表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドミノ・クラッシュ・ボウリング  作者:
【第一章】 世界大会予選

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/17

提督の末裔(まつえい)と、ギャング団のボス(その三)

 エスプーマの逃走とうそう同時刻どうじこく、アイルランド南西なんせいでは、「ドレーク提督ていとく末裔まつえい」と「ギャングだんのボス」が一緒いっしょあるいていた。


「もうすこあるくが、このさきだ」


 ウィンロードにかって、ディザスターがう。そこにくるまめているらしい。


 二人ふたり後方こうほうでは、どもたちがこそこそ尾行びこうしていた。


 といっても、この人数にんずうだ。じゅうにん以上いじょういる。尾行びこうがばれる可能性かのうせいは、かなりたかい。


 突然とつぜん、ディザスターがあしめる。


 どもたちはドキッとした。


「これからするのは大事だいじはなしだ。だれかにかれてはこまる。だから、おれたちは尾行びこうされてはいけない。用心ようじんのためだ。みっかぞえたらふりかえってみよう。いちさん


 さっとふりかえるディザスター。


 ちかくにあった遮蔽物しゃへいぶつに、どもたちはばやかくれる。


 かくれる場所ばしょがないはとっさに、地面じめんうえんだふりをした。


尾行びこうはいるかな~」


 どもたちにとって、緊張きんちょう時間じかんだ。


 ドキドキするのにえていると、


のせいだったか。だれもいないようだ」


 ディザスターがかおまえもどす。提督ウィンロード一緒いっしょふたたあるした。


 どもたちは尾行びこう再開さいかいする。んだふりをしていたも、元気げんき復活ふっかつだ。まだギャングだんのボスにはつかっていない。セーフ。


「おっと、わすれるところだった。すこ電話でんわをする。野暮やぼようがあった」


 ディザスターが銀色ぎんいろのスマホで、どこかに電話でんわをかける。ひそひそごえはなはじめた。


 どもたちの何人なんにんかはみみをすませる。


 けれども、すぐにあきらめた。これは外国語がいこくごはなしているっぽい。


 ディザスターが電話でんわる。


くるまちかいぞ」


 それをいて、どもたちはかがやかせた。


 もうすぐゴールだ。みんな、がんばれ。この尾行びこう最後さいごまで成功せいこうさせるぞ。


 ぬきあし、さしあし、しのびあし


 やがて、くるまえてきた。草原そうげん途切とぎれたさきに、くろ大型おおがたキャンピングカーがまっている。そのまどにはすべて、暗幕あんまくがかけられていた。


 どもたちはふたたびドキッとする。


 キャンピングカーのちかくに、くろいスーツのおとこたちが三人さんにんっていた。全員ぜんいんくろいサングラスをかけていて、周囲しゅうい警戒けいかいしている。


(たぶん、ボスの子分こぶんたちだ)


 どもたちは、ディザスターとウィンロードのうしろで、れつをつくる。


 こうすれば、まえ二人ふたりかさなって、自分じぶんたちの姿すがたえないかも。


 それにける。ぬきあし、さしあし、しのびあし


 くろスーツのおとこたちのまえまでくと、ディザスターがあしめた。


 おとこたちにはなしかけるとおもわせておいて、いきなりふりいてくる。


 さすがに、どもたちはかくれられない。


 全員みんなですぐさま、んだふりをしようとする。


 が、それよりもさきに、


「おっ! おまえら発見はっけん!」


 うれしそうにうディザスター。


「もっとはやくにづいていたら、かえれとえたんだが」


 にやにやしながら、そうぼやくと、


「しょうがねえなあ。よーし、おれのおごりだ。キンキンにえたリンゴジュースをごちそうしてやるぞ!」


 じつはさっきの電話でんわで、三人さんにん部下ぶか指示しじしていた。「どもたちもついてているが、おれ合図あいずをするまでは、づいていないふりをしろ」、そして、「つめたいリンゴジュースを用意よういしておけ」と。


「はい、ボス」


 くろスーツのおとこたちがどもたちの接待せったい開始かいしする。


 そこでディザスターはおもす。わすれたことがあった。


「いいか。ジュースのおかわりは、一回いっかいまでだぞ」


「はい、ボス♪」


 くろスーツのおとこたちよりもさきに、どもたちが元気げんきこたえた。


 ディザスターはにっこりする。あとは部下ぶかたちにまかせて問題もんだいないだろう。


 この三人さんにんうできだ。どものあつかいにもれている。


 そして、リンゴジュースはたっぷりあるのだ。


 くろいキャンピングカーにむと、


「ほら、おまえもれ」


 客人ゲストさそった。


 ウィンロードもくるまなかはいる。


 車内しゃない様子ようすおどろいた。


 空間くうかんこそせまいが、まるで高級こうきゅうラウンジだ。内装ないそうくろ基調きちょうとしていて、おおきなテレビや大型おおがたソファーも、そのいろをしている。天井てんじょうには小型こがたのシャンデリアだ。


 しかし、ウィンロードにとって、もっとくものが、ほかにあった。


 さまざまな「ぬいぐるみ」や、たくさんの「おもちゃ」だ。高級こうきゅうラウンジのあちこちに、ところせましとならんでいる!


 これは、キャンピングカーのなかというよりも、おもちゃ一部いちぶがここで特別とくべつ営業えいぎょうをしているかのようだ。ギャングのボスがくるま、そのなかとはおもえない。


「こうしておけば、警察けいさつ検問けんもんっかかっても、『どもたちのパーティーにかっている』と、いわけできるからな。おれはこれまで、『サンタクロースが検問けんもんっかかった』なんてはなしいたことがない」


 にやにやしながらうディザスター。


 そのあとで、本当ほんとうのことをげてくる。


「おまえの意見いけんを、無料ただかせてもらうのはわるいからな。ちょっとした謝礼しゃれいだよ。それとも、現金げんきんほうかったか? ドル? ポンド? ユーロ? ルピー? それとも、えんか? ビットコインってのもあるぞ」


「いや、これでいい」


「じゃあ、これもとっとけ。レシートだ」


 ながいレシートをげてくる。メートル以上いじょうありそうだ。


「ちゃんとみせってきた証拠しょうこだよ。いくらおれがギャングでも、強盗ごうとうしてきたわけじゃない」


みせまえに、現金げんきん輸送車ゆそうしゃおそっていないだろうな。もしくはATMの襲撃しゅうげき


 それをいて、ククククとわらうディザスター。


「プロとしての助言じょげんだ。現金げんきん輸送車ゆそうしゃやATMをおそうよりも、おもちゃ工場こうじょうからのトラックをおそったほうが、時間じかん節約せつやくになる。会計かいけい手間てまはぶけるからな。ただし、その方法ほうほうだと、ラッピングはしてくれないが」


「おまえの組織そしき、ラッピング担当たんとうやつがいたりしないよな?」


「いないが・・・・・・そうか! そのがあったな!」


「やるなよ」


「どうかな♪」


 ディザスターはくるまのドアをめると、


きな場所ばしょすわってくれ」


 そういながら、リモコンをった。


「これから映像えいぞうてもらう。場所ばしょはアメリカのカジノホテルだ。あるギャングだん幹部かんぶが、べつのギャングだん幹部かんぶ結婚けっこん。そのいわいのパーティーで、『くろ仮面かめん』があらわれた」


 車内しゃないのテレビに映像えいぞうながはじめる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ