20話「死神の歴史」
しかし、死神界隈は多忙だった。
各地で起こる爆発。たくさんの死。どれだけ死神がいても足りないほどだった。
そんな中捧げられた生贄。ショウの親、当時の日本の中の死神の長が生贄を死神として労働させよう!というバカな考えを思いついたらしい。
日本で絞ると戦国時代は死神が最も多かった時期らしく、そこから徐々に減少していたところで、戦争が始まり爆発的に全国での死者数が増え、死神不足になったらしい。
生贄が死神となることで、村の不幸はなくなる。
村の人々はそのことも知らずに、毎年お盆に生贄を捧げるようになった。
最初は何人か受け入れていたが、終戦と共に死者が少しずつ減っていき、三年ほど経った頃には死神が無駄にたくさんいた。
そこで長が引退とともに、これまで受け入れた元人間の死神を地上に戻すと決めた。死神労働が終わると歓喜した人間たちは記憶を消され、地上に戻された。
生贄が戻ってきた。その事実に村は慌てた。
生贄の様子は最初こそおかしかったらしく、『もう、大丈夫』と言ったり、『死神様満足』などと言っていたが、すぐに普通に戻り、戻ってすぐの記憶もさっぱりなくなった。
けど、村はまた生贄を捧げてきた。わざわざ戻ってきた生贄に伝言を託したのに。
生贄が行き着く先は一緒なので、もちろん冥界にきた。
その時にはショウが長になっていたため扱いに困ってしまい、悩んだ末に一年だけ死神労働をすることに決めた。
基本人間は死神労働を嫌うため、現世と冥界の狭間で相手の名前を奪えば、労働をやめられると言えばすぐにのった。
新はその誘いを魅力的に感じなかった。むしろ、こっちの方が楽しそうと思った。その結果、今の状況になっているのだが。




