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SG Ⅰ Soul Tags:Start Signal  作者: Omsick
Day1 目覚め
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7/8

Result

 あの後、僕は味噌汁、煮物、ご飯と和食を堪能してから理宮と別れた。

 

 部屋の中で、スマホに着信のようなものが来た。


〈手持ちのスマホより、Soul Tagsを起動してください〉


 結局、疑い始めてから数時間で謎が解けてしまった。正体はやっぱり、主催者が入れた、このリアル「バトル鬼ごっこ」関連のアプリだった。

 僕はアプリを立ち上げた。藍色の背景に、近未来的なフォントで「バトル鬼ごっこ」と書いてある。ボタンが4つあり、それぞれ「Voice」「Chat」「Wallet」「Result」と名称が付けられていた。


〈結果を発表する前に、まずは各機能について説明をしたいと思います〉


 …先に戦闘のチュートリアルをするタイプのゲームだったか。いや、そもそもチュートリアルと言えるような物は何一つ無かったけど。


〈まず「Voice」。自分や他人の声をミュートに出来たり、通話が出来たりします。例えば近くの人にのみ伝えたいメッセージがある時、その対象以外への伝達をミュートにすれば、いくら大声で叫ぼうが、その人以外には聞かれることがありません〉


 ということは、つまり自分の声をミュートにすれば、自分が何を喋ろうが自分以外には聴こえなくなるということ。僕は特にやろうとも思わないが、いくら大声を出しても誰にも聴こえないというのは、ストレス発散には効果的だろう。


〈続いて「Chat」。連絡先を交換した相手と文字で会話ができます。皆さんも一度くらいなら使ったことはあるでしょうし…わかりますよね?〉


 デスゲーム主催者が煽りに来るな。そもそも勝手に放り込まれてるんだから、別に僕らが特段「終わってる」わけでもないはずだし。


〈そして「Wallet」。毎日の鬼ごっこ終了時、スコアに応じて専用通貨C(クレジット)が支給されます。これを一定以上支払うことでで脱出が可能な他、食料や装備品、娯楽などを購入することができます〉


 Cはゲームにもあったから分かるけど…何日過ごさせる気だ?地下労働施設じゃあるまいし。


〈最後に「Result」。鬼ごっこ毎の結果が見られます。閲覧可能な物としてはまず自身のスコア、収入。全体として死者数、死者名、Chatを繋いでいる友人の安否と結果、といったところですね〉


 じゃ、結果発表なら当然、Resultを開けば良いわけだ。

 僕は躊躇いなくボタンを押した。このアプリ内で使われている物とは少し異なるフォントで書かれた「Loading」の文字がゆっくりと点滅を繰り返している。

 数秒待った後、様々な情報が画面を埋め尽くした。


「…僕が今日倒したのは色鬼のみで、スコアは…ああ、これもゲームとは変わってないのか」


 色鬼は全六種の上級鬼の中で第三位のスコアを持つ。とはいえゲームでは複数の鬼を倒すので、一体だけでは到底足りないが。


「あー、そういや力鬼とレーザー鬼も倒してるんだっけ」


 上級鬼未満の鬼は、級ごとに撃破スコアが統一されている。レーザー鬼が位置する中級の撃破スコアと、上級鬼の内の第二位の撃破スコアを持つ力鬼のスコアを合算すれば、かなりの値になると思われる。


「…報酬は…10万C!?」


 一回のマッチでここまで大量のCを貰えることは無い。限界までブーストしてせいぜい5000Cだ。


「こんだけあればキャラクターが買えるけど、そんな概念は無いよな。プレイヤーは僕達なんだから。それよりも気になるのは…」


 僕は一階へ降り、物価を確認するために全面ガラス張りの売店に入った。


「パン1個で…6000C。似たようなパンが大体120円だから…ざっと50Cで1円ってわけだ。つまりあの報酬は…」

 2000円。死闘を演じたにしては安すぎる。実のところ、このゲームに正当性を求めるのが間違いだったのだが。

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