番外編2 二人の魔族
わしの拳を10発くらい入れたところで
アーグはわしに手をかざす。
なんじゃ?
魔法を使うのか?
「くそっ。わかった。
僕の負けでいい。
降参だ。」
「なーんじゃ?もう終わりか?
つまらんのう。」
わしはアーグの言葉を聞き
ガッカリしながら拳を下ろす。
「相変わらず、
純粋な戦闘能力だけは高いな。」
「まぁのー。
とにかく、これで話を聞いてくれるな?」
「それは構わないけど、
君の手下1号。
攫われていったけど。」
「……なんじゃと?」
辺りを見渡すと
ゲキテツが見当たらない。
しまった!
この辺は、コレクター・デスクロウの
縄張りなのはわかってたんじゃが……
「攫われたの気づいてたんじゃな?」
「まぁね。」
「なんで教えてくれないんじゃ!」
「人間なんてどうでもいいし。」
「やつはどこに行ったんじゃ!」
「さぁ……?
僕にそんなこと聞くなよ。
でも、巣に帰ったんじゃないの?」
「巣はどこにあるんじゃ。」
「知ってるけど、教えてやらない。
どうせ今から行ったって助からないさ。
デスクロウは強いし、喧嘩を売ったら
いくら君だって、ただじゃあすまないぞ?
まぁ、頭を下げるっていうなら教えてやっても……」
わしはアーグに頭を下げる。
「頼む。
教えてくれ。」
「……驚いたな。
なんでそんなに、あの人間に肩入れするのさ?」
「あやつは、わしが世界征服の話を聞いた時、
笑わなかったんじゃよ。
わしの話を真面目に聞いてくれたのは
あやつが初めてだったんじゃよ。」
「……ふーん。
はぁ〜。仕方ない。
ついてきなよ。」
アーグは土の中に潜っていく
わしはアーグのあとをついていく。
「このまえ、たまたま、
デスクロウの巣の近くに辿り着いてね。
とりあえずそこまで案内してあげる。」
「ありがとのぅ。」
「……」
しばらく歩くと
穴の前でアーグは立ち止まる。
「ここだね。この穴から出て南に
デスクロウの巣があるよ。
急いだほうがいい。
まぁ、もう喰われてると思うけど。」
「それは、まだわからん。
あやつなら、きっと平気じゃ。
人間は賢いからの。」
「……そうだね。
アイツらはずる賢い生き物さ。
まぁ、君がデスクロウに
負けるところを見てみたいし、
僕もついていってやるよ。」
「……まさか、わしの心配をしてくれとるのか?」
「……そんなんじゃないし。
君が負けるところなんて、滅多に見られないだろ?」
「かっかっか!
そうか!
じゃあ、急ぐぞ。」
アーグを抱え上げ、
わしは走り出す。
「おい!なにしてるんだっ!
降ろせ!!」
「まぁまぁ、たまにはいいじゃろ?」
「……ったく。」
ヴィクトリア
「かっかっかっ!
これはわしらがゲキテツの元に行くまでの話じゃな。」
アーグ
「殴られたところ、まだ痛いんだけど......」
ヴィクトリア
「もっと鍛えないといかんのぉ?
引きこもってばっかりじゃ体も鈍るじゃろ?」
アーグ
「いちいち、癇に障るなぁ。
まぁ、いいけどさ。」
ヴィクトリア
「ともかく!この話が面白いと思ったら
評価と感想、ブックマークをよろしくのぅ!」
ヴィクトリア
「作者が喜ぶからの!」
アーグ
「......じゃあ、また次回。」




