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八節ノイチ

八節にとつにゅーです、

今節からはチチオヤとの絡みも居れたい所ですね。


視界が白い光に埋まる……

今は大井川の家からの帰りだった……

しかし、満足した結果は得られず、やはり阿久津の実家に向かおう。


しかし、

その瞬間に私の視界は暗転した、


……!

迂闊だった、この時期の事を考えれば長時間水分を取らないで、休憩もしないで歩くなど自殺したいと言って居る様な物だった。


急激に冷めて行くアタマが体への指示を放棄しだす、

瞬間崩れ落ちだす自分自身の身体。


暗い世界でゆっくりと、徐々に徐々に迫り来る硬い地面の影に私の心は凍りついて行った。


しかし……

私が倒れる事はついぞ無かった。


最近は宇津木のこともある、

どうも私は地面に嫌われて居るらしい。


輝きの戻った世界で私は自分を助けた人物を見上げた。



「大丈夫かよ?」


草月は腕の中の私を心配そうに、けれども少し怒った様に覗き込んでくる。


何故、怒るのか……

その理由がわかっている私はこちらを覗き込んでくる草月の瞳から目を反らした。


私は……草月(おとうと)に、怒られる価値のある様な姉じゃない……


「大丈夫です……」


小さく、

心の中に吹き荒れた寂寥とした風の中で喘ぐ様に呟く。


コトバは偉大だ……

その一つでヒトを殺す事も、ヒトを生かす事も出来る……


そう、自分自身の内面に隠す、

隠している孤独さえも、

本当は怖い筈の、愛している他者へと繋ぐ。


見て欲しい……私が怯えている姿を知って欲しい、でもダメ、ダメなの……私は弱い子だから、ヒトが、他人が怖いの。


誰かに見捨てられる事が怖いの、

誰にも相手に為れないのが怖いの、

誰かが私から居無くなるのが怖いの。


「大丈夫じゃねえよ!」


突然、頭上から降り注いだ草月(おとうと)の怒声に思わず顔を上げる、

草月の目は尚私を見て、その中には私の中を恨み、憎む程の灯火が有った。


「大丈夫なんかじゃ……ねぇじゃん……そんな、顔……しないでよ……」


そして、一転して弱り果てた様に顔を下に向ける草月、

俯いた顔からは何も読み取れない……

でも分かる、私は姉、草月のおねえちゃんだから。


ごめんね……

草月も一緒、怖いんだよね……


虚栄心(いち)(じく)

そんなモノは邪魔なだけなのに……


本当に必要なのかもわからないのに、

戦いに行く必要も無いのに、

心は纏いたがるの、怖いから、嫌われる、他人から愛されない恐怖から身を守りたくなるの。


一緒なのに、

私も、草月も、英雄も、みんな、同んなじなのに……


ごめんね……ごめんね……


「大丈夫……私は大丈夫だよ、

草月こそ、泣いてるくせに」


「ばッ……!泣いてねーよ!」


「うーそだ、だって涙目だし」


穏やかだ……

生まれて始めて、……私は、本当の意味で生まれ変わったんだと思う。


それでも、

これは、無理して居るとしか思えない、わからない。


私は、自分が嫌い、

他人に『好き』って思われてない私が嫌い、

他人に『好き』って思われている私が嫌い、

他人に『好き』って思われる様にしてる私が嫌い、


でも、わかった、わかったよ……母親(ママ)、私は自分が嫌い、でもきっとみんなそう。


だから、私はヒトが、他人が好きになれるの、だから……ヒトが、他人が怖くなるの。


でも、でも!


「ありがとう、草月」


私は他人(ヒト)が好き、

でも、同時にとっても怖いの、

でもそれはみんなそう。


まってて、ママ、イズル……

全てに、けりをつけたら……

わたしも。


チチオヤ……

私は、絶対あなたを許さない。


次回はチチオヤ目線で行こうかな?

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