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イマジナリーフレンドですが、異世界で実体化しました。〜偽物だった俺たちが、本物になるまで〜  作者: 老狼肉


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第3話 セカイの始まり

俺はガルダから、色々なことを聞いた。


この世界は檄哲と一緒に過ごしてた世界とは

全くの別物だってことがわかった。


ヘルライア大陸と呼ばれる大陸に

獣人、人間、亜人、魔物

いろんな種族の人間が

国を築き生活しているらしい。

ガルダはドワーフ、亜人に含まれる。

亜人と魔物は立場が弱くて、

そのせいで、こんな洞窟に住んでるんだと。


しかも、この世界には魔法があって、

この魔法を利用して、人々は生活を豊かにしてるらしい。

この洞窟の照明も魔法でつけてるらしい。


「次はセカイのことを聞かせて。」


「俺のこと?」


「うん。

 セカイはここのこと知らない。

 まるで別の世界から来たみたい。」


「俺は……自分でもよくわからねぇんだ。

 俺は元々は存在しないはずの人間のはずなんだ。」


「……どういう事?」


 俺は檄哲との事を話した。

 俺が本当は存在しないはずの人間だということを。

 こんな馬鹿げた話を

 ガルダは最後まで真剣な表情で聞いてくれた。


「……信じられねぇよな。

 アホな話ってのはわかってる。」


「たしかに、信じられない。

 でも、セカイの話が嘘だとしても、

 私はとても興味がある。

 もっと聞かせて。

 セカイはどんなところから来たの?」


「ははは!変なやつだな。

 じゃあもっと聞かせてやるぜ。」


「うん。

 ……あっ。ちょっと待って。」


 ガルダは洞窟の入り口?の方へ顔を向けて、

 俺の話を制止した。


「まずい……!

 隠れて!」


 ガルダは急に慌て出し、

 座ってた俺を立ち上がらせた。


「な、なんだよ。急にどうしたんだよ?」


「いいから!」


 ガルダに言いくるめられ、

 俺はボロボロの木箱の中に入った。


 しばらくすると、ガルダが誰かと話し始めた。

 木箱の隙間から外の様子を覗いてみると

 獣の耳を生やした人間と話している。

 あれが獣人だな。

 腰に剣らしきものを差してやがる。

 銃刀法とかはないんだな……


「ヨォ!ガルダちゃーん?

 お金は用意できたかなーん?」


 ガルダは借金までしてたのか……


「ごめんなさい。マーフ……

 お金は、まだ……」


「そりゃあ、困ったちゃんだねぇ!

 今日までの約束だったよねー?

 俺ちゃんの事裏切るのーん?

 100ゴールド。きっちり払ってもらわんとさー?」


 100ゴールド……

 ここの通貨か。

 日本円だとどれくらいなんだ?


「裏切るなんて……そんなことしない。

 ら、来週までには!」


「そりゃあ、先週も聞いたよーん。

 君の両親が残した借金だから

 俺ちゃんも優しく待ってあげてるけどさー。

 もう限界。上もカンカンなんだよねーん。

 だいたい今どき、

 こんな出来の悪い武器を誰が買うのさ。

 装飾は、まぁーいい感じだけどさー、

 肝心の切れ味がダメだよーん。」


 そう言ってマーフとかいうやつは

 机を蹴っ飛ばした。


 ガルダは武器屋をやってんのか。

 つーか、こんな呑気に見てていいのか、俺は。


「お金は返せない。

 武器も売れない。

 ガルダちゃん。つまりさぁ

 もう体を売るしかないよねーん。

 ドワーフちゃんでも、需要はあるでしょ。

 えーと、合法ロリってやつ?的な?

 たはは!

 ほーら、レッツゴー。」


 そういうと、マーフは歩いてきた道を戻っていく。

 その後をガルダも黙ってついていく。


 は……?

 おいおい、抵抗とかしないのかよ。

 体売るって、そういう事だろ!?


 ガルダは最後に、こっそり俺の方に手を振って、

 また歩き出した。

 笑顔だったが、頬には確かに涙が流れてた。


 ……おい。

 助けてとか、言わないのかよ!


 俺は倒れながら木箱から飛び出した。


「待てよ!

 まだ、俺の話を聞いてねぇだろ!ガルダ!」


 俺の行動にガルダは驚き、

 音を聞いた、マーフは引き返してきた。


「んー?なになにー?

 おっ、人間ちゃんじゃーん。

 えー?ガルダちゃん、この人間ちゃんと住んでたの?」


「ちがう、この人は、たまたま倒れてたのを……」


 ガルダの言葉を遮り、俺は声を出す。


「そいつは、俺の恩人だ。

 連れていくなら、俺を倒してからにしやがれ!」


「な、なんで、私のために……?」


 こうでいいんだろ?

 檄哲。

 怖ぇぜ。畜生。


「はぁ……面倒くさいちゃんだね。

 いいよーん。じゃあ、速攻で倒してあげちゃうから。」


 マーフは剣を抜き、走ってくる。

 普通の人間よりも圧倒的に速いスピードだった。


 切りかかってくる剣を

 木箱の中から拝借していた剣で受け止め、

 なんとか、弾き返す。


「へぇ?やるじゃーん。

 よく見えてるねー。」


「けっ!こちとら、新品のお目目なんでな!

 お前の涙もよく見えちまったよ。ガルダ!」


 とはいったものの、両手がじんじんと痛む。

 すげぇ力で叩かれたせいだ。

 両腕がなくなったかと思ったぜ。

 もう一発受けるのも怪しい。


「虚勢ちゃんを張ってるみたいだけどー。

 涙目ちゃんだよーん?」


 うるせぇ!

 いてぇんだから仕方ねぇだろ!

 

「ガルダ!照明を消せ!」


 俺は急いでガルダに指示を出す


「う、うん!」


 辺りの照明が消え、真っ暗になる。


「ふーん?賢いちゃんだね。

 でも、残念。

 俺ちゃんは狼の獣人だから、夜目がきくんだよねぇ!」


 再び切りかかってきた攻撃を

 かすりながらもなんとか避け、距離を取る。


 目がいいのか、それは良かったぜ!


「へっ。そうかよ。

 勝手に自慢してろ!

 ガルダ!最大光量でつけろ!」


「えっ?……うん!」


 辺りは凄まじい光に包まれる。


「うげっ!目が!」


 マーフは突然の明かりに目をやられ、

 剣を落とし、その場で両目を押さえる。


「悪ぃな。ガルダは連れてかせねぇぜ。」


 俺は目が焼かれそうになりながらも、

 目を見開き、マーフの股間に目掛けて

 剣の平たい面を思い切りぶつける。


「へぶぅ!

 俺ちゃんの……俺ちゃんが……」


 くだらねぇことをいって、マーフはその場に倒れる。


「ふぅ。うまくいってよかったぜ。」


 といって俺はその場に座り込む。


 光は収まり、ガルダが俺に近づいてくる。


「なんで、ここまでしてくれたの?

 私たち、まだあったばかりなのに……」


「はっ!

 泣いてるやつ見捨てるほど、俺はクズじゃねぇ。

 助けてもらった借りもあるしな。

 それに……

 これからダチになるやつを助けるのに

 理由はいらねぇ。だろ?」


「セカイ……

 ありがとう」

 

 檄哲と離れて、

 俺は一人になっちまった。


 それでも――


 あいつに怒られねぇように、

 あいつみたいに誰かを助けられる人間になる。


 まぁ、とりあえず――

 俺は、俺の世界を始めるとするか。

ガルダ

「ここまで読んでくれてありがとう。」


セカイ

「まさか異世界に来て早々、

 借金取りと喧嘩するとは思わなかったぜ。」


ガルダ

「本当に無茶しすぎ。

 獣人に逆らうなんて、とてもバカ。」


セカイ

「結果オーライだろ?

 バカっていうな、バカって。

 泣いてるやつはほっとけねぇんだよ。」


ガルダ

「……その言葉、ちょっと嬉しかった。」


セカイ

「お、おう……。

 急に素直になるなよ。」


ガルダ

「えへへ」


セカイ

「けっ。まぁいいや。

 面白かったら感想とかブックマーク

 とかしてくれると嬉しいぜ!」


ガルダ

「作者が泣いて喜ぶらしい。」


ガルダ

「また読みに来てくれると嬉しい。」

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