Result
「どうしたの?仙煌、いつもと比べて……」
やけに品数が多い。昨夜と比較して……あれいくつだ?
僕は脳内に浮かべた写真で皿の数を数えた。ざっと6皿。内訳はご飯、肉、みそ汁、漬物、漬物、梅干し。前々から仙煌は漬物が好き……というより、無意識に、貪るように食べている感じがした。「あるから食べる」、ただそれだけのように。
今回増えたのは主にタンパク質とコーヒー、ゴーヤチャンプル2皿。既にツッコミどころがあるが、それとは別に「更に漬物を増やす」という強すぎるツッコミどころがある。美味しいけどそんな浴びるように食べるもんじゃないだろ、沢庵って。
沢庵を始めとする漬物の咀嚼時に発せられる「ポリポリ」という音は確かに小気味よいが、量が多くなればそれは「ポリポリ」ではなく「バリボリ」だ。
それに、やたら水を飲む量が多い。塩分取りすぎじゃない?
「ん?なんか言った?」
「いや、いつもと比べて多いなって思っただけで……」
「あー、蓄えとかないと本気でまずいと思ってね」
「だとしても……漬物、そんなにいる?」
「漬物……え?これ僕がやったの?」
聳え立つように盛られた漬物を見て目を見開く。自覚なかったのか!?
「他に誰がいるんだよ。鬼じゃなくて塩分過多で死ぬよ?」
「大丈夫大丈夫、僕今水だから。そのうち海になるんじゃないの?」
テーブルの上で、笑い声が飛び交っていた。
―――
未だ使ってない、Result以外の機能。僕は少し気になり、Voiceで仙煌に繋げた。
「……あ、もしもし仙煌?」
〈なにこれ、理宮?〉
「そう。電話……というよりボイチャの機能を試しに使ってみようと思ったんだけど、これ結構便利じゃない?」
〈他部屋でも連絡が楽だしね。……試したかっただけ?〉
「うん。あ、眠い?ごめん邪魔した」
〈あー……ありがと……じゃ、おやすみ〉
続いて僕は拳にボイチャを繋げた。
「拳」
〈……あ?誰だ?〉
「僕だ、理宮だ。実は一個お願いがあるんだけど……」
オレオレ詐欺みたいな出だしな気がするが、そんなことはどうでもいい。
〈その前に何だこれ、電話?〉
「ほぼそんな感じ。他にChatがあったし、多分文字でも会話できる」
〈はぁー便利だな。で、頼みってなんだ?〉
「……僕に、Artsとやらを教えて欲しいんだ」
あの技術が使えれば、僕も多少は戦えるようになるはず。「記憶」のウェポンと合わせてサポートも出来るはずだ。僕はずっとメインじゃなかった。目立ちたいとは思わないけど、役に立てなくていいとは微塵も思っていなかった。
隕石体の足を受け止めたのが何故かは分からない。本能か何かが刺激され、気付いたらまえに飛び出していたのだろうか。結果足を引っ張る羽目になった。
Artsを覚えれば、汚名返上できるかもしれない。




