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第十六話 藤本とは和議すべし
三日後。
敵国から、再び和議の使者が来た。
越境は当主の命ではなく、長男の独断だったという。
澪は首を横に振った。
「同じ盟約を結び直すだけじゃ意味がない」
長男にも署名させる。
大軍を動かすときには、当主の印を必要とする。
破れば、盟約そのものが失われる。
一つずつ条件を詰めた。
そして一月後。
新たな盟約が成立した。
その後、この国が再び澪との約束を破ることはなかった。
敵方の史料には、こう残されている。
『藤本とは和議すべし。盟すれば害なし。決裂させるべからず』




