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十二節ノサン

十二節はコレでラスト♪

つまり次は……?


私は、静かな木漏れ日の様な中に居た。そう思いたかった。


ーーでもそうじゃ無かった?ーー


現実(わたし)はあまりにも、理想(パパ)とは違った。

私はパパの様にヒトを救えない。


私は、私以外の誰も居ないこの場所で一人膝をおっていた。


ーーだから、絶望したの?ーー


「私が悪いんじゃない」誰かにずっとコレを言って欲しかった。

その言葉を叫びたかった。


ーー唯一それを言ってくれたヒトが……ーー


そう。初恋(パパ)


誰にも言わない、誰にも言えない。

神父様も私以外のヒトを見ていた。


ーー貴女(ワタシ)のママ?ーー


神父様も、私を通してママの事を望んで居た。だから『ダヴィデ』と手をとった。


結局、私は一人ぼっち……


「“それは違うよ。エリコ…”」


誰……! ?


この(エリコ)には私しか入れないのに⁈

私はおどろいて顔を上げた。


そこに居たのは、何時もの優しい笑顔を浮かべた 神父様だった。


「神父様……!」


なんで……神父様がここにいるの?死んだはずなのに……!?


「“……それは、おじいちゃん が優香の未練だからだよ……”」


おじいちゃん……が?

私の、未練……?


どう言う事?


私は頭を傾げた。

神父様はそんな私の様子を見て、頭を撫でてくれた。


「“優香が前もこう成った時、イズルくんに会っただろう?”」


私はおじいちゃんがその事を知っている事にびっくりしながらもコクコクと頷いた。


あれは私は夢だったんじゃないかと思って居たからだ。

……でも、本当は心の何処かで本当にイズルが助けてくれたのかな? って思ってた。


だから、おじいちゃんがその事を知っている。という事は、イズルの事も本当だったんだ! って嬉しく成った。


「“アレも、私そのものと言えること。でも優香自身の心……そして何よりイズルくんだった”」


私はまたおじいちゃんのいう事に首を傾げた。

何時の間にか短く成った髪の毛が肩をくすぐる。


「つまり、未練で在り、絶望であり、そして希望何だよ……」


そう言って、銀縁のメガネの向こうのおじいちゃんの眼が、ニコッと成る。


私も嬉しいからニコッとした。


「“ほぅら、優香。耳を済ませてご覧……”」


おじいちゃんがそう言ったから私は耳を済ませた。

最初は風が木を揺らす音だと思った。 だけど、それは良く聞くと草月の声だった。


草月が私の事を「大好き」って言ってくれた。チョット嬉しかった。だけど。ちょっぴり 悲しかった。


「“どうして、悲しそうな顔をするんだい?”」


「だって……草月は私の事 大好き、って言ってくれたけど……私、草月に何にもできないもん」


私がそう言うとおじいちゃんが私の髪の毛を撫でてくれた。

とっても優しい。


「“優香は気づいて居ないけどね。本当は優香も草月に沢山の物をあげているんだよ?」


私はその言葉が信じられなくて顔を上げた。おじいちゃんは変わらずニコッとして居た。


「“草月の事、好きだろう?”」


私はこくん、と頷いた。

嫌いな訳がない。


そうするとまた、神父様はニコッとして、私を撫でてくれた。

今度はチョットだけ恥ずかしい。


「“ほら、もう一度 耳を済ませてご覧……”」


おじいちゃんはチョット小さく成った声で言った。私は耳を済ませた。

今度聞こえてきたのはイズルの声だった。

ちょっとだけ……恥ずかしぃ。


イズルは私に「愛してる」って言ってくれた。

とっても嬉しかった。でも、それとおんなじくらい。悲しかった。


「“どうして泣きそうな顔をしているんだい?”」


神父様はキリンの様な眼で私に問いかけた。

今度は、私は何も答えれなかった。

おじいちゃんはもう、私にはなにもしなかった。


最後はパパの声だった。

最後だけは顔を上げた。涙を堪え切れなかった。

どうしても。嬉しくて、悲しかった。


「“わたしはソロソロイかなくてはね。”」


そう言って神父様が私から離れようとした。


まって!いか無いで!

私を一人にしないで!


「“優香は一人じゃないよ……ほら、向こうで皆が待っている。優香は向こうへ言った方がいい”」


神父様は、私の肩を持って、真剣な眼をしながら私に言った。


私は、ほんの少しだけ神父様が怖かったけど。眼をそらさなかった。


するとまた神父様はニコッと、と笑うと私の背中を最後にそっと押してくれた。


「“ーーーーーー?”」


……ーー?!


「約束だよ!おじいちゃん!」


瞬間。イェリコの壁は、朽ちた。


☆☆


すぅ、と眼を開ける。

眩しい蛍光灯の光が照らした。


「……ねえ……ちゃん?

姉ちゃん!」


ほんの少しだけ、迷った。


すると、草月が私に抱きついてきてワンワンと泣き出してしまった。


そっか……此処も、私の居場所何だね……神父様(おじいちゃん)


「もう……草月、泣く事ないじゃない……」


そう言う私も泣いて居た。

ふと、前を見ると『ダヴィデ』と目が合った。

彼も私も何も言わなかった。


「優香……心配したよ……?」


イズル……

ごめんね。


私は、おじいちゃんの様に ニコッと笑って見せた。イズルもニコッと、返してくれた。


ーーそして……


「ゆ……優香……」


パパも、来た。


今までは、あなたがたはわたしの名によって求めたことはなかった。求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。そして、あなたがたの喜びが満ちあふれるであろう。





次節で終わりかな……?

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