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憧れと共感
「まあ、芸術は作者の生い立ちとか、そういう部分が重要視される事もあるからね」
「そういった部分が作品に現れると考えているわけだからな……順風満帆な人生を謳歌している芸術家はある意味向かい風が吹いてる界隈と言えるかもな」
芸術の世界において、死後作品が評価されるなんて事はそんなに珍しい話でもない。
「世の中の不満とか、自分自身への嘆きとか、そういう負の側面が色濃く出ている作品は評価が高まる傾向にあるね」
「まあ、感動って言うのは共感もしくは憧れから来るものが大半だからな。何不自由ない順風満帆な人生を歩んで来た奴の作品と、不幸な人生を歩んで来た奴の作品……どちらが共感を得られやすいかって話だ。皆が皆、幸福な人生を歩めてるとは限らないんだから、後者の方に共感する者が多いのも当然な話だろう」
理論上憧れからも評価を高める事は可能だが、作家に憧れてるという時点で作品の事は知ってるのが前提みたいなところはあるだろうな。やはり、芸術作品に関しては、憧れより先に共感の方が先に来るものらしい。




