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転生ぬいぐるみ、俺は〈十八〉の全女ソウルライクBOSSたちに真の終局をもたらす!  作者: 野間羊
第3巻 ソノラ編

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第8章 試音

 ソノラが親指と人差し指で続けて音叉を叩く。六本の音波が一列に並び、上下に起伏しながら俺に向かって押し寄せてきた。


 よかった。それぞれのリズムに気づけた。旋律は完全に違う。タイミングを見計らって隙間をすり抜ければいい。


 左に避け、右に避け、一つも当たらなかった。


「なかなか機敏じゃないか、小さなやつ。」

「楽しんでるだけに見えるけど、本当に戦う気あるのか?」

「もう結構真剣だよ。音楽は楽しむためのものだろう? あんたも、そんなに堅苦しくしないでよ。」


 口ではそう言いながら、心の中で次の攻撃の間隔を計算している。


 ソノラが笑った。止まった音符を踏んで素早く目の前に移動し、手を曲げて音叉をそのまま武器のように叩いてきた。


 横に避ける。


 彼女はこれで当たるとは思っていない。むしろ、俺が転がった隙に中指でもう一度音叉を叩いた。


 二本の円形の音波が、転がって止まった場所に落ちる。立ち上がって踏んだら即死だ。


 慌てて耳を羽ばたかせて飛び上がり、空中でもう一度転がって、どうにか避けた。


「ゆっくりゆっくりゆっくり。」


 十本の指を順に叩く。十種類の音符が飛んでくる。


 飛びは遅い。適当に避ければいい。わざと大きく回りながら、彼女の指を観察する。


【中指と薬指で叩いた音符は遅くなる。人差し指と小指のは加速する。親指のはまっすぐ。】


「つまんないなあ。」

「これだけだと思ったのか?」

「え?」


 背後から高速で音符が一つ飛んできた。さっきより何百倍も速い。視界の端に映った時には、もうすぐそこまで来ていた。


 避けられない。


 360ダメージ。


【残り二百ちょっと……一撃でほとんど持っていかれた。】


 第三マップのダメージはやっぱりぶっ飛んでる。このHPでどうやって耐えろっていうんだ。


「おや、まだ飛べるのか?」


 ソノラがもう一度叩く。二つの音符が両側から挟み込んでくる。


 本能的に上へ飛ぼうとしたが、体が何かに守られているように感じた——耳を羽ばたくのを止めて体を落とすと、かえって楽に避けられた。


 二つの音符がぶつかって爆発する。余波がかすめて、また50ダメージ。


【こんなやり方があったのか……】


 まだ着地していないのに、地面はもう音符で埋め尽くされていた。


 油断している隙に、ソノラはとっくに罠を仕掛けていたのだ。


 彼女は首をかしげてこちらを見ている。口元に笑みを浮かべて、まるで自分で踏み込むのを待っているようだ。


「どれくらい飛べるか見てみたいんだ、小さなやつ。」


 また一群の音符が飛び出してくる。


 今度は速く飛んでくるが、あちこちで突然遅くなり、空中に漂って空間を埋めていく。


 避けられる場所がどんどん減っていく。いつ加速するかも警戒しなきゃいけない。


 スタミナがもうすぐ尽きる。彼女は消耗させようとしているのだ。


 ソノラはまだ笑っている。


 彼女が軽く叩くと、円形の音波が彼女を中心に広がり続ける。音はどんどん高くなり、範囲もどんどん広がる。


 唯一避けられる場所には、音符がびっしり並んでいる。


「こんなふうに追い詰めたくはなかったんだけどね、小さなやつ。でもあんた、どうやら音楽の真髄を全然理解してないみたいだ。」


「音楽の真髄?」


 そうだ。ひたすら避けてばかりで、旋律を聴くのを忘れていた。手にある、ドラムスティックみたいな反手双刃ハンシュソウジンも、一度も振っていなかった。


 でももう避けようがない。


 目を閉じて、聴く。


 音波が広がる音は連続していない——ある方向に、極めて短い休止がある。


 そこには音符がない。


 その方向へ突っ込む。


 ——間に合わない。音波のほうが速い。


 目の前が暗くなり、また明るくなった。


 教会の天井だ。


 地面に寝転がって、頭上のステンドグラスをぼんやり見つめる。


 朔が歩いてきて、しゃがみ込む。


「ごめん、朔。」

「おかえり、リリィ。なぜ謝るんですか?」

「再生の祝福を使っちゃった。ソノラに一発も当てずに戻ってきちゃった。」

「大丈夫ですよ、リリィ。あなたはもう十分頑張りました。ゆっくりでいいんです。」


 起き上がり、篝火のそばに座る。バッグからフラグの飾りを取り出して、反手双刃に装着した。


サイ効果……ないよりはましだ。】


【次は、もう消耗でやられないようにしないと。】

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