第11章 膠質の下
「さあ、愛しいココア、これを飲みなさい。」
「女王」は大きなグラスで容器の液体をすくい、ココアの口元へ運んだ。
「でも、ママ、これに触らせてくれなかったよね?」
「こんなに美味しいものを、どうして触らせないなんてことがある? この豊満でセクシーな体型を保っているのは、これを飲んでいるからよ。あんたは成長期なんだから、なおさら飲むべきよ。」
【豊満でセクシー? どこがだよ。それにこれは明らかに酒だろ、子供に飲ませるなよ。】
ココアは口を開かなかった。「女王」はそれでもずっと押し付け、グラスの縁が彼女の唇に触れる。
私は刺剣を槍のように投げた。正確にグラスへ命中し、割れたガラスと液体が飛び散る。
「誰! 誰が私の酒を割った!」
「酒ってわかってるのか? それを子供に飲ませるのか?」
私は柱の陰から出た。
「何? ぬいぐるみ?」
「彼女を放せ。」
「はははは——喋るぬいぐるみ? いいものだ、いいものだ。仲間はいるのか? 子供たちに遊ばせるために量産できるかもしれないな。」
「女王」はまったく相手にせず、私に向かって腕を伸ばし、玩具を品定めするように見つめる。
「言っただろ、彼女を放せ。」
「放せって何?」彼女は手を離す。「脅してなんかないわよ。そう見えただけ——全然力なんて入れてないもの。」
ココアは玉座から立ち上がり、刺剣を拾って私に返し、それから私を抱き上げた。逃げもせず、大人しく「女王」のそばに立っている。
「この割れたガラスは誰かに片付けさせないとね。」女王が言う。「ココア、向こうでぬいぐるみと遊んでいなさい。私が戻るまで、わかった?」
「わかった、ママ。」
「女王」は何事もなかったかのように壁の中へ消えた。溶け込むように、痕跡すら残さず。
私は急いでココアに聞く。
「ココア、彼女に何か魔法をかけられたんじゃないか? もうここにいるべきじゃない。彼女は君のママじゃない。」
「彼女はママだよ。私、自分のママはわかるもん。ただ、ここでの彼女はちょっと違うだけ。」
「じゃあ酒場の女将は誰なんだ? 君のママは王都にはいない。ここには怪物しかいないって言ってたじゃないか。」
「そうだよ。ここでの彼女自身が怪物なんだ。でも悪党に取り入るよりはマシでしょ?」
【「女王」と酒場の女将は本当に同一人物なのか。でも見た目も違う、行動も違う、考え方も違う——そんなのあり得るのか?】
【今はとにかく、ココアを説得してここを離れないと。さっきの女王の様子じゃ、脅していないなんて信じられない。】
「でも彼女はどの子供にも優しすぎるんだ。悪党にだって優しい。私以外は——だって私、全然言うことを聞かないから。」
【ココアがこんなに良い子なのに、言うことを聞かないって?】
「そう思うな。まずはここを出ることだ。あの液体をもう飲まされるわけにはいかない。」
「誰の言うことを聞けばいいのかわからないよ、リリィ。」
「何?」
「彼女はこれに触るなって言ったのに、無理やり飲ませる。どっちを信じればいいの?」
「触らないほうがいいと思う。君のママもそれは酒だって言ってた。子供は飲んじゃいけない。」
「でも彼女はこれをみんなに配ってる。他の子供たちにも。みんな喜んでた。なんで私だけ触っちゃいけないの?」
「たぶんこれは普通の酒じゃない。あの子供たちがいなくなるのを見た——彼らがいた場所が、この液体の調味料になった。これが何でできてるかなんて、誰にもわからない。」
「あの子供たちが……調味料に?」
「確信はない。でも子供たちが消えたのは本当だ。」
ココアはしばらく黙った。
「どうりで……ママはいつも私にこれの作り方を覚えさせたのに、この調味料がどこから来るのかは教えてくれなかった。友達が次々にいなくなった。死体も見つからなかった。」
彼女がそう言い終わった時、その指の端が透明になっているのが見えた。
そして部屋が崩れ始めた。以前ココアの部屋で起きたように——壁が溶け、床が柔らかくなる。ただ今回は、崩壊が止まらなかった。
「早く行くぞ! ココア!」
飛び上がる前に、ココアの体も溶けているのが見えた。彼女の顔、手、私を抱く姿勢、すべてが熱された蝋のように垂れていく。城、容器、あの酒の樽、すべてが溶けていく。世界全体が日に晒されたゼリーのように、端から中心へ崩れ落ちる。
飛んで逃げようとしたが、四方八方すべてが膠質だった。硬く、弾力があり、温かい。何かにゆっくりと閉じ込められていくようだ。私は徐々に圧縮され、城の中へ沈み、視界は黄緑色に染まる。
しかし次の瞬間、感じた——その感触は包まれているというより、抱きしめられているようだった。
「リリィ、本当に柔らかくて気持ちいいね。子供の頃、本当に君みたいな友達がいたらよかったのに。」
ココアの声だ。顔を上げて、その顔を見る——整った五官だが、顔全体が膠質で、半透明で、柔らかな光を放っている。
「私はマルコ。」彼女は言う。「全部をはっきりさせてくれてありがとう。」
【……ココアがマルコ?】
周りを見渡す。王都も、酒場も、城もない。何もなく、マルコだけがいる。教会が私の目にはとても小さく映る。王都、酒場、堀、あの子供たち——すべてが彼女の体の一部だったのだ。
「ママは……」マルコは私を手のひらに乗せ、ココアが以前抱いたように、「私を愛したことなんて、なかったのかな?」
答えなかった。何が起きたのか、まったく整理できていなかったから。
彼女は泣きも笑いもせず、ただ私を少し強く抱きしめた。




