Side Zip Off 外伝3. 一人の時間
Side Zip Off 外伝3. 一人の時間
# サヤメが押しかけてきてしばらく後
サヤメ
私の部屋にキャリーケース一つ持って押しかけてきた
身元も知らない彼女。
何を要求しても怒らない。
むしろ自分を触れろ、
使え、毎日誘惑してくる。
正直、つらい。
あんなモデルのような美しい女が
毎晩誘惑してきたら、
男は溜まるしかない。
でも私の心の黒い影が
それを妨害した。
彼女に触れるのが怖くて、
私はいつも一人で解決してきた。
今日も遠慮なく
自慢げにお尻を突き出して寝る彼女。
彼女が深く眠っているように見えたので
そっとベッドから抜け出し、
イヤホンをつけてトイレに入った。
サヤメに似たタイプを探して熱心に検索した。
柔らかい黒髪
大きくはち切れそうな胸ポケット
細い腰
誘惑するような骨盤
検索すればするほど
サヤメの体が、彼女の胸が、
私の想像の中でぐちゃぐちゃになっていった。
どんどん、欲しくなった。
そんな一人だけの戦いに熱中していたあの時—
音もなく開いたトイレの黒いドアの隙間。
その間から、猫のように鋭い瞳が私をにらんでいた。
…虎だ。
彼女が睨む気運に
私のブラザーはしぼみ、
私は気絶しそうになった。
ズボンを脱いで一人の
愛を交わす動作を見て、
サヤメが叫んだ。
「お前、何してるの?」
「サ…サヤメ、それは…これは違…!」
寝てると思ったのに。
いくらなんでも…
一緒に住んでる女の前で、
一人の時間を持つ自分が
あまりにも恥ずかしかった。
「なんで私じゃなくて別の女を見るの!!
私を使え!!」
…え?
サヤメは自分の体に手を置き誇示するように
自己アピールしてきた。
「は!?どこの女だ!! 」
トイレのドアを開けて入ってきた彼女は
私に近づき携帯を奪おうとした。
え…?そこに怒るの?
そうして、ズボンが半分脱げたまま
サヤメに深夜に叱られた。
欲しいものは何でもあげると言うのに、
なぜ言わないのか、
さらに叱られた。
半分脱いだ私と
半分脱いだサヤメ。
頭では理解できず、
心の中で質問をした。
私は一体…
何のために叱られているのか。




