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第170話 三回戦、発表

 三回戦前日――。


 東鶴間高校野球部の面々は、部室に集められていた。


 県大会も三回戦。


 ここまで来ると、部員たちの表情にも、わずかな緊張が浮かんでいた。


 静かな空気の中、監督の九条咲が口を開く。


「では……三回戦のスタメン発表をする」


 部室の空気が引き締まった。


「一番、レフト、高柳龍二郎」


「二番、セカンド、高橋雪夜」


「三番、センター、新井元気」


「四番、ファースト、浮田総二」


「五番、サード、竹田栄司」


「六番、ショート、進藤竜也」


「七番、キャッチャー、中山太郎」


「八番、ピッチャー、田中三郎」


「九番、ライト、六条遊人」


 咲は一度、全員を見渡してから言った。


「以上が、三回戦のスタメンとなる」


 野球部の面々は静かに頷いた。


 その中で――。


 正捕手の中山太郎は、拳を握り締めていた。


(……今度こそ、失点しないようにしないと……)


 一回戦。


 田中とのバッテリーで八失点。


 勝てたとはいえ、正捕手として納得できる内容ではなかった。


 二回戦では、雪夜と天宮のバッテリーが完封勝利を収めている。


 だからこそ、中山は思っていた。


 次こそ、自分たちのバッテリーで結果を出す――と。


 一方で、二回戦を完封した天宮真十郎は、疲労を考慮されて控えとなっていた。


 天宮自身も、その判断に不満はなかった。


 長い夏を勝ち抜くには、無理をしないことも必要だと理解していたからだ。


 そして――。


 三回戦当日。


 東鶴間高校野球部は、再び戦いの舞台へ向かうことになる。

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