白銀のテーマ
6時間目も、授業そっちのけで
僕は、ノートに3本線を引き
罫線と合わせて5線、にしていた(笑)
よくやる方法である。
ベースと、ピアノのタイミングを書いて。
そうそう、ストリングスが小さく入ってた方がいいね。
と、[白銀のテーマ]バリーホワイトの
それ、みたいなアレンジを思いついた。
オルガンで合わせてみるかな、なんて
アレンジも面白い。
中山の様子を見ると、平然と
授業を受けていた。
さすがだな、切替が早い。
その割には激論するのだ(笑)。
6時間目が終わる。中山は
僕としんちゃんのそばに来て「コンクールの自由曲はね、変えられないって言うんだけど。
たかたか先生じゃなくて、学年主任がね」
夏の日の恋、ってタイトル
ふしだらだ、って言うんだと
中山は笑った。
「地方公務員だもの。でも、それは日本の
レコード会社が考えただけで
本当はsummer plece 」と、そこまで言うと
中山は笑顔になって
「そうか!ありがとう!行ってくる!」と
力強い足取りで教室を出て行った。
しんちゃんは、静かに笑っていて
「なんか、思い出してるのかな。スーパースターの事」
と、合唱コンクールの思いが
果たせなかった事を
悔しく思ってるのかな、なんて。
「それにしても、曲なんてなんでもいいのに」と、僕は言った。
「なんなら、新世界からを
ディスコアレンジにしちゃえばいい」と
僕が言うと
、
しんちゃんは笑って
「それなら先生もなにに言わないね。
でも、エレキがダメって言うかも、だけど。」
ほのぼの中学である。(笑)。
しんちゃんは、思い出している。
合宿コンクールの前、クラスのみんなに
中山は[jesus christ superstar]を聞かせて
わざわざ。ラジカセを持ってきてまで。
(SONYのStudio1980だった)。
みんなに同意を募った。でも
みんなは、内申書の事もあってか
無難な曲を選んで。
ただ、しんちゃんは中山の望みを叶えたいと
ひとりだけ、スーパースターに
投票したのだった。
みんなにとって、曲なんでどうでもいいのだから。
先生が納得してくれる曲の方がいいと
思うのは、別に内申書がなくても
そう思う。
ただ、中山は音楽が好きだから
こだわる。
その気持ちは僕も解るので、その時
僕は中山に済まなかったと思った。
僕は冗談で、Carpentersの
スーパースター(笑)に投票したのだった。
ウケ狙いだが。




