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転生ぬいぐるみ、俺は〈十八〉の全女ソウルライクBOSSたちに真の終局をもたらす!  作者: 野間羊
第1巻 フラグ編

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第10章 フラグ、砕

 もし記憶が正しければ、開幕フラグはまず杖先から晶刺を撃ってくるはずだ。

 しかもその晶刺はロックオン機能付きで、走って距離を取らないといけない。

 でもフラグはそうしなかった。

 なぜなら、俺が先に動いたからだ。


 彼女は跳び上がって、水晶節杖スイショウセツジョウを掲げて俺に向かって振り下ろしてきた。

 うわっ、攻撃パターン全部変わったのか?

 制作陣、古参プレイヤーに活路を残す気はないらしい。


 ガード。でもやっぱり節杖に押し戻された。

【一発で30ダメージ? やりすぎだろ! 最初のマップのボスでこんなに高いのかよ?】


「反応はまあまあ……早く終わらせよう。」

 俺の動きに反応するのか? これが生きたフラグってやつか。でも相変わらずやる気なさそうな口調だ。


 その後、おなじみの弾幕晶刺が来た。

 彼女は六本の晶刺を放った。二本ずつ列になって、速度もバラバラだ。

 テスト版では当たっても刺さって減速するだけだったけど、虫母の戦いで同じ仕様だとわかった。

 ディレイダメージが一番嫌だ。残りHPの判断を狂わされるから。


 絶対に当たってはいけない。

 すぐに烁殻虫シャクカクチュウを加速させて転がす。

 晶刺が地面に砕ける音が耳元でカラカラ鳴る。


 でもフラグは息をつく暇すらくれない。

 彼女は腰をかがめ、水晶節杖を地面に突き刺した——天井の水晶の吊り柱がバラバラと砕けて落ちてくる。

 なんだその技? 見たことないぞ!

 地上のサインは? ビックリマークはどこだ? 頭の上でどれが落ちるかなんてわからない!

 くそっ、近づき方を考えながら頭上も気にしろってのか。


 しまった!

 一本を避けて烁殻虫を横に跳ばせたら、頭上にまた別の柱が隠れていた。

 300ダメージ直撃! これじゃ戦えねえ!


 フラグが杖を抜く隙に、急いで愈伤棉ユショウメンを一つ飲む。

 でも百ちょっとしか回復しない。あと二発小技を食らったら終わりだ。


 でも考えてる暇はなかった。フラグがぼんやりしているのに気づいたからだ。

 戦闘にどうでもいいって態度のやつにとって、二秒の放心は普通のこと——つまり制作陣が親切に硬直時間を設定してくれたってわけだ。

 チャンスだ。


 大剣+2の「砕」効果は出せない。あれは55%の確率で「脆弱」を付与し、脆弱になると被ダメが倍になる。倍率はランダムでも最低二倍。まさに神器だ。でもフラグには本来無効のはず。

 しかし水晶横薙ぎで首に当てれば、それでも二倍ダメージは出せる可能性がある。


 この二秒の放心、絶対に大剣を高く掲げるんだ。十分に高く!

 水晶横薙ぎ!

 ……いや、やっぱり高さが足りない。俺が低すぎる。後ろから攻撃しても背中にしか届かない。


 でも……違う。彼女のHPゲージの下に、赤い状態が出てる。

 それは……脆弱? しかも五倍のやつか?

 そんなはずないだろ。フラグ自身が砕の力を持つ存在だ。どうしてそんな効果を受けられる? しかも発動率は半分くらいなんだぞ!


「どうせ誰も気にしてないし……砕けてもいいし……」


 フラグは425ダメージを受けただけでなく、その背中には大きな割れ目ができていた。

 血が飛び出した?! 骨の砕ける音まで聞こえた。

 フラグ、お前本当に痛くないのか? なんでそんなにどうでもよさそうな顔してるんだ。


 割れ目の中には、急速に生成される浮遊する水晶があった。


 違う、俺は何をやってるんだ。今の俺はフラグと同じ世界に生きてるんだぞ!

「フラグ、俺はお前を傷つけたいわけじゃない。救いに来たんだ! 最後の晶核の欠片がどこにあるか教えてくれ!」


「救う? どうでもいい。もう救われたいなんて思ってない。」


 フラグがまた杖を振る——晶刺は出なかったが、連続で二撃繰り出してきた。

 急いで避ける。でもすぐに晶刺が飛んできた。

 ダメだ、スタミナゲージが空になった。もう動けない。


 見慣れた、温かい場所……

 まあ、教会に戻ってきた。


 今の俺じゃ、どうやらフラグの第二段階すら引き出せないみたいだ。

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