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九十一章 天星へと近づく

同年、二月二日。

残った軍人たちは神軍訓練組織員として再スタートした。

訓練組織員になったアージヴァイズたちは模造刀と脇差をベルトに差し、飲食物や夜間行動に使う用品が入ったリュックを背負い、行動訓練に臨んだ。

「ふ、ふざけんなよ・・・!!こんなことしなくてもいいだろ!!」

アージヴァイズは走りながら叫んだ。

「いいよいいよ!いい調子だよ!」

部隊長級組織員柄はアージヴァイズたちを見て笑む。


訓練を終えたアージヴァイズたちがベッドでぐったりしている中、カレンは数日前に公開された記録を見始めた。

その記録には、近代史における大事件が載っている。

「ん~・・・やっぱり前提知識がないと意味わからないな・・・」

カレンは記録と睨み合う。

「何見てるの?」

ミッケはタブレット端末を覗き込む。

「最近公開された記録。"アーヴァン王国消滅事件"が書かれてるやつ」

カレンはミッケを見る。

「アーヴァン王国消滅事件って天星神が関わっていたっていうあれ?」

ミッケは記録を見つめる。

「うん。関わっていることは間違いないっぽいんだけど、前提知識がないから全然わからなくてさ」

カレンは画面をスクロールする。

「私の師匠、七陽の勇者なんだ。アーヴァン王国消滅事件を見たことあると思うから聞きに行く?」

ミッケはカレンを見る。

「マジで!?行く!行く!!」

カレンはミッケを見て目を輝かせる。


同年、二月十五日。

カレンはミッケと一緒に神軍拠点艦イクイノックスに乗艦した。

列車で移動して駅から出るミッケとカレンをミューテが迎えた。

「ミッケちゃーん」

「師匠!」

ミッケはミューテを見て笑む。

「ほ、本物の七陽の勇者!!」

カレンはミューテを見て目を輝かせる。

「ミッケちゃんのお友達?」

ミューテはカレンを見て笑む。

「うん。元疑似神姫乗りで月浜打撃軍メンバーっていう面白経歴の友達」

ミッケはミューテを見て笑みながらそう紹介する。

「へぇ~、ミューテ・レン・アンソロジーです。よろしくね」

ミューテはカレンを見て笑みながら手を差し出した。

「カレン・ジェイド・フリエです!マジ感激です!」

カレンはミューテの手を握って握手した。

「ねぇ、師匠」

ミッケはミューテを見る。

「何?ミッケちゃん」

ミューテはミッケを見て笑む。

「カレンが聴きたいことがあるって」

「うん、答えられる範囲で答えるね」

ミューテはカレンを見て笑んだ。

「アーヴァン王国消滅事件について聞きたいんです」

カレンはミューテを見つめる。

「うん、いいよ。個人的なふわっとした話になっちゃうけど、大丈夫?」

「はい!!」

カレンは目を輝かせる。

「じゃあ、移動してから話そう」

ミッケたちはカフェに移動して話し始めた。

「アーヴァン女王の出生地ってどこなんですか?」

「北極アヴァンヘスク島だって陛下が言ってたよ」

「アーヴァンって本名なんですか?」

「うん、本名なんだって。アーヴァン・ヘスタ・ラークン」

「本人は神だと自称してましたけど、あの猫耳みたいな髪形の中に猫の耳が入ってますよね?ただの人ですよね?」

「断言はできないけど、神じゃないだろうね」

「アーヴァン王国消滅事件ってどうして起きたんですか?」

「詳しく話すと長くなるんだけど、盗人が回帰の眠りについていた六合様を叩き起こして、衰弱した六合様に宿幼っていう魔塊が入り込んだことで起きたんだ」

「夜が広がったっていう話があったみたいですけど、天星神が関わってる可能性はあるんですか?」

「ナハトはその場にいなかったし、ナハトが組み込んだ迎撃プログラムが発動したっていう様子でもなかった。ナハトは関わってないと思うよ」

「アーヴァン王国はあの事件がなくても崩壊していたと思いますか?」

「崩壊する要因はたくさんあったからね・・・どちらにしても崩壊してたと思う」

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