第8章 首を長くして待つ
ぴょんぴょん。ようやくあの騎士に追いついた。
彼女は看守を叱っていた。
そこで初めて気づいた。看守はさっき見た二人だけじゃないらしい。やっぱり半分半分——左半分の体と右半分の体——だけど、武器と鎧は全然違う。
目の前の二人は、武器が長い棒と腰の長い縄。鎧はもっと軽そうで、色も鮮やか。組み合わせも先の二人よりずっと見映えがする。
「よくも鍵を無くしたな! 鍵は常に身につけろ。使い終わったらちゃんと施錠しろ。わかったか!」
騎士の怒号には威圧感があった。
彼女は鍵を投げ飛ばした。長い棒を持った看守がすぐに棒で受け止め、自分の手元に滑らせた。
「旦那、それは我々が無くした鍵ではありません。」
二人の看守が同時に否定した。
【旦那? 彼女は看守よりずっと地位が高いのか。】
「違う? じゃああの二人が無くしたんだな。本当に役立たず。何もかも自分でやらなきゃならんのか!」
「お怒りを鎮めてください、旦那。あの二人にはもう一度その件を強調します。絶対に間違いは起こさせません。」
「好きにしろ。あそこがちゃんと施錠されているか見に行く。」
「旦那、もう十回も行かれました。あれ以上行くと、我々が止めなければならないとあなたがおっしゃったのですが……」
「いや、絶対に行く。行かなければ。もし施錠が外れていたら、『私』がまた出てきてしまう。」
【「私が出てきてしまう」ってどういう意味だ? 彼女はここにいるじゃないか。】
「旦那、また不安が始まっています。通すわけにはいきません。」
「どけ! いったい誰の言うことを聞いているんだ!」
「あなたの言うことを聞いています。しかしあなたは『あの場所には十回までしか行かない』とおっしゃいました。」
「邪魔するな!」
騎士は言葉もなく巨槌を振りかざして殴りつけた。
長い棒がすぐに受け止め、衝撃で棒がしなり震えた。
「やはり旦那をお止めできないとわかりました。無用な内輪揉めはやめましょう。行きたいなら行ってください。」
「最初からそうすればよかったのに。」
騎士はまた巨槌を肩に担ぎ、腰を曲げて通路の一つに潜り込んだ。
その方向……小さな凹みの一つだった。
でもまだ動けない。看守が彼女を呼び止めたからだ。
「旦那、鎖魂獄に外の者が現れました。閉じ込めましょうか?」
「外の者? あいつらは『私』を刺激する……閉じ込めろ! 不確定要素は全て閉じ込めなければならん!」
「では……」
「巡回を強化しろ! ここに属さない存在は一人残らず見つけ出せ!」
【そんな命令を出すのか? やられたな。潜伏のリスクが急上昇だ。】
「承知しました。」
二人の看守は恭しく頭を下げ、通路から騎士の足音が聞こえなくなるまで動かなかった。
「さて、この鍵、いったい誰が持っていったんだろう。」
長い縄を装備した看守が、長い棒の手から鍵を縄でちょいと引っ掛けて繋ぎ、自分の縄を適当なところで切り離して、強化版キーホルダーにした。
そのまま首に掛けた。これじゃもう盗めない。
「誰であろうと、またこの鍵を奪いに来るだろう。我々はじっと待っていればいい。」
「同意。」
【完全に見透かされてるな。半分だけの頭でもやっぱり賢い。】
厄介なことになった。
あの女が言ってたのは、これが万能鍵だってことだ。
それに一番の問題は、この二人の看守がここに居座って動かないことだ。もしあの騎士を追いかけようと思ったら、どうしても彼らの目をかいくぐらなければならない。
【避けられない。戦闘の準備をしよう。】
武器はある。状態も良好。ここから出て服を着れば、小僧もいる。二対二だ。
【小僧、一緒に戦ってくれるか?】
「カチカチカチ。」
骨の関節が擦れる音と共に、小僧の空腹感が一瞬で込み上げてきた。
もっと腹が減った。つまり小僧の闘志が燃え上がったってことかもしれない。
よし。今度こそ、思う存分食わせてやろう。




