三十六話 王
頑張ります
ひまわりでの一夜を過ごした後、今度は礼儀正しい騎士が来て結局王城に行くことになった、だがルーと多摩は招待せれておらずひまわりに残ることになった
王の間
俺が扉を開けると中は想像以上に煌びやかだった、
前に見たエルフの国の王宮より格段に豪華だ、成る程、国民の血税はこういう所に消えてく訳か、好きじゃないな。
中央まで行くとシェリーが膝を着いて畏まった礼をする、そして俺の服を引っ張って跪けようとするが俺は無視しました。
「王の御前である、跪け!無礼な平民め!」
「俺はここの国民じゃねえし、俺の王じゃねえ、跪く理由がない」
「何だと貴様!身の程を「よい」」
「ハッ、し、しかし・・・」
「よいと言った・・・そなたが邪神の解放者かな?」
「邪神ってのがクロウのことなら俺がそうだ。」
「ふむ、名は、何という?」
「ケビン・ライオンハート・ドドリゲス」
「だーかーら黒井零だろ嘘つくな」
「う、うむ、黒井零よ、そなたを呼んだのはほかでもない、頼みがあるのだ。」
「頼み?」
「ああ、今世界各地にある邪神の封印が解かれて回っているのは知っているか?」
「邪神の封印が?いや、初耳だ。シェリー知ってたか?」
「いえ、私も初めて聞きました」
「まあ知らないのも無理はない、これは最高国家機密じゃからな」
「んで、その邪神の解放が俺に何の関係があるんだよ」
「貴様ッさっきから王に向かって何たる無礼、せめて敬語くらい使えんのか!」
「うるせーなー、帰っちゃうよ俺」
「ま、待て帰るのは待て、フドーお前も煽るな!」
「くっ分かりました」
フドーと呼ばれた貴族が悔しそうに黙った、だがその視線は人を殺せそうなほど睨みつけてくる
「さて、頼みというのは他でもない、復活した邪神をそなたの手で討ってほしいのじゃ」
「はあ?、手前らでやればいいじゃん、そのために国民は高い税金払ってんだろ」
「むろん本来であれば誇りと義務によって我らが敵を倒さねばならん、しかし、今回は事情が違う、彼の邪神には物理はもちろん古代魔法すら効かないのだ、唯一の手段は同じ邪神であるクロウを使った攻撃のみ、我々だけでは邪神に傷一つ付けられん」
「フーン」
「フーンて、それだけか、そなたには我らを助けようという思いはないのか!」
「この国に来たばっかの俺に何を期待してんだよ、最悪この国が滅んでも俺には関係ないしな」
「そんな殺生な、そ、そうだ褒美、褒美をやろう、どうだ?邪神を倒してくれたら富も名誉も思うが儘だぞ」
「いらね」
「ええ!な、なんで?」
「なんかさ、お宅ら裏切って最終的には俺を殺そうとするから?」
「ぎく」
「どうせ殺すんだからそれまでは褒美で釣っとけみたいな?」
「ぎくぎく」
「なっ王よそのようなことを考えていたのですか、」
シェリーが傷ついた顔をする
「い、いや決してそのようなことは・・・」
「無いって保証がどこにあるんだよ、っていうか、ぎくぎくってお前は正直村の村民か?」
狼狽える王の姿を見て、こいつは駄目だなと思った
それから暫く王や周りの貴族達が邪神討伐させようと説得してきたが俺は首を縦には振らなかった
「いい加減にせよ!我は貴様を国際指名手配にすることも出来るのだぞ!」
業を煮やしたのか王がそんなことを言ってくる。
「それが本性か?自分の思うようにいかないとすぐに力で丸め込もうとする、大嫌いだぜそういう思考、大体貴族ってのは自分に降りかかる火の粉を自分で払えるもんだと思ってたんだけど違うの?」
「ぐうっ」
王は諦めたのか頭を垂れて自傷するかのように言った
「娘がな、居るのじゃよ、かわいい子で、まだ8歳なのじゃ。あの子の笑顔を守りたい、あの子の未来を守りたいのじゃ、じゃが、我々ではそれが出来ん、その悔しさからそなたにキツク当たってしまった、申し訳ない、『貴族というのは身に降りかかる火の粉を自分で払うもの』、確かにその通りじゃ、わざわざ呼んでしまって申し訳ない、ここからは我ら貴族の出番、我ら貴族、悉く邪神に殺されようとも貴族の誇りは永遠に消えぬ、黒井零、そなたは大切なことを思い出させてくれた、もう、下がってよいぞ」
その言葉を言った後、王は晴れやかな眼差しで俺を見た、その身にはさっきまで無かった王者の誇りがあった、俺は段々とこの王の力になってやってもいいかなと思い始めていた
「待てよ、、、、邪神討伐、やってもいいぜ、」
「おお、本当か?黒井零!」
「ああ、ただし、条件がある」
「な、なんだ、何でも言ってみよ」
「あんたの命」
「え」
「だから、あんたの命だよ、あんたが此処で、今命を絶つなら、邪神でもなんでも討伐してやる」
「、、、、、、、、、、、分かった」
「王よ、お待ちください!このような重大なことをご自分で決めなさるな!」
「フドーか、しかしな、わし一人の命で国が助かるのなら、、、」
「し、しかし、王のない戦いに兵を出す訳には・・・」
「であれば、貴族達だけで挑めばよい、それが義務であり責任というものであろう!」
「なッしかし!」
「ではどうする、降伏するか?まあ、皆殺しにされるであろうが、邪神の慈悲にすがるのか?」
「い、いやそれも・・・」
「フドーよ、もう詰んでいるのじゃよ、事ここに至れば、じたばたせずに戦おうではないか!」
そう言って王は立ち上がった、その姿は王者そのもので、周りの貴族達も覚悟を決めたのか続々と立ち上がる、俺もその姿を見て覚悟を決めた
「良いのか?ここにいる全員、死ぬぜ」
クロウが聞いてくる、シェリーも縋るような目で見てきた
「分かったよ、くそッしょうがねえ、やってやるよ、まっ、邪神なんつってもクロウみたいなやつらが何人かいるだけだろ?何とかならぁな」
「よくぞ言いました、零ッそれでこそ英雄です」
「なッやってくれるのか?、邪神を倒してくれるのか?」
「ああ、ここまで来たらやるっきゃないだろ、任せな、邪神がどれほどのもんか知らねえが、きっちり型にはめてやるよ」
俺の言葉を聞き、王や貴族たちは歓声を上げた、そんな中、クロウと俺は邪神との戦いに思いを馳せるのだった
1ゴル=百円




