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☆第12回ネット小説大賞入賞☆重版御礼☆稀代の大賢者は0歳児から暗躍する〜公爵家のご令息は運命に抵抗する〜  作者: 撫羽
第3章 みんなで行こう!

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275ーワシもやるのじゃ

 逆の人は、当然かかりやすい。そして影響も出やすい。


『きっとランダムにかけたのでしょうね。それをちょっともらっちゃった程度じゃないかしら?』


 そんなほんの少しでも、王妃が普段から思っていることや考えていることが影響してしまう。その上、今回の王妃は魔術師でもなく占術師だ。魔力量も多い方ではない。


『その人の思いが、増幅されてしまうのね~』


 だけど今は普通の状態じゃない。それほど抵抗力がないってことなのかな? それって前の時はどうだったのだろう? もしかしてあの時も王妃はこんな状態だったのか?


『それはまた今度、精霊女王に聞きなさいな~』


 ええー、それって精霊女王は分かっているってことか? いや、それよりも今だ。結局どっちなんだ? 呪いか? それとも精神干渉なのか?

 俺がミミとリンリンと念話で話しているから、そろそろ老師が焦れている。ジッと俺を見てくるのだから、とっても居心地が悪い。


「ラウ坊、何を話しておるんじゃ?」

「ろうし、もうちょっとまってね」

「ズルイのぉ~。ワシも話したいんじゃのぉ~」


 この会話って父と母には聞こえているのかな?

 そう思って両親を見ると、小さくコクリと頷いた。あら、聞こえていたんだ。ミミはまた後で叱られそうだ。


『みゃ! なんれみゃ!? みみみゃ!?』


 それより、リンリン。どっち?


『これは呪いね。ほら、少し前にお城や街で解呪したでしょう? あれと同じよ』


 ほう、この国の人たちは呪いで、デオレグーノ神王国の間者たちは洗脳という精神干渉か。呪いなら老師でも対応できる。


「ろうし、のろいだって」

「そうか、ならワシの出番じゃな」


 そうそう、張り切ってね。

 老師がゆっくりと王妃に近付いていく。そして王妃の前にしゃがみ、優しく声を掛けながら手を添えた。


「王妃殿下、少しワシと話しませんか?」


 そう言いながら、膝の上にある王妃の手にそっと自分の手を重ねたんだ。

 老師の凄いところはこんなとこだ。やるぞ、解呪だ! て感じではなく、さりげなくいつの間にか解呪している。初めて見た時は、こんなことができるんだって驚いた。

 教会で解呪している時もそうだった。皆と世間話をしながら、自然に手を添え一瞬のうちに解呪してしまう。白魔術師としての老師の能力の高さがうかがえる。

 王妃の解呪も一瞬だった。老師が手を添えた次の瞬間に、王妃はパチリと瞬きをした。


「あら、老師ではないですか。いつの間にいらっしゃったの?」


 ほら、解呪完了だ。そこに母が声を掛ける。


「王妃様、お邪魔しておりますわ」

「まあ、皆どうしたの?」


 良かった。老師はやっぱ凄いね。そう思って抱っこしてくれている父の顔を見た。そしたら目があって、フッと微笑んだ。


「お元気がないとお伺いしたので、心配になって来てみたのですよ」

「まあ、私は元気よ」

「はい、お元気そうで良かったですわ」

「ふふふ、心配を掛けちゃったのね」


 あれれ? 以前のようなトゲトゲした感じがないな。どうしてだ?


「ラウ、それも老師の凄いところだ」


 父が小さな声で言った。解呪だけじゃないってことか? いやいや、それって一体なんなんだ?


『少~しだけど、心を穏やかにするのね~。本当、とても精進しているわ~』


 あれか? リンリンがオルゴールにかけた魔法と似たようなものか?


『あら、よく覚えていたわね~。その通りよ~』


 あの一瞬でそれもしたってことだろう? 老師ったらやる時はやるんだ。

 そんなことを思っていたら、老師がこっちを見てニヤリとしながら親指を立てた。したり顔に、いいね! ってことか?

 きっと『どうじゃ? ワシも凄いじゃろう?』とか言いたいんだ。


「ラウ、私もそう思う」

「とうしゃま、しょうれしゅよね」

「ああ、ふふふ」


 王子も心配していることだし、せっかくだから皆でオヤツタイムにしようぜ。


「おうひしゃま、みんなでおやちゅにしましょう」

「まあ、ふふふ。そうね、そうしましょう」


 ゆっくりと立ち上がった王妃は、ほんの少し足下がふらついた。


「おやおや、大丈夫ですかな?」

「老師、すみません。大丈夫ですわ。なんだか夢を見ていたような気がします」

「ふぉッふぉッふぉッ、少し眠っておられましたからな」

「まあ、そうなの? 恥ずかしいところを見せちゃったかしら?」

「そんなことはありませんぞ」


 すぐ側にいた老師が支えたのだけど、ふらついたのは最初だけでしっかりとした足取りで歩いている。

 王妃にとっては夢みたいだったのだろうか。どんな夢だったのか。

 それから皆で王の執務室へと戻った。王も王子も心配しているだろうから、正気になった元気な王妃を見せてあげよう。


「母上!」

「まあ、ルシアンったらどうしたの?」


 部屋に入った王妃に、思わずといった様子で王子が抱きついたんだ。そしたら王妃は、驚いていた。その様子を見て、こんな触れ合いはあったのかな? て思った。

 俺はまだちびっ子だから、両親に抱っこされたりするけど。王子は幼い頃から大人びていたし、王妃が厳しすぎて距離を取らざるを得なかったから。

 王女はまだ小さいから王妃と一緒にいることが多いみたいだけど、王子は既に王太子教育が始まっていると聞いたし。


お読みいただき有難うございます!

宜しければ、是非ブクマや評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


ハルちゃんのお知らせを。

28日にカドコミ様のサイトでコミカライズが公開になります!

無料ですので! 是非読んでいただけると嬉しいです!

ハルちゃんやリヒトが動きます!(いや、動いてないのですけど)

原作よりパワーアップしてます!

是非、よろしくお願いいたします( *´꒳`*)੭⁾⁾


挿絵(By みてみん)

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