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五人の覇者  作者: コウモリ
御披露目会
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御披露目会 フェニックス編

「とりあえず、その前に俺の御披露目をしていいか?」

「どうぞ」

女性はすがすがしい笑顔で答えた。

「俺があの道場でやった事は大きく見るとたった一つ。だが、その一つの中に幾つもの事柄がある」

そう言うと、フェニックスは光体系の魔術の話をした。






「そんなものがあるのか…。」

「代表として、龍を一匹出してみせる。

サラマンダー龍臨!」

精霊技のサラマンダーよりも二回りほどでかい龍が出てきた。

「命ず、あの男達と戦え!」

「え゛」

サラマンダーが四人に向かっていく。

「ちょちょちょ!」

「攻撃しますよ!

アイスキャノン!」

「メガポイズン!」

「ギガサンダー!」

「岩石弓矢!」

色ーんな物がサラマンダーに飛んでいく。

だが、

「ギュオオオオオオオオオオ!」

サラマンダーが炎を吐くと全て消えた。

「ヤバイですよ!奥義奥義!」

「水草雷土奥義!」

『主は雷の覇者』

「出でよ雷虎!」

サラマンダーの三分の二程度の虎が現れた。サラマンダーに襲いかかる。

「…………。」

「…………。」

誰もが黙る。

何故なら、そこに技はなく、血で争う獣しかなかったからだ。

「トラと大トカゲが戯れとるようにしか見えんわッ!」

ペガサスがそう叫んだ時にはもう遅く、大トカゲは虎を殺していた。

「ああっ、雷虎がっ!ま、奥義でいつでも出せるけど」

「アンタ切り替え早いわね、サンガー」

「解ったか、魔術の恐ろしさ」

フェニックスが悠々と話した。

「さてと」

フェニックスが一息つく。

「俺から次に話すことは…」






「フェニックスを殺したのは親父?」

「その命令を出したのはどんぶりうなぎ?」

「元から力があったって…」

「俺はそうらしいんだ。だから、少しだけお前らよりAIH値が高い。」

「だからお前だけずば抜けてたのか…。」

「そして、親父が死に際に話したのは…極界戦争の事だ。俺様達は第二の極界戦争の時に戦わなければならない。しかも、親父は言ってた。第二の極界戦争には地上界も関わる可能性があるって」

「地上が…?」

「千年前は…もう千二百年前か、は地上はあまり発達していなかった。だが、今は違う。だからどんぶりうなぎは…」

「地上が故郷である我々に力を与えたんですね。」

「ああ。突然そう言われてビビったよ。」

フェニックスが力無く笑う。

「どんぶりうなぎは天上界を守れって言った。だが、親父からは地上界も守れって言われた。」

「わし達は…どうすれば?」

「天上界王に、極界戦争の際何かあれば地上界を守るようお願いする。そして、俺達自身も地上界、天上界を守れるように更に強くなる」

サンガーが聞いた。

「それと、この森は何か関係が?」

ペガサスが答える。

「アリアリじゃねーか。フェニックスの親父が死んだ今地上界にいる超人は俺達と『あの』女性だけだぜ」

無論、森の正体。

「来てくれ。アンタとも話したい」

フェニックスが女性を呼んだ。






「もう一度アンタの名前を聞いて良いか?確かめたいんだ」

「はい。私の名前は水神です」

「俺が親父から聞いたことには千二百年前の戦争に耐えかねて平和な地上界に逃げたとか。」

「はい…まぁ、その後地上界でも戦争は起こりましたが極界戦争に比べればマシです」

「一つ聞きたいんだが、極界戦争は天上界と地下界の争い。どうしてアンタら神にも影響があるんだ?」

ペガサスが聞いた。

「我々も天上界の一住人である事には変わりません。だから、極界戦争の時は天上界王に頼まれて戦いました」

「位置的には天上界王に命令できるのか?」

「可能です。天上界の人達は我々が開拓したという事実をしっていますので。ただ、地下界は違います。彼らは私達を尊敬はしていません」

「つまり、地下界に戦争をやめさせる事は出来ない。だが、天上界王には命令できるから水神に天上界王にお願いしてもらう」

フェニックスの作戦はこうだ。

水神と共に天上界に向かう。

天上界王に地上界を守ってもらえるよう願う。

承諾。

「誰か異論は?」

全会一致。

「じゃあ、天上界に戻ろう」






六人は今天上界に向かっている。

「なぁ、水神」

バジリスクが聞いた。

「アンタがいなくなったらあの森はどうなるんだ?」

「ただの森になります。どうするかは地上界の人々次第です」

すると、クラーケンが、

「水神さん、神なのにタメ口で話されて嫌じゃないんですか?」

「いえ、今では神と覇者が逆転したと言っても過言ではありません」

「え?」

「サンガーさんに聞けば良く解るかと」

「サンガーさん、雷神と何かあったんですか?」

「雷神に、純粋な力量だとお前の勝ちだ、って言われた」

「…………。」






最後に、フェニックスさんから一言。

「何かこの章面白くなかったな…。」

えー、そう思った方へ。

これは作者のモチベーションが関係しているのだが、深く掘り下げはしない。


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