第6章 夜の声
藍火蛍酒場に戻ると、大厅の空気は昼間よりずっと冷えていた。
あの人形を持った猟師とその仲間はもういなくて、代わりにもっと荒っぽい連中がいた——先頭は顔中に肉がついた男で、足をテーブルの端に引っかけ、屋根を吹き飛ばすかと思うほどの大声を出している。
女将は愛想笑いを浮かべ、酒壺をいつもより頻繁に注いでいる。袖口まで濡れているのに、拭う暇もない。
ココアは俺を連れて側面から裏庭へ回り込み、道中ずっと声を出さなかった。
「あいつらは何者だ?」 声を潜めて聞く。
「悪いやつら。ママはいつも来させるんだ。」
ココアがあいつらを好んでいないのは聞いてわかる。
「じゃあ、お父さんは?」
「戦死した。」
「戦死?」 一瞬固まる。「王都で戦があったのか?」
彼女は答えず、裏口を押し開けて中に入り、階段を上がって部屋へ行き、パジャマに着替えてベッドに横たわり、布団を顎まで引き上げた。この沈黙にずっと慣れているかのように静かだった。
枕元のテーブルには古い石油ランプが置かれ、芯は半分ほど燃えていて、炎が微かに青く揺れている。
「……ぬいぐるみさん、名前はあるの?」
「ある。リリィだ。」
「おやすみ、リリィ。また明日。」
「うん、おやすみ。」
枕元のテーブルに飛んで座る。ココアはすぐに眠りにつき、呼吸は軽く安定していく。昼間に隠していた力を全部抜いたかのようだ。
しかし下の物音は止まらない。
笑い声、杯をぶつける音、机を叩く音、そしてあの親分が「もう一杯!」と叫ぶ声——天井越しに木の梁が震えているのがわかる。
最初は相手にしないつもりだったが、突然鈍い衝突音が聞こえ、続いて椅子が倒れる音がした。窓から飛び出し、一階の窓の側に回り、カーテンの隙間から中を覗く。
親分が手下の襟首を掴み、床に押さえつけている。
「誰が彼女に触っていいと言った? 失せろ!」
「親分すみません……酒のせいで……」
「酒のせいならお前はとっくに寝てるはずだ! 二度と見せるな!」
その男は腹を押さえて起き上がり、足を引きずって外へ出ていく。女将が新しい酒を持って歩み寄り、何か言ったのか、親分はすぐに笑い、机を叩いて他の連中に飲み続けるよう促した。
二、三度見て、特に面白くもないと思い、振り返って二階へ飛び戻る。
しかし窓の縁をくぐった瞬間——
泣き声。ココアのものではない。大人の女の泣き声で、混ざり合っている。壁の内部から染み出してくるように、とてもくぐもっていて、何層もの布越しのようだ。
続いて、部屋の壁面が歪み始めるのを見た——木目が溶けた蝋のように垂れ、床は柔らかく粘っこくなり、表面に黄緑色の光沢が浮かび上がる。部屋全体が内側から何かに噛みつかれ、中心へ向かって崩れ落ちているかのようだ。
固まってしまい、後退することもできなかった。あの感覚は物理的な崩壊ではなく、部屋そのものが「何かに戻ろうとしている」かのようだった。
しかしココアを起こしに行こうとした瞬間、すべてが元に戻った。壁はまっすぐで、床は平らで、石油ランプの炎はまだ微かに揺れている。何もなかったかのように。
ココアはまだ眠っていて、呼吸は規則的で、寝返りすら打っていない。
壁の隅に貼り付いてしばらく立っていた。心臓の鼓動はまだ落ち着かない。
【……彼女が泣いていたんじゃない。】
さっき最も変形が激しかった角へ歩いていく——壁と床の継ぎ目。手を伸ばして触れる。硬い、湿った木の感触。
しゃがんで床にも触れてみると、指先が壁の角に近い場所で粘っこいものに触れた。勢いよく振り払うが、それは手に粘りつき、布地に染み込んでいくようだった。
やはり錯覚ではなかった。
考えていると、さっき触れた場所から青い光が漏れた。光を辿って探すと、床の縁に緩んだ板があった。
持ち上げると、中に小さな球が転がっていた。手のひらほどの大きさで、表面はつるつるしていて、何の素材かわからない。
青い蛍が床の隙間から漂い出て、俺の前に止まった。
小球を指しているのかと思った——しかしそれは降りず、一周してから俺の襟元へ飛び、そこに結ばれたリボンにそっと触れた。
下を見る。
「まさかこれが……特殊アイテム?」
応答はなく、もう一周してから再び小球のそばに戻った。
小球を拾い上げ、試しに地面に叩きつけてみる——押しつぶされたように地面に粘りつき、泥状になり、数秒かけてゆっくりと元に戻った。
リボンは少女がくれたもの。小球は床の下から見つけたもの。青い蛍は両方を指し示した。つまり、この二つはどちらも特殊アイテムだ。
小球をバッグにしまい、リボンは襟元につけたまま、外すつもりはない。
振り返ってココアを見る。まだ眠っていて、姿勢は変わらず、顔を枕に埋めている。
今夜の出来事を彼女は知らないはずだ。しかしこの部屋が彼女の名前を知っているような気がする。この酒場も、彼女の母親も。
夜が明けたら、彼女について王都の挑戦へ行かなければならない——この子が鍵だ。彼女を危険に晒すわけにはいかない。




