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オタク、線をまたぐ  作者: 物理試す


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はざまの戦地-3

ドラゴンの咆哮を聞きつつ、予定通りドラゴンの大きさにも劣らない巨大な幻影を作り出す。


ドラゴンの目の前に鎧をまとった人の幻影ができる。

予定通りドラゴンの視線を誘導した。


その間に、隠れていた地上部隊が武器をもって攻撃しやすい場所へ移動していく。


ドラゴンが顔を上げて、幻影の周囲を飛び始める。

俺は幻影の中に入り、幻影が殴る様子に合わせて、雷の魔法を発動する。


まるで実態を持ったような攻撃はドラゴンの注目を集め、回避に専念させることができた。

ドラゴンからはお返しといわんばかりに、幻影の頭を狙って、高温の火炎ブレスが放たれる。


見事に着弾し、頭ははじけ飛んだ。

しかしそれは幻影。攻撃されたとて、問題はない。


狙い通り地上からドラゴンの体を拘束するように、大量のバリスタが放たれた。

矢には太い縄が括り付けられている。


魔石を使い改良を施したバリスタだ。

ドラゴンの硬い鱗を割って、突き刺さった。

急激に地面に引っ張られるが、勢いよく羽ばたいて、抗う。


「翼は他の部位より薄いわ!一斉に攻撃!」


クララの掛け声とともに、遠距離攻撃を得意とする傭兵たちが攻撃を放つ。

クララも魔導四輪に括り付けられた銃を撃ち、羽を攻撃する。

複数の攻撃が羽を貫通し、体勢を崩したドラゴンは地面にたたきつけられた。

ドラゴンはすぐに体勢を立て直し、両角から電撃を放つ。


幻影から、同じ出力の電撃を放ちクララ達に届く前に相殺する。


ドラゴンが拘束されている今のうちに、魔法陣を起動させないと!


ドラゴンをたたき落とした場所は、予め魔法陣を書いていた場所だ。

幻影の中から飛び出して、複数の魔術使いとともに魔法陣の外周を囲むように所定の位置につく。

ドラゴン用に開発した魔法陣は、開発が十分に進んではおらず、複数人の魔術使い等、魔素の扱いに長けた者で同時に発動しなければならないのだ。


間に合った!


ドラゴンがバリスタの矢を振り払っているうちに、魔法陣が起動した。

真下に青色の幾何学模様が浮き上がり、辺りを照らす。

急激に周囲の魔素が魔法陣の中に吸い込まれていく。当然、ドラゴンの魔素も吸い込みながら・・・


予定通り、魔法陣の周囲には巨大な魔石が形成されていく。

同時にドラゴンの魔素が減っていく様子が分かる。

悲鳴のような雄たけびが聞こえる。


ドラゴンは周囲の地面をえぐり、泥を着き飛ばす。

クソっ魔法陣が壊れた!


地面に埋まっていた大きい石が、とてつもない勢いで飛んでくる。

雷撃で撃ち落とし、そのまま、ドラゴンを攻撃する。


ドラゴンの気を引くためだ。

他の魔術使いはドラゴンから十分に離れられてない。


雷撃はドラゴンに直撃した。

今までならば相殺されるか、避けられていたのに!


着弾部分は鱗がはじけ、内部へ攻撃が通っていた。

やはり、大部分が魔素に依存した生物なんだ。

魔素が無くなることで、弱体化を期待できる。


今の光景を多くの人が見ていた。


アレクが率先して飛び出す。

鱗を割りながら、肉をたつ。


特殊矢を使って羽を打ち抜く。これで満足に飛べないはずだ。


アレクのバトルアックスはドラゴンが振り下ろした腕と打ち合う。

強靭な鱗を割るだけに留まるが、確実にダメージを蓄積させていく。


ドラゴンの角が光だし、電気をまとい始める。

刀幻は刀から衝撃波を発動させて、角を切り落とす。


ドラゴンは魔素の蓄積が中途半端に終わり、暴発した電撃がドラゴンの頭上で炸裂する。

クララが頭へ砲弾の追撃を与える。


勢いそのままに、次の魔法陣へ倒れこむ。

今だ!


再び魔法陣を起動し、魔素吸収を開始した。


どんどん魔素を吸収し、魔法陣の周囲に大量の魔石を生成する。

心なしかドラゴンのサイズも小さくなったような気がした。それでも濃い魔素を感じる。


相手はドラゴン。

このままやられるような単純な生物ではない。

小さくなったように感じた体のサイズと魔素は、急激にドラゴン内部へと引き込み、ある一点に集約される。


そこに大きな魔石があった気がした。

一瞬の気の緩みがあった。その隙に、ドラゴンは大きく形態変化した。


胸の中心から大量の魔素が溢れ出し、傷ついていた体を覆う。

まるで回復の魔石でも使ったかのようだ。


鱗も逆立ち、内部からは皮膚なのか、魔素なのか判別はできないが、赤色に輝く光がこぼれだしている。


その目は確実に俺を捉えていた。

「第二回戦ってわけか!?」

「感嘆に浸っている暇は有りませんよ。どうする気ですか?」

「今更やる事は変えられない。より多くの魔素を排出させる。」

「了解しました。」


アレクが身構えたタイミングで、異変が起こる。


体が重い。

周囲を見まわすと、誰もが、地面に膝をつき、肩で息をしている。


この感じ、魔素の掌握?

俺がやったことと同じ・・・まさか


目の前のドラゴンは平然としている。目の前の生物が起こしたことは間違いない。

突如、ドラゴンの口元が大きく膨らんだ。


まずい、薙ぎ払われる!


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