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五人の覇者  作者: コウモリ
短編5
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40/147

どんぶりうなぎの夢

短編。どんぶりうなぎが夢を見る

「五人が…地下界に入った」

「…何故」

「イフスティックで五人の技を一時的に奪った。それで天上界に来るために二界道を通ろうとしている」

「ならば、鰻丼、お前がやることは決まっているな、」

「ああ。イフスティックで五人の技を復活させ、我々も二界道に向かう」

「それは違う」

「何だと」

「わしらが二界道に行ってはならん」

「キング・ジャイアント、お前も二界道の危なさは解っておろう?我々天上界の人間であってもあそこを通り抜けられる確率はたったの一割。九割は死んでしまう…」

「その通りだ」

「ならば我々が…」

「それは違う」

「…キング・ジャイアント!」

「あの道は五人が、彼らだけで通り抜けなければならん」

「何度も言うが、我々でも一割の確率しか…」

「ならばそなたは何故『あの日』彼らに付き添った」

「…………。」

「五人が死んだあの日、そなたは彼らを天上界に誘導した。最も、五人から記憶は消したが。そなたは、何故そこまでの危険を冒して彼らを生き返らせた」

「…………。」

「何か、成し遂げたいものがあったのではないか?彼らと共に、成し遂げたいものがあったのではないか?」

「…………。」

「それを成し遂げるには、彼らが自分達の力だけであの道を通り抜けなければならん。お前という頼れる師から離れなければならん。お前も、離れてやらねばならん!」






フェニックス達が二界道に入ったときの会話か…。何故今こんなものを思い出しているのだろう?

…キング・ジャイアントの身に何か起こったのか?念力で調べてみよう…。

…死んだ?

奴はかなりのエリートだったはず…。誰が殺したんだ…?

サイゴ…地下界精鋭部隊のサイゴか…。どうしてアイツが生きているんだ…?

地下界王が蘇らせたのか…。厄介だな、サイゴのAIH値が上がっている…。互角だな…。どんぶりうなぎと一対一だと勝つか負けるか解らんな…。今までは逃げていただけで、戦った事は一度もないからな…。






「…きろ、起きろどんぶりうなぎ!」

キング・ジャイアント…?死んだはずじゃ…いや、今よりも若い、まだ夢なのか?

「今日二界道に行くんだろ?地下界に二人で乗り込んでこの戦争を終わらせるんだろ?」

よりによって極界戦争の夢か…。

「…う…あ…。」

「起きたか!よし、身仕度を済ませろ、天上界王に挨拶して二界道に行くぞ!」

「ああ、解っている」






「天上界王」

「どうした」

「二界道に偵察に行きたいと申す者が二人」

「入れよ」

「こんにちは、天上界王」

「これは見事な巨人だな。名を何と言う」

「キング・ジャイアントと申します」

「もう一人はどこだ?」

「こいつです」

「…こんな狂人に偵察に行かせるのか?」

「ハッハッハ、『う』が多いですよ、天上界王」

「私は生き物です、天上界王。決してただの丼ではありません。我が名はどんぶりうなぎ」

「マジですかい…しかし、他に頼る術はない、一人と一個、頼んだぞ」

「数え方が少々気になりますが、承知しました」






天上界王に会ったときの事か…。あの時は二界道も軍を運ぶ用途しかなかったんだよな…。






「ここが…二界道か。気合い入れて行こうぜ」

「言われなくても」

「作戦は解ってるな。スピードの速いお前が俺を担いで地下界まで突破する。いいな」

「ああ。行くぜ」






これで…サイゴの前までは突破出来たよな…。ただ、問題はサイゴだった…。






「誰か…来ている」

「何が…来ている…?物凄いスピードだ…。」

「止まれ」

「あちゃ、バレたか」

「お前は…!」

「やあ、また会ったね。でも、今は君に構っている暇はないんだ。」

「越えられるもんなら越えてみろよ」

「じゃあ、お言葉に甘えて。行くぞ、キング・ジャイアント」






その後…二人で地下界を潰した…。今考えれば少しやり過ぎた気もするが…。どんぶりうなぎは無傷で帰れたが、キング・ジャイアントはそうじゃなかった…。






「あっちの街は壊滅状態だ!そっちは?」

「こっちも潰した!このまま地下界王の所まで行くかぁ?」

「それは私だ」

「うおっ、本人お出ましかよ」

「私の世界で好き放題やってくれたな…!ロストメモリー!」

「キング・ジャイアント!」

「うあ…どんぶりうなぎ!わし達はどうやって地下界に!?」

「え、二界道…」

「ちっ、図体でかいから二界道の記憶しか消えなかったか…!まあいい、呪い火!」

「シールド!」

「どんぶりうなぎ!大丈夫か?」

「あ、ああ…。」

「呪い火を防いだ…!呪い火を防がれた…!」

「何動揺してんだよ、地下界王!」

「お前ら知らんのか、呪い火は防がれると防いだものと命が繋がるのだぞ…!」

「ど、どういうことだ…?」

「…私が死ねばその鰻が死に、その鰻が死ねば私も死ぬのだ…!」

「なっ…!」






地下界王と戦った時の話か…。アイツのせいでキング・ジャイアントが二界道の記憶を失ったんだよな…。フェニックスがサイゴと出会った時に聞かれたっけ…。

そして、どんぶりうなぎは地下界王と因縁を結ばれてしまった…。






どんぶりうなぎは目覚めた。

「何のために昔の夢を見たのかは解らないが、取り敢えずフェニックス達の所に行くべきだろう。」

そこでどんぶりうなぎは気付いた。

フェニックスとクラーケンが、危ない。


どんぶりうなぎの夢、終了。

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