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転生ぬいぐるみ、俺は〈十八〉の全女ソウルライクBOSSたちに真の終局をもたらす!  作者: 野間羊
第4巻 カタイナ編

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第16章 最後の鎖

 新しい鎧に着替え、再びカタイナの場所へ転送した。


【まさか、ぬいぐるみにとってこの鎧が全然重くないなんて。しかも結構いい名前がついてる——鎖魂鎧サコンガイ。】


【シエルがわざわざ俺のために重量を調整してくれた。そこはちゃんとお礼を言わないと。でもどうやってやったんだ? コーラに頼んだのか?】


【まあいい、今はそんなことを考えてる場合じゃない。】


 ちょっと離れていただけなのに、ここの酒の塊にはもう大きな穴がたくさん開いていた。


 カタイナは完全に理性を失っていた。彼女は叫びながら、もう一人の自分が現れてはすぐに虚ろになるのをただ見ている。一槌振り下ろすが、何も当たらない。


「くそくそくそ! いったい何がしたいんだ!」

「まだ立っていられるか、カタイナ? もうすぐ出られるぞ。」

「させるか!」


 足元の酒の塊が、溶けかけのゼリーのように揺れている。しかし次の瞬間、それらは巨体が開けた大きな穴を塞いだ。


 しかしカタイナはもう完全に立っていられない! 倒れてしまう!


 足元の揺れがどんどん大きくなる——巨体が彼女に向けて最後の一撃を放とうとしている!


「小僧!」

「ダッ!」


「食べろじゃない! 俺を乗せろ!」


 跳躍すると、小僧は直接俺をくわえて頭の上に放り投げた。


 成長した小僧、理解力も上がったみたいだ。なかなかの成長力だ。


 急いで突っ込み、巨手が五指を広げてまさにカタイナを掴もうとした瞬間、反手双刃ハンシュソウジンを抜いて思い切り斬りつけた。


「ギャッ! この外の者、まだ生きてたのか!」


 巨手は反応できず、被弾してから慌てて虚ろになった。


「はあ——はあ——」


 近づくと、カタイナのいびきが聞こえた。


 しまった、なんで寝ちゃったんだ!


「起きろ! カタイナ!」

「もう飲めない……いったいどこに行ってたんだ……」

「カタイナ?」


 巨体が再び攻撃を仕掛ける。腕全体を丸ごと突き出し、横薙ぎに振るう。


 俺は避けられる。しかしカタイナは完全に動かない。地面に跪き、深く眠っている。もう夢話まで言い始めている。


 この攻撃を無理やり受け止めるしかない。


【反手双刃の弾き返しボーナスで、巨体を硬直させられるはずだ。】


【でも俺にできるのか? できなきゃならないけどな。カタイナがこの状態で攻撃されたらどうなるかわからない!】


「小僧、前に跳べ!」

「カチカチカチ。」


 小僧が一跃し、前に飛びかかる。


 反手双刃を交差させ、締める。


 タイミングをしっかり見極めなければ。距離を推測し、まさに当たる瞬間に仕掛ける!


 もうすぐ……もうすぐ……今だ!


【弾き返せ!】


 反手双刃を勢いよく打ち出す! 澄んだ金属音が響く——弾き返し発動!


 成功した!


「なんだこれは!」


 巨体はまだ虚ろになれる。しかし今回は遅れた!


 この隙にもう一太刀!


「ギャッ!」


 また巨体を斬りつけ、虚ろになって地下牢へ逃げ戻った。


 しかしあれだけ頑張ったのに、彼女のHPはほんのちょっとしか減っていない。


【どうやらあの女の道具をカタイナに渡さないといけないみたいだ。でも眠ったままの彼女に、どうやって使えばいいんだ?】


 その時、青い蛍がまた現れた。


 ひらひらと飛んで、カタイナの赤いポニーテールに止まった。


 彼女の髪は軽やかに揺れている。確かにあまりにも……自由すぎる。


【青い蛍が導いている。まさかあの道具を彼女の髪に付けるってことか?】


【とりあえず、試してみよう。案内が間違っているはずがない。】


「小僧、彼女を飛び越えて、一回跳べ。」


 巨体が攻撃してこない隙に、小僧にそっと耳打ちする。


 小僧はうなずき、振り返って俺を見、そして跳び上がった。


 虫の形をした道具を取り出し、小僧がカタイナの頭の上を越えた瞬間、彼女の頭に向かって投げた。


 なんと、この道具は投げた瞬間に本当の虫になり、正確にカタイナの髪へと飛んでいった。


 それは髪と兜の繋ぎ目に止まった。


 そして——


 舞い上がっていた長い髪が、長い鎖でヘアバンドのようにぐるぐる巻きにされ、さらには髪型まで整えられた。


【この髪型、現実世界ではドラゴンボーンっていうんだよな……かっこいい!】


 カタイナが急にビクッとして、頭を後ろに反らした。


 するとすぐに、彼女の首が……裂けた。


【なんで?! あの女はこれを渡しても彼女を傷つけないって言ったのに——】


 考えがまとまらないうちに、青い蛍が裂け目に飛んでいった。


 それは裂け目の縁に一瞬止まり、そして中へと入り込んだ。


 裂け目の奥から白金色の光が漏れていた。


【……道具じゃない。青い蛍だ。この裂け目が必要だったんだ。】


 近づいて見ると、鍵穴があった。鍵穴の中にはまた鍵穴。何層にも重なっていて、いったいいくつの扉が閉じ込められているのか全く見えない。


「『虚空』が消えた……」

「見知らぬ場所に現れた……」

「なぜ首を絞める手があるんだ……」

「『私』こそが私の本当の姿なんだ……」

「違う! 全然違う!」


 鍵の奥まで見えて、ようやくこれらの文字が見えた。


 とても分かりづらいけど、だいたい察しがついた——これはカタイナがなぜこんな姿になったのかを説明しているのだ。


 その後、鍵穴の中から湖水が数滴染み出した。


 思わず酒瓶を出して受け止めた。


 酒瓶をしまった瞬間、巨体が動いた。彼女はカタイナを掴み、握り潰した。屍体の塊は大きな穴に投げ込まれた。


 あまりに速すぎて、反応する暇もなかった。


【このボス戦……最初から誰かを倒せってわけじゃなかったんだ。】


 もし特殊エンドがなければ、これはおそらく史上最も簡単な戦闘だっただろう——ただ脇に立って、カタイナが『私』に殺されるのを待っていればいいだけだ。


 でも俺は彼女の苦闘を見た。


 彼女は全身が痛むまで酒を飲み、自分を半死半生に追い込んで、ただあの邪悪な『私』を永遠に閉じ込めたかっただけなのだ。


【あの『私』……鍵穴に出てきた『虚空』ってやつだろうな。聞いただけでまともなものじゃない。きっとカタイナが暴走した時に誰かを傷つけたこともあるんだろう。】


【でも俺にはまだやり直せる。たとえそれが一番難しい戦闘になっても、道具を揃えた俺はお前を救う道を選ぶよ、カタイナ!】


 酒の塊は急速に水に戻り、穴の中へと染み込んでいった。


 巨体の全身は完全に束縛を振り切った。


 彼女は「私は自由だ!」と高らかに叫び、そして世界全体が歪み始めた。


 教会に戻ろう。ここに留まっても今はどうにもならない。


 でもまた戻ってくる。次こそ、この『虚空』に二度と戻ってくるなと言ってやる!

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