な、本当に美しい子で男の子のようだけど性別は分からないほどだ。

 他の子たちもみんなそうで全員美男美女だが、弖彪君の美しさは妖艶だ。

 弖彪君に関して言えば、男の俺でさえ引き込まれそうな妖しい魅力のある子だった。

 まだ15歳だというので、成長した将来が想像も付かない。


 「弖彪の能力も今は言えない。冴姫と並んで最強だが、特殊な状況でしか運用出来ない。今後も訓練が必要な段階だ」

 「そうなんだ。それにしても随分と綺麗な子だね!」

 「ありがとうございます。私も宗三さんにお会い出来るのを心待ちにしておりました。こんなにも早くお顔を見られて嬉しい限りです」

 「弖彪君、これからお願いします」

 「はい、こちらこそ」


 来栖君もそうだったが、みんな本当に礼儀正しい。

 冴姫とココロちゃんが特別なのだろうか。


 「もう一人いるが、今日は来ていない。まあ、お前にいつ会わせられるのかも分からない」

 「え、忙しい人なの?」

 「まあそうだが、それは全員がそうだ。名前だけ伝えておこう。「ルシファー」だ」

 「なに?」


 「ルシファー」って悪魔だよね!

 そんな名前の子なんて!


 「ルシファーは特殊過ぎてな。我々も滅多には会わないのだ」

 「そ、そうなんだ……」

 「まあ以上だ。基本は冴姫がお前の近くにいるが、今後は臨機応変に他の人間もお前に就くし、戦闘があれば対応もして行く」

 「兄貴、俺がそこまで知ってしまっていいのか?」


 俺は戦闘にはまるで素人だし、万一敵に捕まってしまえば何でも話してしまうことになるだろう。

 今日周一郎兄貴から聞いた《能力者》のことは、結構重要な機密だと思う。


 「宗ちゃん、絶対にあたしが守るから大丈夫だよ」


 冴姫が笑顔で言った。

 まるで俺の心が読めたかのように感じた。


 「その通りだ。これだけの《能力者》がいて、お前をどうにか出来るとは思えん。他国の《能力者》については不明なことも多いが、日本の場合は幾つもの分野で超絶の力を持つ者が生まれた。それに各々の能力を鑑みれば、他国に劣ることはあり得ない。もちろん状況や相性の問題もあるがな」

 

 兄貴も保証した。

 兄貴が言うのならば、その通りなのだろうと思った。


 「分かったよ。みなさん、俺は全然普通の人間ですがみなさんの足手まといにならないように努めます。よろしくお願いします!」


 俺が立ち上がって頭を下げると拍手が鳴った。


 「さて、折角みんなが集まったのだから懇親会を用意しているわ。別室に移動するわよ! 大勢だから特別なお鍋にしましたー!」


 闇絵さんがそう言った。

 懇親会かー。

 冴姫から「学園」を出てから二年間闇絵さん、ココロちゃん、来栖君と一緒に住んでいた話は聞いている。

 闇絵さんが主に食事を作ってくれてそれが美味しかったのだと。

 来栖君もそのうちに結構作るようになったらしい。

 確かに先日来栖君と一緒に料理をしたが、基本はもちろん手際の良さでも優秀だった。

 俺も闇絵さんの料理が食べてみたかったんだー。

 

 あれ?

 冴姫とココロちゃん、来栖君の顔が青ざめている。


 なんだろね?

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