第15章 内から外へ
再び球を投げ、ココアの攻撃を弾き返した。
しかし小球を投げるのも体力を消耗する。今回投げた後、体力ゲージが明らかに一段階減った。
逃げるのもダメ、反撃もダメ。逃げれば体力を消耗し、反撃でも体力を消耗する。しかも反撃のほうが消費が多い。
【これは厄介だ。】
しかし迷いは二秒と続かなかった。ココアの攻撃が突然止まった。
「ココア! 早く別の方法で処理しなさい! 聞こえる?!」
「女王」の声が苛立ちに変わった。
ココアは素直に変わった。もう球体を保たず、引き伸ばし始めた——ずっと、ずっと伸びて、自分を一本の長く高い膠質の帯に変えた。体はもう人の形ではなく、引きちぎられた木のようだ。
この形態では、広範囲を薙ぎ払える。俺が地上にいようと空中にいようと、十分に速く飛べなければ薙ぎ払われる。
彼女が動いた。すぐに翼耳を羽ばたかせて全速力で上昇し、地面に向かって薙ぎ払われた一撃をぎりぎりで避ける。
そして小球で反撃を試みた——しかし無駄だった。小球が大きくなっても弾き返せない。あれほどの広範囲の薙ぎ払いは、一つの球で防げるものではない。小球は弾き飛ばされ、急いで追いかけて受け止めた。
リボンを取り出した。
【この道具、見た目からして抽象的だ。これで何ができる?】
考えていると、リボンが勝手にほどけた。いつの間にか小球を結びつけ、その飄帯が俺の腕に絡みついた。
【……どういう意味だ?】
試しに腕を振ってみる。飄帯はとても従順で、俺の意志に従って空中に止まることができる。
ココアの攻撃がまた来た。今回はただの薙ぎ払いだけでなく——上から下へ叩きつけ、横から切り込み、まるで逃げられない虫を追い詰めるかのように。
【この包囲の仕方は見慣れている。でも問題は、この小球とリボンの組み合わせでどう避ければいいのか、本当にわからないことだ。】
避ける暇はなかった。腕の飄帯に望みを託すしかない。
そして俺は彼女の体内に吸い込まれた。
「よくやった、ココア! そのまま体の中で碾き潰してしまえ!」
ココアはうなずいた。周囲の膠質が動いているのがわかる。しかしとても遅く、腸がゆっくりと蠕動するようだ。
これは痛覚を得てから最も恐ろしいHP減少の仕方だ——徐々にHPが減っているのはわかるのに、痛みを感じない。むしろマッサージされているような感覚さえある。
温水で蛙を煮るように死を待つなら、この小球とリボンの組み合わせは本当に役に立たない。
しかし下を見ると、飄帯があった。
飄帯は暇ではなかった。ゆっくりと小球を引っ張っている。小球がそれに従って回転する。俺の腕は飄帯に導かれてそっと動く。
小球が回り、少しずつ鑿で削るように。ココアは気づいていない。
彼女の体内にいて外の「女王」が何を言っているかは聞こえないが、ココアがまた地面に残ったものを際限なく呑み込み始めたのは見える。もし俺が飄帯を手伝えたら、小球はもっと速く動くのだろうか?
飄帯のリズムに合わせて腕を動かしてみる。小球の回転が速くなり、方向さえ変えられる。
【……なるほど。内側から彼女の目に向かえばいいんだ。】
彼女の体内で小さな空間を鑿り、腕を動かしてHPを回復する。すぐに周囲はまた埋まるが、問題ない。もう前に進める。
少しずつ彼女の頭の方へ移動する。彼女の体は大きすぎて、この移動がどれだけかかるかわからないが、試すしかない。愈伤棉がちょうどなくなった時、内側から彼女の目の後ろにたどり着いた。
内側から見ると、彼女の目は半透明の膠質の層だ。外側は何かに遮られている——「女王」の体だ。その輪郭が外からココアの顔に貼りつき、仮面のようになっている。
ココアには魂がなく、目にも当然生命がない。そして「女王」がその生命のない目の前に貼りつき、彼女が世界を見るのを遮っている。
【あの仮面を剥がさなければ。】
目の縁へ移動し、隙間を見つける——ココアの眼窩と「女王」の体の間に細い裂け目がある。そこをくぐった。
出ると、「女王」の背後にいた。彼女は前を見ており、注意は呑み込んでいる建物にすべて向いていて、背後には気づいていない。
空間は狭い。「女王」の背中とココアの顔の間にいて、腕を振る余裕すらない。
小球を「女王」の背中に押し当て、もう一方の手でココアの頬を支えて体勢を保つ。
小球が大きくなり始める。
少しずつ、内側から「女王」の体を外へ押し出す。彼女の背中が膨らみ、縁に亀裂が入り始める。指が押し広げられ、体全体が後ろに縮み、ココアの顔に張りつく。球が膨張し、「女王」の体内から外へ押し上げる——
「何だ——」
言い終わる暇はなかった。「女王」の体が内側から裂け、二つに分かれ、俺の前から脱落していった。
手を離し、隙間から滑り出て、地面に落ちる。
飄帯と小球は「女王」が裂けた瞬間に消えた。
ココアの目をバッグから取り出し、彼女の前に歩いていく。彼女は頭を抱え、地面にしゃがんでいる。
「ココア。」
彼女が顔を上げる。目を眼窩に戻す。膠質と膠質が触れ、自然に繋がった。
あの元々死んだように沈んでいた瞳孔が、眼窩の中で再び光を放った。目覚めたかのように。
「あ……頭がすごく痛い。また自分が世界を呑み込んでいるのが見える……」
彼女は瞬きをした。体中からどんどん吐き出されていく。建物、破片、呑み込まれたすべてが、彼女から剥がれ落ち、本来あるべき場所へ戻っていく。
「もう大丈夫だ、ココア。俺が解決した。」
「そうなんだ? ありがとう、リリィ。」 彼女は俺を見る。「でもどうしてまた目を返してくれたの?」
「わからない。あちこち回り道して、結局持ち主に返っただけだ。」
ココアは俺を見て、それ以上追及しなかった。
「一緒に来いよ。新しい友達に会わせてやる。」
「友達……みんな、私みたいなのを気にするかな?」
「みんなお前と同じように特別だ。気にしないよ。」
「じゃあ、抱きしめるのは好き?」
「たぶんな。」 少し考える。「結構な人数が俺を抱くのが好きだ。」
「私も君を抱くのが好きだよ。」 ココアは俺を捧げ持ち、また胸に抱き寄せる。「もう一度ありがとう、リリィ。」
彼女は俺を抱き、しばらく静かだった。それからそっと手を緩め、俺を見る。
「リリィ、その新しい友達の中に……私みたいに、あんまり良くないママがいる子はいる?」
口を開けたが、答えなかった。
彼女は俺を見て、笑い、それ以上追及しなかった。
前にあの【名無しの遺燼】を取り出す。それは手のひらから浮かび上がり、ココアの前に落ちた。膠質が一枚一枚吸い込まれていく——彼女の体が軽くなり、天を覆う半神から、一人の少女のあるべき大きさへと縮んでいく。
彼女は俺の前に立ち、俺を見て、ようやく何かを手放したかのようだった。
「さようなら、リリィ。」
そして彼女は消えた。遺燼が俺の手に戻り、すでに【マルコの遺燼】になっていた。触ると他よりも弾力があり、一回り大きい。ココアと同じように、少し子供らしい丸みを帯びている。




