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転生ぬいぐるみ、俺は〈十八〉の全女ソウルライクBOSSたちに真の終局をもたらす!  作者: 野間羊
第3巻 ソノラ編

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第5章 奇妙な贈り物

 石段が急に大きく揺れた。振り落とされて、四階の床にうつ伏せに倒れた。


 音楽はまだ鳴っている。平行移動するモンスターたちが俺の横を通り過ぎていく。一匹も見下ろさない。


【……まあいい。死ななきゃそれで。】


 服の埃を払って立ち上がる。この階はこんなにおかしいのに、ソノラは何も言わない。


 ——


 突然、隅から不気味な笑い声が聞こえた。


「ふふふ……羨ましいなあ……こんな音楽、私にはどうやって聴けばいいんだろう……」


 何かが隅っこに縮こまっていた。手を空中で無意味に振っている。ワルツの照明がそこを照らすまで、それが女だとわからなかった。


 服は色あせていて、フードが顔をすっぽり隠している。


【生きている人間? こんなところに?】


 慎重に近づく。彼女はまた笑った。その笑い声に、近づくのが怖くなった。


「動くぬいぐるみ? 動くぬいぐるみ! 見せてくれ、一目でいい!」


【なんで急に元気になったんだ!】


 彼女が突然立ち上がった。俺は避けたけど、それでも飛びかかってきて、ぎゅっと抱き上げて、力を込めて掴んだ。


【苦しい!】


「おい! 苦しいんだよ! やめてくれ!」


 叫びながら、もう反手双刃ハンシュソウジンに手を伸ばしていた。


「可愛いね。たくさんの人に好かれてるんだろ……」


【俺に聞いてるのか?】


「羨ましいなあ。私でも好きになっちゃうよ。ましてや他の人はなおさらだよね?」


【……何言ってんだ。】


【くそっ、ますます力が強くなってる。武器に届かない。】


「しかもあんたは死なないんだろ? もっと羨ましい。でも私は助けてくれる人が必要なんだ。やってくれる?」


【これ、脅迫と変わらないだろ。】


「早く言ってよ、ぬいぐるみさん。なんで無視するの……」


【綿が潰されそうだ。どうやって答えろってんだ。】


 やっとの思いで手を上げて、彼女の腕をポンポンと叩いた。


「ふふふ……ごめんね、欲張りすぎた……力を入れすぎた。」


 少し緩めたけど、手はまだ震えている。力を入れすぎたせいみたいだ。


「このクソ女! 頭おかしいんじゃないか! なんでそんなに強く掴むんだ!」


 下を向いたら、なぜか300ダメージも減っていた。くそっ。


 愈伤棉ユショウメンを一つ食べる。彼女はすぐそばで静かにそれを見ていて、笑っている。


「それで、ぬいぐるみさんは私を助けてくれるの? こんなに強くて優秀なあんたなら、断らないよね?」


「その理由じゃないけど、とりあえず言ってみろ。」


「塔の頂上にいる人に会ったことある? 高みの見物してる人は、きっと輝いてるんだろうね。」


「ない。」


「ない? じゃあどうやってここまで来たの?」


「運だよ。それに今だってこの階で足止めされてるだろ?」


「運? なんでみんなそう言うの? 正直に言って、それは才能なんじゃないの? あんただけの。」


【知らない奴に話したくなかったけど、この女なんでそれを知ってるんだ……】


【危ない。逃げなきゃ。】


「ぐだぐだ言ってるけど、結局は情報を引き出したいだけか? 本題を言えよ。」


「ごめんごめん。これを塔の主に渡してほしいの。きっと喜ぶから。」


 彼女はローブの中から何かを差し出した——虫のような形をしている。


「これ何だ?」


「贈り物。ただ虫の形をしてるだけ。無害だよ。」


【本当か?】


 迷っているのが見えたのか、彼女はもう数回声を立てて笑い、もう片方の手からも何かを取り出した。


「報酬なしで頼むわけないでしょ。贈り物が彼女の手に渡ったら、これは自然にあんたのものになる。」


 その物体は普通じゃなかった——まだ動いている。生きているみたいだ。


 もっと怖くなって、近づけなかった。


「まだ足りない? 欲張りだね……ふふふ、好きだよ……もしかしたら私たちは同類かもしれないね。」


【何を言ってるんだ。誰があいつと同類だ。】


「それに、あんたを上の階に送ってあげることもできるよ。どう? やってみない?」


「じゃあお前は自分で行かないのか?」


「私には才能がないからね。音楽のセンスもないし、メロディーもわからない。だからこの階に閉じ込められて、踊ってる連中に殺されそうになってるんだよ。」


「じゃあ、なんであの連中は平行移動してるのかわかるか?」


「だって彼らは私たちが見えないからだよ、ふふふふ……」


【……もう聞かない。話が通じない。】


 物を渡して、上の階に送ってくれる……この条件は断りにくい。


「わかった。これを彼女に渡す。」


「よかった。あんたは本当にいい人だ。」


【このセリフ、彼女の口から出るとすごく変だ。】


 差し出されたものを受け取る。布が裂けるような音がした——周囲の空間が揺れた。


 顔を上げると、女はいなくなっていた。


 音楽もすっかり変わっていた。


 シンコペーション、アドリブ、拍子が飛び跳ねる。


【五階? ジャズ? ちょっと待て、なんでわかったんだ?】


 タンゴ、ワルツ、ジャズ。こんな音楽、よく知らないのに、毎階ちゃんと認識できる。


【天賦の才……音楽まで教えてくれるのか?】


 よし、音楽評論家になったってわけだ。


 胸が突然震えた。


 さっきの女の仕業か? でも顔を上げると、青い蛍が光った。


【……たぶん、また何かを手に入れたんだろう。】


 まあいい、考えてる暇はない。


 イントロがもう鳴り始めている。

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