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スキル【リマインダー】進化して最高の相棒になる ~ ベテラン低ランク冒険者の成り上がり英雄譚 ~  作者: さぶもやし


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01-07.師匠の探し物


「師匠。ダンジョンで探しているものとはなんですか?」



 ギルドを出てダンジョンへ向かう道すがら、隣を歩く師匠に問いかけてみた。


 師匠はこの地のダンジョンに何か目的があるという。それも探すのに少々時間が掛かっているようだ。師匠程の実力者が初心者向けダンジョンで見つけられない物とは、いったいなんなのだろうか。とても気になる。



「……」


 なにか難しい顔をしている。



「師匠?」


「なんじゃい。その喋り方は」


「え?」


「共に暮らしておった頃はそんな喋り方しとらんかったろ」


 あ~。そりゃまあ、子どもの頃の話だからなぁ。


 あと共に暮らしてはいなかった。家は別だったし。小さい集落だから、師匠的には一緒に暮らしているも同然だったのかもしれないけれど。実際、両親のいない自分にとっては親のような人でもある。



「十年も前ですよ?」


「つい最近じゃろうが!!」


 ついさっきまで気にしてもいなかったのに。


 師匠は相変わらず気まぐれだ。



「いつまでも子どものような話し方は……」


「わかっておるわ! そうではなく!!」


 うん? 何をモジモジしてるんだろう。



「カザリ……と呼ぶが良い」


「カザリ師匠」


「ちがっ~~~~~~~う!!!」


 何がだろう。



「もうよい!! おヌシの好きにせい!!」


「はい! 師匠!」


「(くぅ~~~~! この唐変木め! 全然成長しとらんではないか!! そりゃ経験豊富でも嫌じゃが! じゃがじゃがじゃが!! 察しろ! この乙女心!!)」


 なんだろう。やっぱり機嫌が悪いのだろうか。


 よほど探し物が見つからないのだろう。


 よし! 今こそ恩返しの時! 師匠の探し物を見つけて差し上げよう!



----------------------

探し物:師匠の探し物を発見

----------------------


 後はいつも通りに細かく設定していって……。



 通知:【探し物:東】【探し物:東】【探し物:東】


 きた! さっそくだ!!



「師匠! こちらです!!」


「うぉ!?(な、なんじゃ急に!? 手なんぞ繋ぎおって!? まさか積極的に!? 気づいたのか!? ワシの乙女心に!? むぅ! それはそれで気恥ずかしくも!!)」


 これは思ったより近そうだぞ!?


 ……あれ? ダンジョンの中じゃない?


 あれは……宿屋? 既に誰かが回収してしまったのか?


 なんてこった! どうりで見つからないわけだ!


 どうにか交渉して譲ってもらえないだろうか!? とにかく行ってみよう! 手持ちは心もとないけど、どうにか条件を探ってみよう!



「ななな!?(や、宿じゃと!? いきなりか!? こんな朝っぱらから!? 草食系は仮の姿じゃったのか!? ワシは誑かされておったのか!? お、おヌシがその気ならワシだって遠慮せんぞ!? 覚悟は出来ておろうな!?)」



 師匠を連れたまま、宿屋に駆け込んだ。


 丁度、師匠の探し物の持ち主は、二階からロビーに降りてきたところだった。



「師匠! あの少女です!(あの子が持っています!)」


「え?」


「なっ!?(まさか!? ワシだけでは飽き足らず!? 二人まとめてじゃと!? ええい!! なんて剛毅な弟子……うむ? あのオナゴどこかで……なな!? 先日一目惚れして探しておった者じゃ!? 何たる偶然!? 師と弟子は好みが合うということか!?)」


「えっと……」


「でかしたぞベラン!!」


「ははぁ~!」


「……行っていいですか?」


「あ、待ってください! 実は師匠が!」


 かくかくしかじか。



「ダンジョンで拾った物ですか?」


「(っぶね~~~~~!!! な~んじゃ! そういうことじゃったんか!? 危うく先走るところじゃったぞ!? 違うのじゃベラン! ワシの探し物とはこの少女に間違いないのじゃ! なんでわかったんじゃ!? なんか微妙に勘違いしとるが!?)」


「人違いだと思います……」


「え……けど……」


 おかしいな。スキルは間違いなくこの子だって。



「私、昨晩パーティーを追放されたばかりなんです。なのでダンジョンで拾った物は全て回収されてしまいまして……」


 あ……よく見たらこの子、装備すらまともに揃ってない。もしかしてそのパーティーに取り上げられたのか?



「そういうことなので……」


「待つのじゃ!!」


「え?」


「ダンジョンに潜りたいならワシらに付いてくるのじゃ! そんな奴らに良いようにされて悔しいじゃろうが! もう一度潜って強うなるのじゃ! 見返してやるのじゃ! ワシらがその手伝いをしてやると言うておるのじゃ! そ、そうすればワシの探し物も見つかるかもしれんしのう! どうじゃ! 良い案じゃろう! さあ! 共にギルドへ行くのじゃ! パーティー申請を済ませるのじゃ!!」


 師匠……なんと立派な……。



「……良いんですか?」


「無論じゃ! 善は急げじゃ! これも何かの縁じゃ!」


「……は、はい!! ありがとうございます!!」


 こうしてもう一人、パティーメンバーが加わった。

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