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☆第12回ネット小説大賞入賞☆重版御礼☆稀代の大賢者は0歳児から暗躍する〜公爵家のご令息は運命に抵抗する〜  作者: 撫羽
第3章 みんなで行こう!

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274ーしゅこしだけ

 俺たちは王妃の元へと急ぐ。もちろん老師も一緒だ。


「王子殿下は、こちらで待っておってください」


 部屋を出る時に、当然のように付いてこようとした王子に老師がそう言った。


「そうだな、ルシアンはここに残りなさい」

「父上、でも!」

「私たちが行ってもなんの役にも立たない」


 王がそう言ったので、王子は王と一緒に執務室で待っている。めっちゃ肩を落としていたけど。でも良かった。王子は見ない方が良いことに、なるかも知れないと思っていたから。

 今まで捕らえた者たちがどうなったのか? それは老師が一番よく知っている。だから老師はそう判断したのだろう。


「ぴよ」


 なんだ、ミミ。どうした?


『みみはまだ、ももじゅーしゅを、のんでないみゃ』


 えっと、今はそれどころじゃないって、分かってほしいな。


『みゃ、ももじゅーしゅをのまないと、やるきがでないみゃ』


 いつもやる気がないじゃないか。たま~に、ちょっとだけやる気を出すけど。


『みゃみゃみゃ! ひどいみゃ!』


 でも今回は頼りにしてるよ。これが終わったらたくさん桃ジュースを貰おうな。


『みゃ! たくしゃんみゃ!?』


 そうそう、たくさん。


『ちょっぴり、やるきがでたみゃ』


 ちょっぴりなのかよ!

 老師もいるし大丈夫だろうと思いたい。母も一緒だから、リンリンもいるし。


『あら~、私は手を出さないわよ~』


 ええー、そうなの? リンリンが念話で話しかけてきた。


『だって私の存在がバレちゃうじゃない~』


 いやいや、もう老師は分かってるから。今更だ。


『ふふふ、そうかもね~』


 これはもしかして、あれか? 精霊はできるだけ手を出さないってやつか?

 でもそれなら本当に今更だ。こうして使い魔としているだけで、十分に手を出していると言える。頼りにしているよ、リンリン。


『あらあら~、ラウにそんなことを言われたら張り切っちゃうわ~』


 いかん、これってミミと同じテンションに思える。できるだけ、俺が頑張ろう。


『そうね、それがいいわ~』


 はいはい、分かったよ。

 ミミとリンリンとそんな話をしているうちに、王妃の部屋に到着した。


「私が声を掛けるわ」


 母が一番王妃と関わっているから、それがいい。母がノックして声を掛ける。


「王妃様、アリシアです。よろしいでしょうか?」


 中からはなんの反応もない。しばらくすると、ドアが開いて王妃付きの侍女が顔を出した。


「アリシア様、申し訳ございません」

「どうしたの? 王妃様はお加減でも悪いのかしら?」

「いえ、そうではないのですが……」


 なんだか煮え切らない。それで母は強行突破した。


「こめんなさいね、入らせていただくわ」

「あ、アリシア様!」


 部屋に入ると、王妃は窓辺に置かれたロッキングチェアに腰かけて外を見ていた。

 ぼーッと、何を見るでもなく。俺たちが入ってきたことにも反応しない。その表情は感情が抜けているように見え、いつもと目が違う。

 王子が言っていたのは、これかと思った。これは普通ではないだろう? 侍女はこんな王妃を見て、何も思わないのか?


「あなた、王妃様はよくこうなさっているのかしら?」

「いえ、以前はそんなことはなかったのです。ですが、最近こうしてどこを見るでもなく……こんな時間が日に一度は必ずあるのです」


 さすがに侍女も不安になったらしくて、医師に診ていただきましょうと声を掛けたらしい。

 だけど、そうやって会話ができる時の王妃は普通だ。王妃自身に自覚がないから、医師なんて必要ないと言われてしまったそうだ。

 それでも侍女は、どうすればよいのか不安だったと話した。


「老師、いかがですか?」

「ふむ、ワシには分からんぞ」

「老師、それはどういうことでしょうか?」

「ワシが感知できないくらいに些細なものなのか、もしくはずっと深いところに干渉しておるのかじゃ」


 えっと、俺はよく分からないぞ。とにかく老師に分からないのなら、ミミだ。

 ミミ、どうかな? 分かるかな?


『なんみゃ?』


 だからさ、王妃だよ。目の前に座っている王妃だ。呪いとか精神干渉とかはないかな? て話なんだよ。


『みみが、みるみゃ?』


 そうそう、やっぱ天才のミミじゃないと。


『みみは、てんしゃいみゃ』


 だからね、その天才のミミに見てほしいんだ。


『らうみぃもやっとみみが、てんしゃいだってわかったみゃ?』


 いかん、ちょっとイライラしてきた。


『みゃ? どうしてみゃ?』

『だから、ミミ。見てってラウが言ってるじゃない』

『わかったみゃ。しかたないみゃ』


 リンリン、ありがとう。ちょっとパシッて叩きそうだった。


『ふふふ、ミミですもの~』

『みゃ? なんみゃ?』


 ミミ、どうしたの?


『とってもとっても、しゅこしだけみゃ』


 ああ、さっき老師が言っていた通りだ。


『しょうみゃ、これくらいなら、なんにもえいきょう(影響)ないはずみゃ」


 でも王妃は実際にあんな感じだろう? 俺たちがいることさえ分かってないぞ。


『しょれは、あれみゃ。りんりん』

『はいはい、私が説明するわよ~』


 なんだかよく分からないけど、ミミの代わりにリンリンが説明してくれるらしい。

 呪いや精神干渉の類は、言ってみればその人の元々の心持ちで影響が変わってくるらしい。

 正直で素直な人、人を蹴落とそうとか憎んでいたりとかしない人。そんな人や、魔力量の多い人はかかり難いそうだ。


お読みいただき有難うございます!

宜しければ、是非ブクマや評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


ちょっと遅くなってしまいました!すみません!

ラウの3巻、刊行に向けて作業中なのですが。

色々忘れちゃってることもあったり(^◇^;)

細かいチェックを担当さんがしてくださっていて、とってもお世話になってます。

担当さんって、どの方もめっちゃ頼りになります。

私は担当さん運が良いと、言われたことがあります。その通りだなぁ〜と、しみじみと思うのです。

3巻も色々加筆してますので、楽しみにしていただけると嬉しいです!

よろしくお願いします(◍˃ᗜ˂◍)ノ


挿絵(By みてみん)

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