第4章 仕掛け
さらに進むと、道路は不自然なほど静かだった。あまりに静かで、風の音までもが押し込められているようだ。
そして地面が突然炸裂した——五本の太い尖った柱が地下から突き刺さった。一本が馬車の側面に当たり、板の一部が砕け散る。ユニコーンが脇をかすめられ、驚いて跳ね上がる。箪笥は一本の柱に貫かれ、木片が飛び散った。
見下ろすと、箪笥がまだ動いていることに気づいた。正確に言えば、俺がずっとボタンを踏み続けていた。そのボタンが箪笥の自動操舵を制御していて、今まで全然気づかなかった。
箪笥が貫かれて内部が露出した——奇妙な生物かと思ったが、中は精巧な蒸気機械だった。別の世界から来たような精密な造りだ。櫃の上には何列ものボタンや仕掛けがあり、今までまったく気づいていなかった。
【つまり、俺はちゃんと役に立ってたってことか?】
「後ろのみんなは大丈夫?」 ヴィロシの声が前方から聞こえてきた。
馬車の主が煙を吐き出し、帽子を掲げて応える。
「小さな子は? 大丈夫?」 ヴィロシがまた叫んだ。「もう、箪笥はやっぱり鈍重すぎるよ。あんなに貫かれて、中の機械もだいぶ壊れただろ?」
口調が速すぎて、言葉を挟む隙がなかった。すると彼女が突然減速して、俺たちの後ろに回り込んだ——振り返ると、彼女は箪笥の後ろを押していた。
「早く連れて行かないと、もっともっと急がないと! はははは!」
箪笥は確かに速くなった。しかし服が追いつかず、服を拾う手も間に合わず、多くの服が後ろに落ち始めた。箪笥の仕組みは「服を敷いて進む」ことだ。服が足りなければ止まる。
迷っている暇はなく、飛び出して近くの服を拾い、櫃の上に戻した。
「箪笥に道を敷くのか? そうだそうだ、それ忘れてた! 親父さん!」
馬車の主はすぐに馬車を減速させたが、馬車は戻れない。
「ユニコーンに箪笥を馬車に乗せてもらう? そうだそうだ、高さ制限があった。」
【高さ制限? どういう理屈だ?】
「なぜお前は全部の競争相手を連れて行くんだ? それに理屈はあるのか?」 ようやく一言、完全な文章を言えた。
「ゴールに着けばわかるよ! 君たちの誰か一人でも欠けたら、暴風眼に入れないんだ。」
言い終えると彼女は走り去った。何かを考えているようだった。一瞬固まった。
【またお互いに助け合う必要があるのか? それなら俺は得意だ——あまり頑張らなくていいからな。】
もう一度櫃の上のボタンを見る。一つに「加速」と書いてある。急いで踏んだ。
箪笥は貫かれた穴からたちまち蒸気を噴き出し、顔中に浴びせられた。蒸気が晴れると、櫃の底から車輪が飛び出し、もうとんでもない速さになっていた。
馬車も再びついてきていた。ヴィロシが前に跳び、振り返って叫んだ。「いいねいいね! やっぱり君がいるといい感じだ!」
そして前方の道が変わった。
巨大な斧が路面の上に並んで浮かび、前後に揺れている。振り下ろされると路面に突き刺さり、また跳ね返る。地面には転がる石柱もあって、当たると後ろへ押し戻される。
「俺でさえ怖い区間だよ!」 ヴィロシが前方で叫んだ。「箪笥をしっかり頼むよ、小さな子!」
返事をする間もなく、彼女は仕掛けゾーンに突っ込んだ——残像が一瞬走り、あっという間に通り抜けて向こう側でその場足踏みして待っていた。仕掛けは反応する間もなかった。
【やりすぎだろ? これのどこが怖いんだ?】
ユニコーンの角が光り、防護膜を形成する。魔法がロープを伝って後ろの馬車まで延び、二台の車両が光の幕に包まれた。
顔を上げる。斧は路面上方に浮かんでいるが、その間には隙間があった。箪笥が上を通れる高さだ。少し持ち上げる必要がある。
その時、ユニコーンの羽が突然広がった——あの明らかに体より三倍小さい羽。ずっと飾りだと思っていたが、今回は確かに羽ばたいた。
飾りじゃなかった。本当に飛べるのだ。
馬車を引きずってゆっくりと浮かび上がった。四つの車輪のうち一つだけがついていて、残りの三つは空っぽの車軸が空中で揺れている。
櫃の上のボタンをもう一度見る。順に触っていくと、一つに「伸縮アーム」と書いてあった。
押すと、箪笥の手が確かに動いた。前に伸びて、戻った。
しばらく待つと、馬車がユニコーンに引かれて箪笥の真上に来た時、空っぽの車軸がちょうど目の前で揺れた。
もう一度押す。箪笥の手が勢いよく伸びて、正確にその車軸のフレームを掴んだ。
櫃の端を踏んで体を支え、指はボタンを押し続ける。箪笥の手が伸びたり縮んだりを繰り返し、ロープを登るように少しずつ体を持ち上げた。
下の斧はまだ揺れているが、どんどん遠くなる。上から見れば、あの斧はただ並んだ鉄の板に過ぎない。
箪笥が完全に隙間に入ると、手を離して本コースに戻った。
車輪が地面に着いたと同時に、敷道機構が自動的に再起動した。
加速ボタンを踏んで追いかける。仕掛けはまだ下で揺れ、石柱はまだ転がっているが、もう俺たちには届かない。
前方から風が吹き込んでくる。前よりさらに強く。
【……コースのリズムが変わった気がする。次の区間は仕掛けだけでは済まないだろう。】
顔を上げて前方を見る。ヴィロシの姿はまだ先頭にいる。しかし氷の刃の音は以前ほど澄んでいない——風に飲み込まれたようだ。ゴールまであとどれくらいか、彼女は言わなかった。俺も聞かなかった。
しかし彼女はさっきこう言った——「君たちの誰か一人でも欠けたら、暴風眼に入れない」。
この言葉をまだ考えている。
「誰か一人でも」——彼女自身は含まれていない。彼女はただ案内しているだけで、本当にこれらの関門を突破しなければならないのは俺たちの方だ。




