正妻戦争は国難なり? 権力者たちが下した「全員娶れ」の特例法
お疲れ様です、第61話です!
三人の争いが激しすぎて、ついに行政が動きました。
「一人の正妻を決められないなら、全員でなればいいじゃない」
という、なろう系最強の解決策(特例法)が発動!
大団円に向けた、圧倒的なハッピーエンドへの道筋をお楽しみください。
「……ええい、もう我慢ならん! このままでは我が街の機能が止まってしまうわ!」
新居の居間に、ギルド長ガランと領主公爵が揃って踏み込んできた。
彼らの背後には、仕事そっちのけでカイを囲み、火花を散らし続けるリアナ、アイリス、セレスティーヌの三人がいる。
「ガランさん、公爵様。一体どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもあるか! お前さんを巡るこの三人の争いのせいで、ギルドの窓口は閉鎖、騎士団の訓練は中止、王宮の会議は空転だ! 街中が彼女たちの殺気に怯えとるんだぞ!」
ガランが頭を抱え、公爵が深く頷く。
「カイよ。……私は最初、お前を一人で独占させるつもりだった。だが、この三人の誰を外しても、この街は滅びる。……もはや、法を変えるしかない」
公爵が、厳かな紋章が入った一通の羊皮紙を突きつけた。
それは、この街における『英雄への多重配偶許可証』――つまり、三人を同時に娶ることを認める特例法だった。
「なっ……!? 三人を、同時に……?」
「そうだ。……カイ。お前が三人全員を一生、その『癒やし』の指で支え続けると誓うなら、国を挙げてこの婚約を認めよう。……これ以上、街をかき乱されてはたまらんからな!」
その言葉を聞いた瞬間、三人のヒロインの瞳が、これまでにないほど眩い輝きを放った。
「……三人、同時。……ふふ、いいじゃない。これなら、誰も悲しまなくて済むものね」
「主。……異存はないな? 私たち三人を、まとめて幸せにしろ。……これは、命令ではなく、愛の告白だ」
「……フン。王族として特例は大歓迎だ。……主。今日から、貴様一人の身体ではないぞ。私たちの、共有財産だ」
三人が同時に俺の手や腕を掴み、勝利の微笑みを浮かべる。
八百屋の箱から始まった俺のなんでも屋。
どうやら俺の指先は、ついに「一夫多妻」という名の、最も甘く、最も逃げ場のない国家公認の檻を作り上げてしまったらしい。
ついに「三人同時婚約」が国から認められました!
もう誰も遠慮する必要はありません。三人の愛の重さが、これからさらにカイを押し潰す(?)ことになります。
「公爵様、ナイス判断!」「三人同時とか、カイの指がもたないぞw」
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