地上との別れ 終
家にて。
「私は一緒に行けない…んだよね…?」
リーナが聞く。
「ああ」
「…気を付けてね」
「うん、心変わりしないよう気を付けるよ。相手美女だし…。」
「何の話?」
「別に何も」
フェニックスが一人慌てた。
「…じゃあ」
李伊奈が立ち去った。今度は泣かなかった。帰ってくると信じているから。
これで、残ったのは五人とツルギ、タマだけだ。
「さて、参りましょうか」
ツルギが沈黙を破る。
「そうですね、フェニックスさんの『彼女』も帰りましたし、ここに長居は無用ですね」
「タマ、俺はあの娘を紹介した覚えはないぞ…。しかも情報違うし…。」
「見れば解りますよ、付き合ってるかどうかなんて」
「お前、目ェ腐ってんの?」
「…………。」
七人は外に出た。いや、敷地から出た。家はない。
「行くぞ」
フェニックスとペガサスが翼を出す。
「ペガサス四人ね。俺はサンガー連れてくから」
「え゛」
「え、フェニックスさん、私は?」
「ツルギと仲良くペガサスに掴まってな」
「私はフェニックスさんの背中に乗りたいのですが」
「焼き付くされたいなら上に乗りな」
「…………。」
準備はできた。サンガーの失恋の心以外は。
七人は飛び立った。
地上との別れ、終了。




