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ほのぼの異世界ふぁみりぃ ~のんびり異世界生活~  作者: すぱたま


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第7話 ウェーノ家、農場を拡大する(される)!?

ある朝、朝食を終えたウェーノ家が、今日は何をしようかと考えていると、ふいに家のインターホンが鳴った。

玄関のドアを開けると、そこには大量の苗を持ったエルフたちがずらりと並んでいた。

長老と思われるエルフが、

「先日のお祭りのお礼に、特別な苗を持って参りました。」

「もしよければ、これらの苗をお使いください。どれもエルフ族に伝わる貴重なものです。」

と申し出ると、アインが、

「まぁ、ありがとう〜!」

「大切に育てるわね~。」

と言って、苗を受け取った。

エルフが持ってきた苗は、その言葉の通り、すべて市場には出回らないもので、

『自然回復力が高い“癒し草” 』、『取るとすぐ生える“不思議麦” 』、『料理で使うと味が三倍になる“香り野菜”』など、その効果も絶大なものばかりだった。

「これ、完全にゲームでもレアアイテムじゃん!」

レアアイテムにテンションが高めのユーヤに比べて、

「管理が難しそうだね…。」

と、ソーヤがつぶやく。

それを聞いていたエルフたちは優雅に笑った。

「もちろん、私たちが育成方法をお教えします。」

「さっそく今からお時間をいただいても?」

特に、やることが決まっていなかった一家は、その提案に賛同し、エルフのガーデニング講座が開かれることとなった。



ひとしきりエルフからのガーデニング講座が終わり、苗を植え終えて、みんなでランチでもと考えてた頃、今度はドワーフたちがトラック(魔動車)でやってきた。

トラックからダグルスが降りてきて、畑の手入れをしていたソーヤに唐突に声をかける。

「ソーヤ坊主! 畑を自動化してやる!」

「え、畑にそんな本気出さなくても…。今のままで十分なんですけど…。」

というソーヤの声を無視して、ドワーフたちがテキパキと作業に取り掛かる。

「よーし、まずは自動水やり機だ!」

「水は近くの川から引いてこい!」

「ガッテン!親方!」

息の合った掛け合いが繰り広げられる。

「次は、魔力式耕運機だ!」

「ガッテン!親方!」

「その次は、自動収穫機だ!」

「ガッテン!親方!」

ウェーノ家が望まないままに、次々と機械が設置され、農場が急速に“近代化”していく。

その光景をみていたトーヤが、

「…これって、スローライフ…?」

とポツリと漏らすと、

「いいじゃない、便利になるなら〜。」

「絶対テーマパークみたいになってくるよこれ!」

と、アインとユーヤが楽しそうに笑っていた。



ある程度の機械が設置し終わった頃、今度は獣人の子どもたちが大人たちを連れてやってきた。

「この間は、子どもが世話になった。何か手伝えることはあるか?」

「畑仕事なら、得意です!」

「荷物運びなら任せろ!」

と、口々に自分ができることをアピールしている。獣人族は、元来義理人情に厚く、礼には礼をもって返すのが習わしである。子供たちがユーヤにお世話になった恩返しにやってきたようだ。

「うちの庭がすごいことになってる…。」

「人口密度がやばい…。」

ユーヤ、ソーヤが呆れていると、

「みんなで楽しく働こうね〜。」

その光景を微笑ましくみていたアインがみんなに声をかけ、みんなで作業を始めた。

もちろん、大人たちが働いている間、獣人の子供たちは、ユーヤに付きっきりだったのは言うまでもない。

気がつけば、ウェーノ家の農場は、『多種族混合ワークショップ』のようになっていた。



夕方になり、ひとしきりの作業が終わり、とんでもなく拡大した畑の真ん中に、クロがどっしりと座った。

「キュアァ。」

エルフや獣人の子供たちと遊んでくれていたので、疲れたのかなと、トーヤが考えていると、

「畑の守護神のポジションを狙ってるみたい…。」

とアインがトーヤに耳打ちする。呆れているトーヤを尻目に、凛々しく座っているクロの姿を見て、

「クロちゃん! かっこいい!」

「背中に乗りたい!」

と、獣人やエルフの子供たちがもてはやしている。それを見ていたダグルスは意気揚々と、

「よし!それじゃあ、今から守護神像を作るぞ!」

と気合を入れている姿を見て、

(もうどうにでもしてくれ…。)

と諦めムードのトーヤであった。

その日のうちに、畑が倍以上に広がった。そして、その真ん中にクロの銅像が鎮座している。守護像の名にふさわしく、魔物を寄せ付けない効果があり、今までトーヤが張っていたバリアが必要なくなったのは、思いがけない収穫であった。

こうして、ウェーノ家の生活水準がまた一つアップしたのである。


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