8/31
第八話 国境に火が上がる
盟約成立から三月。
夜明け前、北の国境から早馬が駆け込んだ。
「敵兵八百、越境!」
旗は、あの盟約相手のものだった。
「本当に? 旗の見間違いじゃない?」
「三度確認しております!」
間もなく、友政が駆け込んでくる。
「怒ってる?」
「別に」
「それ怒ってるやつやろ」
澪は返事をせず、盟約書を広げた。
越境禁止。
大兵力の移動は事前に通告すること。
その両方が、破られていた。
「……約束、守らなかったんだ」
怒鳴るより、ずっと静かな声だった。
この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら
盟約成立から三月。
夜明け前、北の国境から早馬が駆け込んだ。
「敵兵八百、越境!」
旗は、あの盟約相手のものだった。
「本当に? 旗の見間違いじゃない?」
「三度確認しております!」
間もなく、友政が駆け込んでくる。
「怒ってる?」
「別に」
「それ怒ってるやつやろ」
澪は返事をせず、盟約書を広げた。
越境禁止。
大兵力の移動は事前に通告すること。
その両方が、破られていた。
「……約束、守らなかったんだ」
怒鳴るより、ずっと静かな声だった。