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第二話 女だから何ですか?
帰城から二日後、城主は澪を呼び出した。
「どうして初めての正式な外交で和議をまとめて帰ってくるのだ」と問われ、澪は首を傾げる。
「条件整理して、お互い困ること聞いて、譲れるところ決めただけですよ」
城主は眉をひそめた。さらに澪は、相手当主が慎重派であること、長男が強硬派で、次男が戦を嫌っていること、重臣二人の仲が悪いこと、兵糧にも余裕がなさそうなことを話す。
「……偵察へ行ったのか?」
「いいえ」
「では、どうやってそこまで知った?」
澪は不思議そうに首を傾げた。
「話したからです」
人の表情、何気ない雑談、城下の米価、兵の装備。澪は意識せず拾い、覚えている。
その性質が後に最大の武器になることを、澪はまだ知らなかった。




